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ハイズを卒業して、東京の山奥の小さな病院に就職しました

2020年3月にハイズ株式会社を卒業し、東京の小さな山奥の病院に就職しました。ハイズ株式会社には4月から非常勤として関わります。

2017年に医療機関経営コンサルティング会社、ハイズ株式会社に入職した。当時はまだ社員が4名で、ザ・スタートアップというような環境だった。

僕は鈴木裕介さんの紹介で、2016年12月からインターンを1か月間させてもらい、12月末にインターンとしての最終プレゼンをして、泣きながら「雇ってください」と社長の裵英洙に懇願した。

当時はもう1名、同時期に田中利樹さんが入職することが決まっていた。スタートアップのハイズは、僕みたいな雑魚キャラを追加人員として、雇う余裕がなかったはず。なのに、最終プレゼンの後に「一緒に働こう」と言って、僕の手を取ってくれた社長には感謝してもしきれない。そして、僕の入職が決まった時に、僕と一緒に涙を流してくれた裕介さんの顔も一生忘れない。裕介さんへの愛はこちらのnoteに書いたので良ければ。

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ハイズの3年間はまさに激動だった。全国の色々な病院を回った。おそらく、ハイズメンバーの中でも一番多くの医療機関を回らせてもらったように思う。

様々なプロジェクトを立ち上げては潰した。2018年にはSHIPプロジェクトが始まり、それと同タイミングで慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 公衆衛生学コースに入学をした。

慶應の公衆衛生学コースに入学したのは、崇高な動機がある訳ではない。ただ、非医療職の自分が新しい武器を身につけたかったからだ。キャリア迷子の典型的な入職動機だと思う。

「働きながら学校に通ってすごいね」とよく皆に言われる。でも、僕がすごいわけでは全くない。会社の理解力がすごいのだ。慶應の公衆衛生学コースは、1年目は平日の日中が2日間潰れるが、それでも社長は快く了承してくれた。社長は自分が若い頃に、先輩に学びに投資してもらったから、今度は自分の番だと言い、背中を押してくれる。結果として、抜けた分の仕事を夜間と土日にカバーするだけで、差ほど大変な思いもせずに、大学院を卒業できた。

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そんな懐の大きいハイズが大好きだ。ハイズは不思議な会社で、ルールの様なものはほとんど存在しない。

会社の意思決定は、「新しいか×美しいか」の2軸で意思決定がされる。魂を捨ててまでやらないといけないことはやらない。それがハイズだ。みんないい意味で自分自身にしか興味がなくて、自分自身のキャリアと真剣に向き合っている。切磋琢磨できる環境がハイズの素敵なところだと思う。

時には、合宿で「ハイズと私」という題名で作文を皆で書いて、円になって作文を読みあった。時には、皆で好き嫌いリストを作って、お互いのやりたいことを確認しあった。時には、会議の時間を丸々読書会にあてて、ハイズの強みについて語り合った。

とても充実した3年間だった。

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ハイズの仕事を通じて、僕は病院経営への関心がますます強くなった。そして、医療機関で起きている問題は、適応課題が多いと感じるようになった。総じて、医療機関で起きている問題はスキル面の問題よりも、人と人との複雑な絡み合いによって生じている問題の方が多いように思う。

僕はこの課題の一つの仮説として、病院の人事が機能していないことが原因だと思っている。僕はこの課題に対して、中からのアプローチ方法を知りたいと思い、現場への就職を決めた。

転職活動をする中でありがたいことにいくつか声をかけてもらったけど、最終的にはまちだの山奥にある、小さな病院に就職を決めた。

決めた理由は、経営企画、人事全般を任せてもらえる柔軟性の高い組織であることに加えて、新規事業として地域コミュニティ事業も進めているからだ。SHIPとの親和性もとても高いと思っている。

ここで僕は人事課長、経営企画室副室長として働く。自分の裁量権で自由に色々と任せてもらえるベンチャー型の組織が良いと思っていた自分にとって、まちだ丘の上病院は最適な環境だ。

3月から仕事に関わらせてもらっているが、毎日が課題だらけで、非常にエキサイティングだ。僕みたいな課題解決型思考人材には課題が多い環境の方が燃える。

この環境で時間をかけて、「人を大切にする組織とは何か」を自分の手で探求をしたい。

個人のキャリアに寄り添えるそんな組織づくりを目指したい。

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僕は医療・介護業界が好きだ。もっと言えば、医療・介護業界で働く人が好きだ。ビジネス業界で働いていた自分にとって、自分に直接利益にならないことで、真剣に意見交換できる医療・介護職はとてもピュアで愛おしいと思う。心からサポートしたいと思える。

そういう思いがある人たちを支えるのがバックオフィスの役割だ。本来、医療職が患者さんと向き合う時間を作るのがバックオフィスの役割だと思う。彼ら、彼女らが自分達が提供したい医療・介護を提供できる、そういう環境を作ってあげたいと思う。

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ハイズでの3年間で自分自身の人生が大きく変わった。自分の実力のなさに悩み、苦しんだけど、走り続けた3年間だった。そして、その経験を経て僕はやっぱり人にしか興味がないんだと気づいた。

医療・介護業界は人の問題が散在する宝庫だ。次は外からのアプローチではなく、病院の中の人として、人事としてその課題にアプローチをしていく。

とてもワクワクする。

いつか「病院の経営企画はベンチャー企業より面白い」という、noteを書けるように、エンジン全開でいい意味で空回りしていきたいと思う。

全力で失敗しよう。

ハイズの皆さん本当にありがとうございました。
引き続き、よろしくお願いします。

(ばいばい)

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