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できること交換会〜新井リオ編〜

見えないギフト、交換しませんか

もうね、才能を持て余しちゃって持て余しちゃって大変です。
現実に役に立たない能力ばかりだ…動物と仲良しとか…ずっと寝られるとか…

「特別な才能」という意味もある、「ギフト」。他人のギフトの方がいい!ほしい!ってなる時もある。暗算とかしてみたい。小売とか。

先日、noteで限界貧困でもできる遊びについて書いたんだけど、
お互いの能力をプレゼントとして贈りあう=できること交換会、って、すごく楽しい遊びなのでは?と思いついてしまって…

去年、友人の商品の梱包を手伝う(私=単純作業が苦じゃない)代わりに、棚の作り方教えてもらう(友人=DIYが得意)みたいな関係性があり、お金が余ってるわけじゃない私にはとっても助かった。
お金はなくても「できることの贈り合い」ならできる、しかも、誰かが楽しめるようにまとめたら面白いのんでは?と思い、書いていくと決めた。

第1回は友人の新井リオくん。贈り合うものは、

はましゃか→リオ氏の初出版を記念した記事を書く
リオ氏→はましゃかにウェブサイトの作り方を教える

…です。まずは言い出しっぺの私から、贈っていきたいと思う!どぞ!

友達になったきっかけ

リオくんと友達になったのは、ツイッターで「海外で見知らぬマダムと仲良くなり、ギターを弾き語りした」という動画をみて、「嘘みたいなやつがおる!物語の中の人物」と思い、共通の知人もいたことからフォローしたのがきっかけ。

インスタもイケてて、何このおしゃれハウス&ファッションボーイは!ここ日本なの!?と思ったらなんと東京在住のフリーランスという。

音楽活動をしつつデザイナー、イラストレーターとして仕事をし、さらに執筆業も、というド・マルチな生き方。写真も撮る。なんだ!私の上位互換か〜!と思ったのが最初。

しゃか:てなわけで、今日はよろしくね。大丈夫かな。わたし人の話聞くの得意…よね?
リオ:大丈夫、天才的に得意。オムレツ食べる?
しゃか:食べる!!!

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対談は、リオくんの自宅兼事務所にて。

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今回の記事、フィルム写真でお互いを撮影してます。そういう対談…なんか…いいかなと思って…

共感覚BOY

しゃか:いきなり聞くけど、リオくんって、オーラの色がわかるんだよね?(笑)

リオ:うん、わかる。

しゃか:その話好きすぎるから、ちょっとしてほしいんだけど。いつ気づいたの?

リオ:もともと人や文字に色のイメージがあったの。で、1年前に共感覚って言葉を知った時「え、みんなないの!?」って。それまでは誰でも色を感じてると思ってた…

しゃか:みんなないの!?って天才のセリフっぽい。

リオ:よく色が視覚的に見えるって勘違いされるんだけど、その人の性格を思い出すときに頭に思い浮かぶって感じなんだよね。歴史のテストも、時代ごとに色がついてたから、並べ替えだけ異常にできた(笑)。

しゃか:オーラから人のパーソナリティも察知しやすい?

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リオ:うん。この人のは心地いいな、仲良くなれそう…とか。色同士の相性もある。明るさ、素材感、面積とかも感じるから、似てる人はいるけど同じオーラの人はいない。ツイッターみてたら性格わかるのと同じで、本とか読むとすぐわかるよ。

しゃか:リオくんは何色?

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リオ:オレンジだと思う。

しゃか:私はなんだっけ。

リオ:ミストみたいなうす〜いラベンダー。メディアに出てる時はタイルみたいなピンクになる時もある。

しゃか:本人が好きな色と関係ない?(そう言われてラベンダーをちょっと入れた2020年明けなのだった)

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リオ:あるある、あるよ。無意識に自分に近い色集めたりしてる。

暮らしにも気持ち良さを

しゃか:オーラも直感的な判断だと思うんだけど、暮らしでも周りに「心地いい」ものを集めてるよね。そこに結構アニミズム(自然物に固有の霊が宿るとする信仰)っぽいものを感じているんだけど。

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リオ:確かに厳選してるかも。見てて気持ちいいものを置いてる。分身を置いてるって感じなんだよね。この部屋は自分だけの国…

しゃか:最初それ聞いた時、「え!?なに!?」ってなったんだけど、わかってきた。インテリアにそこまで頓着がない人って、色々諦めてるんだよね。経済的な理由とか、時間がないとか、貰い物とかで。本当は欲しくないものを使ってたりする。

