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人生初の不眠に打ち勝ち、最適な睡眠時間を見つけられるようになった話

不眠のみんなの味方、柴野です。


今年の8月末から台湾の台中というちょうどよく田舎でちょうどよく都会なところに暮らしています。住んでから4ヶ月経ちました。

私は寝るのがもともと好きなタイプではなく(勿体無いという気がしてしまう)、どこででも寝られます!と特技に書けるようなタイプでもなく、いうたら普通だと思っていた。特に不眠に悩まされたこともないけれど、8時間睡眠取っとかないと体が重いな、くらいの。もちろんショートスリーパーではないし(そんな人が本当にいるのかは謎だが)、予定があったり緊張したりすると全然寝ない周期があって休日に寝溜めしてしまう(それが睡眠負債と呼ばれていることも知っている)くらいの感じだった。

が、留学に来て、読んで字のごとく不眠になった。寝れないし起きてしまうのに全く眠くない。めちゃくちゃ怖かった。いつ倒れるんだろう?という不安。だけど不思議なことに元気ではあった。留学も死ぬほど楽しい。じゃあ一体なぜ?という。体は元気だけど集中力はもちろん低下していた。
ググってもストレスとしか書いてなかったり早寝早起きを心がけて生活習慣を整えましょう、あとは服薬です、とか書いてあって、違う!と思った。できるなら薬は飲みたくないものだ。

最初の1ヶ月は躁転してるんだろうなと思っていた。

慣れない土地に来て、最初の方は毎日人と会っていた。
私は冬よりは確実に夏の方が好きで、理由は鬱になりにくいからだった。陽も長いし、感傷的な気持ちになったり気持ちが内側に入ることが少ない。せっかくの留学で何かを掴み取り帰りたいと強く思っていたため、あと寮の4人部屋の陽の当たらない部屋にずっといるとなんとなく心が陰鬱になるため、いろんなところに行き、これでもか!というくらい人と話をしていた。よく話しかけてくれる国だった。それはそれで体力的にキツい瞬間もあったが、新しい場所!新しい人!わからない言語!!!に悩まされている自分はさながら主人公みたいで楽しかった。

授業が始まりルームメイトの性格も分かり、なんとなく生活のペースが掴めてきた1ヶ月が過ぎ、ここで睡眠時間が少ないことは気づいていたが全然耐えることができた。散歩したくて仕方がなかったし、まだ頭の中にマップができていない状態が不安なのは古来の移動民族も一緒だっただろう。2ヶ月目からがキツかった。

いや、それでも不眠以外はすごく楽しい。ルームメイトは全員日本人の交換留学生で年下だけど仲良く問題もない。
ただ…ずっと留学ではなく修学旅行をしているような気持ちだった。部活の合宿、移動教室みたいな。授業行ってご飯食べて帰宅したらずっと日本語を喋っている。

私が気を遣い過ぎているだけな気もする。が、部屋に帰ったら明るい自分で居たくなってしまう。もちろんそれは無理をしているわけでも気を遣っているわけでもなく、あくまで私がそうしたいというだけなのだけれど。本当の私はめちゃくちゃ暗くて1人でタバコ吸いながら本を読んでいるのが好きな激暗人間なのに、完全に1人になる時間がなく、寮の外に出ても帰っても誰か人がいる。それゆえに寂しくはないが、ルームメイトと同じ授業を受けたり一緒にご飯食べたりすると朝起きる時も授業中も夜ご飯もお風呂入るまでも、1人でストレッチしている時も勉強している時も寝る時もどこか視界に誰かがいることになってしまう。人目を気にせずに伸びすらできない。いや、伸びればいいんだけど。でも伸びている間にも誰かがいるということを意識してしまうことを知った。恋人でも家族でもそこまでの時間ずっと一緒にいたことはない。

