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“見られているという恐怖”予想のつかない怒涛の展開!さすがはシャマラン親子「ザ•ウォッチャーズ」現在上映中【ホラー映画を毎日観るナレーター】(568日目)

「ザ•ウォッチャーズ」(2024)
イシャナ•ナイト・シャマラン監督

◆あらすじ
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28歳の孤独なアーティストのミナは、鳥籠に入った鳥を指定の場所へ届けに行く途中で、地図にない不気味な森に迷い込む。スマホやラジオが突然壊れ、車も動かなくなったため助けを求めようと車外に出るが、乗ってきた車が消えてしまう。森の中にこつ然と現れたガラス張りの部屋に避難したミナは、そこにいた60代のマデリンと20代のシアラ、19歳のダニエルと出会う。彼らは毎晩訪れる“何か”に監視されているという。そして彼らには、「監視者に背を向けてはいけない」「決してドアを開けてはいけない」「常に光の中にいろ」という、破ると殺されてしまう3つのルールが課せられていた。(映画.comより引用)
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公式サイト↓

『地図にも載っていない不思議な森に迷いこんだミナは、そこでひっそりと佇むガラス張りの部屋に辿り着く。部屋にいた見知らぬ3人曰く、毎晩やって来る“何か”にこの部屋は監視されているという。』

という

森の中で“何か”に監視され続けるという『見られている恐怖』を描いている本作は、後半からの怒涛の展開や伏線回収が非常に見所であるため、極力ネタバレを避けながら感想を書いていこうと思いますが、まずはいつも通り今作の概要から進めていきます。

ブルース・ウィリス主演の「シックスセンス」(’99)を筆頭に、「ヴィジット」(2015)や「オールド」(2021)など数多くのホラー作品を生み出し、常に我々を魅了し続けるM•ナイト・シャマラン監督。

M•ナイト・シャマラン監督
ちなみに奥様は心理学者だそうです。
(M•ナイト・シャマランWikipediaより引用)

スティーヴン・スピルバーグ監督に憧れ、幼少の頃から映画製作者を志したシャマラン監督は、17歳までに45本もの自主映画を撮ったというエピソードを持つ筋金入りの映画マンです。

そして今作「ザ•ウォッチャーズ」はそんなシャマラン監督の3人娘の次女であるイシャナ氏の長編映画監督デビュー作となります。

イシャナ•ナイト・シャマラン監督
お気に入りの映画は「ポルターガイスト」(’82)だそうです。(wwws.warnerbros.co.jpより引用)

幼少期から映画を見る機会が多く、自然と映画監督を志すようになったそうです。これまでには父であるシャマラン監督の「オールド」(2021)、「ノック 終末の訪問者」(2023)でスタッフ(セカンドユニットディレクター)を務めた他、テレビドラマの数話分で監督•脚本を務るなど確実にキャリアを積み、そして弱冠24歳で今作の監督を務めるまでに駆け上がりました。

原作はアイルランド出身のホラー作家であるA•M•シャイン氏の同名小説で、原作を読んだイシャナ監督自らが今作の映画化を決めたそうです。

映画.comより引用

◇仕事で珍しいオウムを遠方まで届けることになった孤独なアーティスト•ミナは道中で森に迷いこんでしまう。森の中で何者かの気配を感じたミナは、老婆のマデリンに導かれるままガラス張りの部屋に逃げ込む。マデリンを含む3人から教えられた3つのルール『監視者に背を向けてはいけない、決してドアを開けてはいけない、常に光の中にいろ』は森から脱出するためのものではなく、その日その日をやり過ごすためのものであり、ミナ以外は脱出を諦めていた。日のあるうちは出歩くことが可能であるため、ミナは不気味な森を探索するも出ることができない。そして、ミナがあえてルールを破ったことで事態は一変。マデリンたちを巻き込む必死の逃走劇、そしてこの森に隠された驚くべき真実が明らかとなる。

という流れとなっており、この中盤までのミステリーパートも、この後の種明かしパートもべらぼうに面白いです。

逆マジックミラーのようになっており、中からは外の様子が見えません。(映画.comより引用)

単純なホラーというよりかはサスペンスやファンタジーな要素も入っていて、万人受けする作品だと思います。個人的にはもっと尖った作風を期待していたので少々肩透かしを食らった感もありますが、そこは好き好きだと思います。

主人公ミナ役のダコタ・ファニング
「アイ・アム・サム」(’01)で主人公ショーン・ペンの娘を演じていたのが印象的でした。(映画.comより引用)

「13日の金曜日」シリーズのジェイソンや「チャイルド・プレイ」シリーズのチャッキーのような、恐怖の対象かつその作品のアイコンとなるようなキャラクターは登場しないものの、『見られている』というところに恐怖を見出し、学習し言葉を覚えて見た目も中身も人間にどんどん近づいていくクリーチャーたちの存在は非常に不気味で恐ろしく、新しい恐怖を味わえました。

この森がまた不気味で嫌な感じです。
(映画.comより引用)

このクリーチャーたちが行う“人間の模倣”の精度がまちまちで、目の位置が左右でズレていたり、指が6本だったりと、初期の生成AIのようでこれがまた非常に面白いです。しかもすごい速度で精度を上げていき、ほぼ人間にしか見えないレベルまで短期間で持っていくのも現在のAI技術のようで恐怖と共に漠然とした不安を感じました。

マデリン役のオルフェン•フーレ氏は昨日鑑賞した「悪魔のいけにえ レザーフェイス•リターンズ」(’22)のサリーも演じていました。(映画.comより引用)

ラストはキレイにまとめようとし過ぎているようにも見え、『それのための後付け設定なのでは?』と思うようなシーンも多々ありました。良い終わり方なんですけど何千年、何万年にも渡る復讐心ってこんなあっさりと無くなるものなのかなと思いました。

後半の展開を予想できる人はいないのではないでしょうか。
(映画.comより引用)

色々と書いてしまいましたが、この『新しい恐怖』に目をつけるあたりが流石イシャナ監督で、次回作が今から楽しみです。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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