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でもリオくんは部屋に置くか許可するフィルターの目が細かくて、厳しい。一般の部屋の手が届いてるパーセンテージが約60%だとしたらここは99.9%まで諦めてない。もう、濃度高すぎて発火しそうというか、無菌室というか、この部屋で生まれ育った人間はいきなり新宿の真ん中とか連れてったら息できないんじゃないかな。そういうシェルターを作ったのかなって。

リオ:シェルターだったのか…。もともと繊細なところがあるからかな。だってこの家なかったら、おれ東京で生きていけなかったと思う。

しゃか:諦めないところがすごいよ。服もそうだし、人間関係と仕事も。ふんわりしてて人当たり最高!に一見みえるけどやらないことは絶対にやらない。今年ドイツ行くのも「とりあえず日本で生まれたし、日本で暮らすか」ってなんとなく決めるとかは絶対しない人の動き。

リオ:おれよりわかってるくらいわかってるね。ほんと感情で動くから、いますごく明確になってる。

どうやって行く国決めてるの?

しゃか:前カナダに1年半住んでて、今度ドイツからイギリスに行く予定だよね。住む国ってどうやって決めるの?

リオ:最初に住んだカナダは、PENs+(リオくんのバンド)がツアーに誘ってもらった縁から。とにかく人が好きだったから、あんな素敵な人たちがいる国に存在してみたいと思ったんだよね。今、ロンドンの大学院に行く準備をしてて、受験勉強をドイツのベルリンでしようと思ってる。アーティストとして活動するにはヨーロッパが自分に合ってるかなって。

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しゃか:日本もアートも盛んで、いい人もいて、文化が発展してる感じがするんだけど、どう違うのかな?

リオ:働き方がもっとフレキシブル。そこが魅力かな。

しゃか:あー、日本深刻だもんね。過労死が英語(karoshi)になったり。

リオ:ベルリンは移民もフリーランスも多いから、企業が外国人のフリーランスと仕事ってのもスキルさえあれば普通にありえる。日本は大企業が駆け出しフリーランスに頼むような土壌はまだまだでき始めてる段階で、なんなら外国人のフリーランサーに日本の企業がスキルを見て発注するって土壌はほとんど耕されてないんだ。

しゃか:確かに聞かない…フリーランスが日本に増えてきてるのは分かるけど、それでも個人事業だけで生計を立ててる人って希少種のイメージ…。バイト・会社員と掛け合わせの方が多いよね。

リオ:そもそもスキルが前提なんだけど、フレキシブルな土壌も大事だと思うんだよね。

フリーランスに優しい国がある

しゃか:ベルリンはフリーランスがあたり前に仕事する土壌があるって実際に住んでる日本人の方が言ってたもんね。フリーランスに優しいビザがあるんだよね?

リオ:そう、フリーランスビザ(アーティストビザ)っていうのがある。国に入ってくる時に何のために来るの?ってきかれる時にアーティストです!フリーランスです!で行けちゃうビザ。もちろん貯金残高とか今の仕事の状況とか見せてだけど、ある程度クリアすれば個人申請で行ける。

しゃか:アメリカはどう?私とかニューヨーク憧れ芸人なんだけど、難しいのかな。

リオ:アメリカは今すごく厳しい…。そういうビザはあるはあるんだけどドイツほど簡単ではない、企業のバックアップとかが必要で、結構シビア。

しゃか:とにかくドイツはビザが取りやすいんだね。リオくん何ビザ?

リオ:まずワーキングホリデービザで1年入って、それが伸びたらフリーランスビザ申請する。ワーホリって死ぬほどおすすめ。

しゃか:知らない人の為にワーキングホリデーのこと教えて欲しいんだけど…

リオ:行ける国は決まってるんだけど、一番簡単に言うと、何でもしていい。学生ビザは学校通わないといけないし、ワークビザは働かなきゃいけない。ワーホリは最高。なぜか最初の半年学校で最後の後半バイトっていう、誰が決めたわけでもないテンプレをやる留学ビジネスの世界があるんだけど…お金を使わない勉強の仕方を知ってそれで勉強したらそんなにお金必要ないのに…と思う。

しゃか:リオくんの本『英語日記BOY』に書いてあるやり方だよね。ほんとお金かからなすぎ。

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リオ:この本ができた理由もそれで、当時じぶんは英語話せるようになりたくて、でも家にお金がなくて留学できなくて、周りは当たり前のように留学してて…って時、他人を妬んでも誰も救わないじゃん。むしろその状況だからこそのアイディアを考えた方が色んな人が幸せになるって思ったんだ。

