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2022年7月に観たライブ(柴田聡子/MIZ/lyrical school[配信])

7.1 柴田聡子 Tour 2022 "ぼちぼち銀河"@池下CLUB UPSET

下半期のライブ始め。IMAIKE GO NOWぶりの柴田聡子でバンドセット in FIREを観るのは初めてだ。そしてその最高のグルーヴに酔いしれた。固定メンバーで鍛えあげていくアンサンブルの強靭さに惚れ惚れする。特にバンマスでもある岡田拓郎(5月は森道のROTH BART BARON、6月はネバヤンのワンマンのサポートで観ているので彼の演奏を聴くのは3ヶ月連続だ)のしなやかで技巧的なプレイの凄みに目を奪われた。リズム隊の踊らせっぷりも圧巻だった。

柴田聡子は佇まいもメンバー同士のやり取りも含めて何というかゆるめのコメディ邦画から現れたみたいな剽軽なムードがあるのだけど、曲の中で不意に飛び出す切実さにライブだと特にグッとくる。ふらふらと漂うような言語感覚の隙間から突然現れる毒や死の匂いに無性に惹かれてしまう。それと、何より重要なのはその歌のうまさ!ファルセットがぐっと心を掴んでくる。日常と地続きのようで、確かなワンダーの気配。もっともっと観てみたいと思う。



7.10 MIZSundance Ranch Oneman Live@京都・紫明会館

MONO NO AWAREとしても活動する玉置周啓と加藤成順によるアコースティックユニット。京都旅行のついでにチルアウトしに行った。会場は1932年に京都府師範学校の同窓会館として建てられた紫明会館。この会場はカーテンもなく、だんだんと夕闇が迫ってくる様が演出として働いていてすごく没入感があった。彼らはほぼ弦を掻き鳴らすことがない。ぎゅっと目を瞑りながら爪弾かれるその音色の消える間際まで追いかけることができる。美しいのだ。

彼らの音楽を聴くと様々な景色や時間が立ち上がってくる。今ここにある蒸し暑い夏の京都、彼らの歌にある八丈島の景色、レコーディング地であるベトナムや北海道の空気感、そして自分の住んできた福岡や名古屋の街のイメージがすべてバラバラになりながら溶け合うような未知の心地だった。ライブハウスではない色んな場所でやるのがコンセプトとのことで。福岡だと博多百年蔵とか大濠公園能楽堂で観てみたい。郷愁と場の力を増幅させる音楽だ。


7.24  lyrical school tour 2022 “L.S.” FINAL @日比谷野外音楽堂[配信]

メンバー念願の地であった日比谷野外音楽堂にて開催された現体制ラストワンマンを配信で鑑賞。現体制の楽曲のみに絞り、ショートバージョンを混ぜ込みながら矢継ぎ早に楽曲を繰り出していく。まるで今日でラストだという寂しさを振り切るように、エンターテインし続けているようにも見えた。つくづく、ラップチューンの範疇の中で様々な楽曲を作ってきたことがよく分かる。野外ワンマンならではの夕暮れから日没までを演出に加えた構成も絶品。

特に終盤のセンチメンタルへと突入していくパートが素晴らしかった。アゲて終わる、まるで活動終了じゃない的な区切りもいいけど「Wings」「NIGHT FLIGHT」「The Light」「Last Scene」をクールに切実に歌う姿をラストシーンに選んだのも大正解だったと思う。寂しくて仕方ない、みたいな別れも絶対に必要だと思う。最後まで最高のアイドルでありラップクルー。そして新メンバーの応募対象は性別不問だという。完全にニューフェイズへ突入だ!


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