好きな人に好きが言えない①


この話はタイトル通りだ。私は好きな人に好きが言えない。現在進行形で。

私の長い長い片思いは大学1年生の夏休み明けから始まった。相手は2歳年上の大学生。違う大学に通っている人だった。その人とはあるサークルを介して会って、私がサークルにコミットしていた2年生まで交流が続いた。1番会っていた時期は1年生の秋から2年生の春にかけてだろう。サークル関連で顔をあわせることが多かったし、何人かで遊びにも行った。多分、私自身彼を好きかも、と気づいたのは1年生の秋だった。

私自身、物心ついてから異性と恋愛をしたことがなく、してきたのは片思いばかりだった。それは目で追って、目が合うだけで幸せになって、そこから勇気が出なくて自然に好きな気持ちが消えるのを待つだけの片思いだった。勇気が出なかったのだ。(勇気が出なかった理由はまた後で書くとして)

だから、ちゃんと異性としてではなくて、人と人として話して、その人のことを知って、好きになったのはこの時が初めてだった。私は一生目で追うだけの片思いから脱出できないと思っていたから、かなり自分に感動した。

好きになると、次はもっとその人のことを知りたい、付き合いたいという気持ちが生まれることもわかった。でも、私はその人のことをもっと知るというステップにさえも進むことができなかった。当時仲良くしてくれていた友達もその人のことが気になっていたのだ。よく聞く言葉で「友達と好きな人が被ったらどうする?」というのがある。自分がその当事者になるとは思いもしなかった。その時の私の答えは「友達を優先する」だった。私はその時「クソ」がつくほどのお人良しだったのだ、いや、いい子を演じたかった。「今好きな人いないよ」とその子の前で答えてしまった。この時に正直に私も好きと言えていればなあ…と後悔先に立たず…。

結局、友達と好きな人は彼氏彼女の関係になった。苦しかった。友達カップルと私と先輩で遊んだことがあったが、これは地獄だった。私はこの子と付き合ったら?なんて紹介を食らうし、(その紹介を受け入れて遊びに行った私はもっとばか)友達と好きな人を駅の改札で見送るのも辛かった。とりあえず、彼らについていた私のいい子のイメージを崩したくなかった。プライドのせいで好きも言葉に出せなかったのを本当に後悔した。

何ヶ月か後、好きな人から連絡が届いた。「別れた」という報告だった。いや、私に報告してどうしたいんじゃ、期待させるな、ばかという気持ちが最初に来たけど、私はいい子だから、一言「なんて言ったらいいかわからないけどお疲れ様でした」と返した。いい加減学ぶべき。自分くだらないプライドをいつまで持っているのか。ここは「実は好きだった」っていう場面じゃないの!!とタイミングを逃した今の私は思う。

そこから結構ラインは続いて、それはそれは楽しかった。いつ返信くるか、早すぎたら引かれるかな、と授業中もスマホを見てはその場にひっくり返すを繰り返した。私は一生aikoの歌詞みたいな気持ちを体験することはできないんだろうなと思ったけど、体験できました。ありがとうaiko。

でも、ラインもずっと続くわけじゃなくて、一つの話題が途切れると終わることが多かった。恋愛の話もした。ここで「あなたが好きです」と言えたらいいんだけど、言えなかった。彼は多分私のことただのよく連絡する後輩としか思ってないんだろうな、と考えたら今の関係を崩すのが怖くて告白はできなかった。

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