ほぼ部屋にいないで寝るためだけに帰るような日々を送っていた。もちろん誰のことも嫌いなわけではなく、むしろ好きなのにも関わらず、体の中の「誰かといる限界値」を超えてしまっていた。月曜日の昼だけルームメイトの3人がおらず、そこではよく眠れた。眠ったというよりは気絶しているのに近かった。目を瞑って4時間が過ぎても寝れず、どこかに行くにも誰のことも起こさないように気を遣う必要があった。行くと言っても自習室(夜中もやっているが冷房がなく白色の明るい電気がついている)か寮の外(駅から離れているため何もないのでベンチに座ってたら蚊に刺されまくる)に行くしかなかった。
1人になりたいという口実で吸っていたらタバコの量が増えた。体への負担が止まらなかった。

朝無理やり起きることやそれから無理やり起き続けることなどを試したがうまくいかず、ある日大学の中にあるお気に入りの湖を見ていたら、不意に涙が止まらなくなった。2時間半しか眠れていないのが1ヶ月以上続いたある日だった。
部屋を変えようと思った。泣いている理由がわからなかった。泣いても部屋に帰る時には涙を拭いてエレベーターの鏡で自分をよく確認してから部屋に戻ってしまう自分がいた。誰に相談するとかでもなかった。なぜなら何も、誰も悪くないから。

部屋替えの申請は結構大変だった。そもそも日本人同士で一緒に住んでいて部屋を変えることは角が立つ、と私は思っていたが、あまりにも私が寝れていないことをみんなは知っているようだった。誰よりも遅く寝て誰よりも早く起きてしまっていた。不眠で医者(台湾には中医と呼ばれる漢方の医者がたくさんある)に保険が使えないのに行き、激不味漢方を処方してもらったりもした。リラックスできる瞬間を探して川を1人で眺めたり、プールを契約して1時間泳ぐのもやった。それでも寝れないんです、どうしても2人部屋にしたいということを私より中国語が喋れる日本人の先輩に手伝ってもらって寮のオフィスに伝えに行ったが、最初は「ルームメイトと話し合って生活習慣を整えてください」と言われて終わってしまった。

結論から言うと、その手伝ってくれた先輩が日本に帰ることになり、その先輩が住んでいた部屋(本当にたまたま2人部屋だった)に住むことになった。寮の引っ越しは前のルームメイトが全員手伝ってくれて本当に申し訳ない気持ちになった。今はよく寝れている。じゃあやっぱり4人部屋がダメだったってことじゃん!と言う気持ちにならなくもないが、以下、自分がやっていたこととやって良かったことを書いてみる。

効かなかったやつ

寝る1時間前からスマホを見ない

よく言われるこれをやっていたが、特に意味はなかった。睡眠学者曰く、スマホゲームとショート動画以外なら別にブルーライトの光が睡眠を妨げるというようなことはないらしい(報酬系に直接加味してくるようなコンテンツはよくないらしいが。)部屋が2段ベッドで下が机だったため、寝る時は机にスマホを置いてベッドに上がっていたが、別にだからと言って意味があるわけではなかった。寝れないときは目を瞑って4時間経っても5時間経っても寝られなかった。

睡眠に効く系の音楽

よく言われるこちらも私が全然効かなかったが、効く人もいるらしいので試してみるのは大アリだと思う。今の私なら効くかもしれない。どっちにしろリラックスできてない状態で何しても、無理っぽい!

湯船に入る

台湾には湯船がある方が少ないのでこれもできず。

運動習慣をつける

プールに通ったら少し疲労の足しにはなったが直接的に加味することはなかった。ただ、肩周りのストレッチとかにはなってたのでプールは行った方がいい。というか何か運動することは人間生活においてかなり有用

一度起きたらそこから二度寝せず夜まで過ごす

たとえ朝5時に目が覚めようと、二度寝せずそのまま過ごすのをやってみていた。可能な限りいくら寝てなくても8時には起きて1日をスタートさせ続けたりもした。が、1日のどこかで気絶したりするだけで夜眠れないのは変わらなかった。

