『観光』のターニングポイント
去年、私がインバウンドセミナーで、参加されてた方に伝えていたこと。
『外国人観光客が増える=日本が日本らしさを再確認するチャンス。』
今、私たちに与えられている時間は「日本が日本らしさを再確認する」ためにあるような気がしてなりません。
正直、インバウンドバブルとも言えるほど、インバウンドをターゲットとしたマーケティング施策が溢れるようになった日本の中で、みんな感じていた違和感。
『どこに価値があるか』を丁寧に深堀りする過程を飛ばして、数値検証が取りやすいメディアに費用をかけて、ただ発信する。なんとなく表面的な同じような発信ばかりになっていました。
ほっといても、毎月沢山の訪日観光客が来る中で、遅れをとらないように急ぎ足。。。。2019年は、そんな雰囲気だった気がします。
日本観光立国が宣言された2000年代初め頃。インターネットを通じて、海外の情報が容易に入手できるようになって、海外ドラマが流行ったり、欧米のスタイルがオシャレだともてはやされ、日本らしさよりも海外のものが好まれる傾向となっていました。
そこで、日本人の視点を変えるきっかけになったのが「外国人観光客」。外国人観光客が日本の旅で求めるのは「日本らしさ」。当たり前と思っていた日本の暮らしを、見つめ直すきっかけになったのは、この外国人観光客の増加だと言えます。
『外国人観光客が増える=日本が日本らしさを再確認するチャンス。』
ただ、私たちが日本についてよく見つめ直す前に、目の前の観光客に対応することが優先され続けていたので、今こそ「観光立国 日本」となる為の整理する時間なのではないかと思っています。
海外から見た「日本の価値」。観光客ばかりに目がいって、既に暮らしている在日外国人に対してケアできていなかった多文化共存の意識。何がどう違うか知る為には、「他の国の当たり前」にも目を向けて日本を見なければわかりません。
今提供していたサービスが、本当に魅力的なものだったのか。それはここに住む「日本人」にとっても心に響くものなのか。
今までが駆け足すぎて、見落としが多かったんです。
今までのインバウンド対策は、誰に向けてどんなメッセージを発していたか、それは日本人から見ても魅力的に感じるものだったか。
本当に心に響く体験を提供できているのであれば、それは外国人に限らず、日本人にも共感を得ているはずです。それであれば、暫く海外からの観光客の見込みがなくても、早い段階で前に進めるイメージを持てるはず。
インバウンド向けだけと考えていた視点を一度捨てて、今提供しているサービスの価値をもう一度考え直したいものです。
終わり。
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