【書き出し用】年単位で放置された18禁_二次創作の続きを書こう_薄桜鬼_狂咲鬼哭_37
「教えてください。お願いします」
自分の声とは思えないへりくだった声がでた。金の瞳に映る自分の顔は卑屈に歪みながらも、口元に媚びた笑みを、瞳にはうっすらとした期待を滲ませて。言った瞬間に、やってしまったという後悔が一瞬、次に来るのは圧倒的な解放感で魂が飛翔した。
あ、あぁっ……。
すべて投げ捨てた故なのか、頭の中にどっと流れ込んでいく渇望を軸にした浅ましい感情。濃厚に質量を増した情欲が、風間の身も心も魂すらも肉色に浸食して、獣のごとく荒い息を吐かせている。
「はぁ。わかりますか? 風間さん。私の中で貴方の魔羅が、さらに大きく、さらに硬くなっていますよ? 勝手にへりくだって、自分だけ気持ち良くなるなんて、土方さんに負けず劣らずのとんだ雄豚ですね」
「!」
そこへ揺さぶりをかけるのが千鶴だ。
風間が快楽へ落ちようとする絶妙な合間を狙いすまして、目の敵にした男の名前を口にし、強制的に正気を取り戻させる。
土方、御前……っ。
怒りが起爆剤となって目の前の霧が晴れる。鮮明になった視界に映る、己の醜態に吐き気を催し、背中を引っ掻き続ける千鶴の爪が容赦なく突き立てられた。
「ぐっ」
つづく
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