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森保JAPAN 〜歴代の名将の集大成〜

サッカーファンとしては、どうしても点を取る方に注目してしまうが、森保監督のサッカーは守備が中心。その守備の動き・考え方を理解し、連動して点を取れるフォワードしか使わない。

森保監督の選手時代は全くの無名。それを「ハンス・オフト」日本代表監督が発掘し、育てた。

「ハンス・オフト」と言えば「ドーハの悲劇」時の監督として揶揄されることも多いが、アジアの中でも弱かった日本を、アジアで戦えるレベルに強化した功績は大きい。

その監督に見出された森保選手は元々ポテンシャルがあったのであろう。私はサッカー経験者なので聞いたことがあるが、現役時代の森保さんは「走り負けしない」「スペースを潰す」「ボールを奪う動きに長けていた」ようだ。

森保監督が「浅野拓磨」を起用するのは、過去の自分の姿を彼に投影しているのかもしれない。

森保監督は「サンフレッチェ広島」の「黄金時代」をつくった監督であるが、実は前監督は「ミハイロ・ペトロヴィッチ(浦和の黄金期をつくった名監督)」で、広島時代も優勝までもう少しというところまで来ていた。

球団経営の問題で「ペトロビッチ監督」の報酬が払えなくなり、戦術を踏襲する契約で広島OBの森保を起用。

その後、森保監督は優勝を重ねていった。

「ペトロビッチ監督」と言えば、最近亡くなられた「イビチャ・オシム監督」を尊敬・踏襲していた人物。

つまり、森保監督は、歴代日本に貢献してきた監督の戦術を全て理解し、その集大成として日本代表の力を発揮すべく選ばれた監督ということになる。

まとめると、

「ハンス・オフト」・・・コンパクトサッカー、サイドアタック

「イビチャ・オシム」・・・考えて走るサッカー、ユーティリティプレーヤー

「ミハイロ・ペトロヴィッチ」・・・可変DFライン(基本3バックだが、状況によって2バック・4バック・5バックと変化する戦術)

5トップ(登録上は1トップ2シャドーだが、両サイドのMFを加えた5人が前線に出て、相手DFラインに張り付き「ポストプレー(ボールをキープし、攻撃に溜めをつくるプレー)」や「飛び出し」の流動性でギャップをつく戦術)

省略し過ぎた表現ではあるが、これらをミックスし、今の日本にフィットさせているのが森保サッカー。

この歴代の名監督たちの共通点は、選手を自由にやらせるというより、徹底した管理型のサッカー。

自分の目指すサッカーから食み出る選手は、いくら実力があろうと起用しない。

森保監督は、その辺も踏襲しているようで、サッカーファンが見たいと思っている現時点での最強フォワードを起用した布陣で望むという夢は叶わないかもしれない。

しかし、どちらにしても、日本代表監督も選手も、日本を背負い、現時点での最高のパフォーマンスを見せてくれるに違いない。

我々は、それを批判するより、まずは応援しようではないか

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