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勇気を出さないと、くすぶるんだ

この動画を観たことがありますか?「70人の女性に聴いた 『人生で一番勇気を出した時』」。

この、VOGUE JAPANの動画です。

https://youtu.be/7_QEsex4puY

5歳の少女から75歳のおばあちゃんまで、年齢順に1人ずつ答えていく。
5歳の子は「お医者さんの注射」、
9歳の子は「サマーキャンプ」、
14歳の子は「認知症のおばあちゃんに会ったこと」、
24歳は「人前で話すのが苦手だから毎回勇気を振り絞ってる」、
48歳の女性は「病気の父の面倒を見るために築き上げたキャリアを捨てたこと」、
58歳は「高所恐怖症だけど、夫と一緒にエッフェル塔にのぼったわ」。

色々な国籍の一般女性たちがカメラを真正面に見据えて、答える。

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これは2019年8月に出された動画なのだけれど、時たま見返してしまう。
みんな色んなタイプの勇気を出したことがあって、年齢相応の出来事が起こったりもして、力を振り絞ったことがある、その事実に勇気づけられることがあるから。
とっても月並みな感想だけれど、「みんなどこかで頑張っているのだから私もやらなくちゃ」と思えるのだ。

映像制作の仕事をしているけれど、撮影現場に入る前夜や当日早朝は生きた心地がしないし、でも寝不足になるわけにはいかないからGABA for sleep を食べてベッドに入る。
作ったものを上司に見てもらうときも心臓がバクバクする。

なにしろ自信がないことだらけだから、「これは私の判断です」「こうします」「見てください、出来ました」のひとことを絞り出すのにいちいち勇気が要る。

本当にこんな気持ちは二度と味わいたくないと思うのだけれど、仕事なのでそういう機会は珍しくもなんともなくて、緊張しては勇気を出すということに慣れてしまった。
感覚にはいつまでも慣れないけれど。

でも、思い返すと、その「緊張しては勇気を出す」ってことが、私の人生を豊かにしている。
少なくとも、くすぶってるな私、今何にも燃やしてないなとは思わなくなる。

本当に緊張や絶望や勇気を出すことをしたくなければその道を選ばなければいいだけの話で、でも結局選ぶ。
やってみたくもあるし好きだったりもするから、こっちがいいという方向にえいっと手を伸べる。24時間後には安心してまた布団の中にいるんだから、今だけだから、って。

そういう感覚を味わって「こそ」とまでは言わないけれど、全然味わわないよりは、生きている感じがする。
(でもそれは自分限定の話で、大切な人が何かに怯えていたり、泣いたり、チャレンジして失敗する姿は見たくないんです)

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二十何年生きてきて、時期によってキラキラ期とくすぶってる期がある。
何かを頑張っていて私は今怖がりつつも前を向いていると胸を張れる時と
いい天気の日なのに暗くなるまでベッドでゴロゴロと過ごしてしまって「今日何もしてない」とひどくがっかりするような、くすぶってる期。

キラキラ期をキラキラ期たらしめる要素はいくつかあって、単にうまくいってるとか誰かに愛されてるとか、結果を出したとかさまざまなんだけど、

くすぶってる期というのは、とにかく自分で何も「えいっ」と踏み出していないときだ。

失敗にも成功にもどちらにも足を踏み出していない、ぬるま湯のなかにたゆたっていて、こわい思いをすることがない代わりに、過ぎてみれば「この時間は何だったんだ?」と思ってしまう。ただただ流れちゃったよ。

そういう時期。


だから、緊張してこわくなって勇気を出すということがたくさんあっていいんだ、私の人生には。

このVOGUE JAPANの動画にいつもそう思わされる。

ちなみに、自分が「人生で一番勇気を出したときは?と」尋ねられたら、自分ならなんと答えるだろうと思ってベスト3を考えた。

留学出発の日かな、空港でお見送りの人たちとの終わらぬバイバイを断ち切って「よし、いくね」と搭乗口に向かったとき。

中3の時の全国大会につながるスポーツの試合だろうか、3回ファウルしたら「記録なし」で終わる、もう2回ファウルしてしまった、いま失敗したら終わりというときの走り出す瞬間。

大学受験で受かっているところを辞退して、浪人することを決めたときかな。

なんていうか、勇気を出したところで失敗して終わったこともたくさんあって、
あら、私ダメだったのねって思ったりもするけど
でもキラキラした経験と景色が人生のハイライトになっていたりする。

また怖い思いをするときがやってくるけど、人生の名シーンにできるようにえいっと力を入れるしかないよね。

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