眠くなるまで待つ

じゃあ逆に朝無理やり起きたり無理やり布団に入らずに眠くなるのを待つぞと思っていたら朝8時くらいに起きたのにそのまま次の日の朝の10時になって笑ってしまった(そこから2時間×2回気絶して起きて1日をスタートさせたりしていた)

米軍式睡眠法

後輩の女の子に勧めてもらってこれを試したが効かなかった。

二分で眠れるなら警察いらない、くらいの気持ちになった。何回もフランスの草原で空を眺めながら(心の中で)寝ようとしたが、いくら美しい草原と青空も台湾の湿度と4人部屋には勝てなかった。

効いたやつ

もう寝れないことを諦める

なんにも言ってないのと同義みたいになっているが、寝ようと思うから寝れないと言うのは結構本当らしいし、無理やり布団に入ることによって布団が寝れないものだ、みたいに脳が錯覚してしまうらしいので諦めることにした。寝れるタイミング(気絶)で寝てた。まあ寝れないと責めるよりは良かった気がする。

アイマスクと耳栓

ホットアイマスク最高。だから眠れるというわけではないがリラックスを強制的に促すのには良かった(しかし台湾で買うと爆高なため毎日はできず)。
友達が送ってくれた遮光率99.9%のアイマスクはかなり効いた。遮光は大事っぽい。

痒みに効く薬を飲む

私の場合は台湾の強すぎる蚊によって起きてしまうことも原因の一つだったので保険がなくて泣きながら高いお金出して皮膚科に行き、強力な飲み薬によって難を逃れた。台湾留学有用noteみたいなやつを私が書くとしたら・中古の自転車をなるはやで買う ・蚊に刺されたら皮膚科 の二つを絶対に書く。

寝る前のルーティンを作る

私は無印良品のキャンドルを焚くのと白湯を飲むことで「今から寝させていただきます」と体に覚え込ませるようになった。あと棗が入ってる甘いお茶にハマっていて、生理とかにも効くらしいので飲んでる。どこにでも無料のウォーターサーバーがあって最高の国。帰国したら家にウォーターサーバー置きたい。

寝れそうかを自分に訊く

無理して寝ようとしてもよくないし一度ベッドに入ってしまうとベッドを出るにもルームメイトの気を遣うので、「今ちょっとだけ気持ちが高まってます」とかなったらちょっと外に出て空気を吸ったりしてから部屋に戻って寝る感じになってる。もちろん12時に寝たいんだけど、今無理そうだなと思ったらちゃんと寝れる方を優先したい。自分に「寝れそうですか〜!?」と効くという対話と諦めが大事だった。

部屋を変える

私の場合はこれに限ったので誰の何の足しにもならないが、とにかく、対外モード(交感神経が働いてる状態)が続いてるとうまくスイッチングができず、だから寝れてなかったんだと思うね。1人の時間を作る。これが大事でした。

最適な睡眠時間の見つけ方

以前ポケモンスリープをやっていたため、その監修をしている柳沢さんのことを信頼した結果、4日間くらい好きなだけ寝るのを実際にやってみた。
ら、1日目は9時間、2日目が7時間(昼寝もした)、3日目が7時間半、4日目も7時間半の睡眠になったため多分7時間半くらいがちょうどいいんだと自分の中で結論づいた。私は学生で寝れるだけ寝るとかできるのでいいが、働いてるみんなはまあ…やってみてくれ!

日本にいた時に読んだ「血流が全て解決する」の堀江さんもこうおっしゃってますので、特に冬の今は気合い入れて寝させてもらってます。寝るの大好き、寝ることにハマってる、そう言い聞かせないと最初に書いたみたいに勿体無い気持ちになってしまうことがある。が、そんなことは絶対にない。頭を冷やして足は温め、てかスープと白湯でとにかく内側から温め、とにかく寝る。とにかく寝る!寝れるようになったので言っているだけだが、睡眠は大事っぽい。自分を責めなくなったことによって寝れるようになった。不眠の味方、柴野です。やっていきたい


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