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38歳主婦、この年で初めて無職になって一番良かったこと。

2020年11月に仕事を辞めてからちょうど半年が経ちました。

夫の仕事を多少手伝っているので完全な無収入でもなく、
しかし圧倒的な時間の自由を手に入れて気楽に暮らしていたらどんどん太ったので、ビビってダイエットを始めました。


なにぶん、大学を出てから15年間ずっと何らかの職に就いていました。
だから仕事を辞める時も、半年も経てばきっと何かしらやりたい仕事が出てくるだろうな、と思っていたけれど、
実際にはビュンと時間が過ぎ、日常は日常として止まることなくどんどん回り続けていき、しかしながら自分がこの先何をしたいのかはまったく見えていません。

でも意外と、「じっと同じ場所で停滞している」という感じはありません。

今の私は、この"くりかえしの日常"から少しずつ「生きること」を学んでいるようです。

38歳にもなって?という感じなんだけど。


こんなに心穏やかに生きることができたのは何十年ぶりだろうと思います。

「私はどこへ向かうのだろう?」
という問いを抱えたまま、だらだらと学生時代を過ごし、会社ではがむしゃらに走り続けながらも違和感がぬぐいきれず、子どもを産んでからはもはやキャパオーバーとなり「とりあえず目の前に飛んでくる球を打ち返す」だけでした。

その間に、処理が追いつかないまま、たくさんの知識や情報や感情が頭の中に蓄積されていきました。

今の私は、そんな「脳内とりあえずフォルダ」に投げ込まれてきたものをひとつひとつ紐解いているような日々です。


冒頭にも書きましたが、最近取り組んでいるダイエットは、それらの「紐解き作業」のひとつです。

最初は「多少筋トレすれば基礎代謝が上がって体重も減るだろう」くらいの甘い考えだったのですが、家に体重計がなく効果測定できないままなんとなくダラダラ続けてたら2ヶ月後にはむしろ体重が増えていて腰を抜かしました。

ちなみにこちらがダイエット開始初期のnoteです。

この時48kg→51.3kgで驚いていたのに、なんとその後最大53.6kgになりました。どういうことだ。

そこでようやく、ダイエットの意義や原理や方法について勉強し直しました。
量を減らしつつ栄養バランスの良い食事へと改善し、効果の高いトレーニングメニューを考えて実践し始めました。

心身の健康のためには、栄養をバランスよく摂取し、食べ過ぎず、飲み過ぎず、しっかり睡眠をとって、毎日適度に体を動かすことが大事です。

こんな初歩的なこと、3歳くらいから親にも家庭科の教科書にも言われてきたのに、自分でその重要性に気づくのに35年もかかりました。

けれど一度気づき始めると、「脳内とりあえずフォルダ」に放り込まれていたあれこれが次々と引っ張り出されてきます。

あの人が言っていたあれも、あの人が継続しているあれも、全部このことだったんだ、と。

そうやって、単なる知識が立体的な実感として立ち上がってくると、健康的な食事を選ぶことも、体を動かすことも、純粋に楽しくなってきました。

運動「しなきゃいけない」けどめんどくさいな。ま、私はそういうのしなくてもいい、私には関係ないや。

なんて、ずっと思ってたのが嘘みたいに。


ここに来るまでに随分時間がかかったけど、時間の無駄だったとか遠回りだったとも思っていなくて、来るべき時にそのタイミングが来るんだなぁという気持ちです。

獲得した知識は即時に血肉となるわけではない。ゆっくりと時間をかけて咀嚼されるものもある。
ということを学び、受け入れられるようになったのが、ここ最近の私の一番の成長だと思うわけです。

ていうか、知識に限らず、何事においてもそうなんじゃない?と思えるようになったのはある種の「老成」かもしれません。
ダイエットに関しても、結果をあせらず、長く継続することを大切にしています。



ここからは子どもの話です。

私が今、子どもたちに毎日口すっぱく言い続けていることも、今は本人たちには全然響いていないように見えることもあるけど、彼らの「脳内とりあえずフォルダ」に投げ込まれていたらいいなと思います。

いつか然るべき時にそれらがふと取り出されて、「ああ、お母さんの言ってたのってこれのことか」となるように。

「お母さんの言う通りだったなぁ」じゃなくてもいいのです。
「お母さんはああ言ってたけど、俺はそう思わないな」でいいのです。

だから私も
「ほら、だから言ったでしょ」「ママは正しいから言う事を聞きなさい」
という姿勢にならないようにしたいです。


ママはママなりの人生経験のもとにいろんな事を言うけど、
そしてそれは今現在のあなたたちには響かないかもしれないけど、
とりあえずいったんは受け取っておいてくれ。
そしていつか、そういうタイミングがもし来たら、あなたが獲得した他の知識や経験と合わせて、あなた自身の頭で考えて、答えを導き出してくれ。


ほんとにね、毎日毎日本当に毎日、食事のたびに、
「まっすぐ座って」「左手を机の上に」「お皿の上で食べて」「食卓の遠くに手を伸ばす時は手前の食器をどけてから」
って言い続けているけど、そして全く改善されなくてげんなりするけど(笑)、子どもたちの頭の中に言葉を投げ込み続けていきます。

そしていつか子どもたちが「テーブルマナーなんて重要じゃない」と判断し、立て膝で食事する道を選ぶなら選ぶで、私はその姿勢を支持できる、強い母になりましょう。



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