しゃか:リオくんの本って、英語を使って生きる選択肢がすごくリアルに感じられるんだよね。本にもあったように、インターネットやSNSのおかげでせっかく英語がいつでも読める環境にあるのに、周りの人が使っていなかったり、分からないことを理由に見ないでいるのはもったいないなと思って、より積極的に英語圏の政治家やアーティストの言葉をそのまま追うようになった。パスポートとお金で国境は超えられても母国の言葉から出られない人もいる。逆に、国内だって新しい言語をどんどん身につけられる人もいる。本当に超えるべき国境は私の心の中にあるんだと、ひしひしと感じたよ……。

リオくんの本は情報にうとい人にも優しい

しゃか:情報を得るのが苦手な人に優しい本だな、って思うわ。そう思わない?

リオ:すごくそう思う。

しゃか:リオくんは情報強者だと思うのね、経験があるから。
私は「ビザ?ワーホリ?」って感じ。とても情弱。英語を使って仕事してみたい人も、まず何からしたらいいかわからないと思う。

情報にうとい人ってシステムに対して疑問を持たないことが多いのかなと思うんだけど。大学行って、こういう留学のシステムがあります、皆さん200万円用意してくださいって言われて「行けます!やったー!」または「行けません!残念!」になる場合も全然めずらしくない。

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でもリオくんは大学休学して自分の貯めたお金で留学して、1年半学校に通わず自分の本に書いてあるやり方で勉強したらデザイナーとしてフリーで食べていけるようになったっていうマジの人なわけよ。

リオ:自分で考えないとお金がかかる。「お金がなくても、こうしたらいい方向にいける」っていう情報をまだ知らない人にシェアする存在になりたい。それって本当に貴重だと思うんだよね。案外どうやったら遠くに行けるか知らない人はすごく多いし、自分が遠くに行けないことを疑う人もめっちゃ少ないと思うから。

ねぇそのストイックさ、メンタルどうしてるの?

しゃか:リオくんってさ、引くほど規則正しく生活してるよね…。フリーランスってずっと1人で作業で落ち込むことあるけど、メンタルケアどうしてる?

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〜新井リオの1日〜
7:00 起床・英語日記作成
7:30 オンライン英会話
8:00 コーヒー・朝食(なか卯の朝定食)
9:00 始業(タイマーを3つ組み合わせて区切っている)
13:00 休憩・昼食
15:00 仕事再開
20:00 終業・夕食
21:00 映画でもみてゆっくり…が理想だけど結局24時まで仕事してる
25:00 就寝

(このスケジュール、盛ってないから怖い)

リオ:メンタルケアは、心が荒んできたら一時的にウーバーイーツのアプリ消して(またインストールしちゃうんだけど、笑)未来の自分に「余裕なくなってるよ!」って伝える(笑)。ちょっと友達を誘って食べに行くだけなら1時間半で済むのに、それもできなくなってるのは物理的な忙しさじゃなくて精神的に忙しくなってる時だから。

たぶん、落ち込む時の感情の大半って、結論「認められたい」なんだと思う。こんなに頑張ってる人ほかにいないんじゃないかってぐらい頑張りすぎてる時、それがポジティブに働いてたら自信になるけど、ネガティブに働くと「なんでおれだけこんなにやんなきゃいけないんだろう」ってなる。認めてもらいたいのに忙しすぎて人にも会わず労働だけをしてる状態だからメンタルが落ちていっちゃうのかなって思う。そういう人が近くにいたり自分がそうなったらとにかく認める。ようにしてる。

ずっと家にいて仕事終わらせようとするのが正解じゃないという事に本当に気づいたから、忙しくてもちゃんとご飯の予定は入れたりする。

しゃか:おお。誘ってや!(笑)

リオ:誘います。とは言って友達を誘うことはあんまりないけど…

しゃか:いや誘ってよ!!(笑)

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カナダからのリオくんの親友バンちゃん。リオくんが来日したバンちゃんの為にアパートを借り、バンちゃんは隣人としてリオくんを支えていた。素敵すぎの仲。

自分の本で図書館をつくる

しゃか:いやあ、にしても今年日本離れちゃうんだね、寂しいね。引っ越すんだとしたらこの可愛い家具とか、たくさんの本はどうするの…!?

リオ:それね、半永久的な図書館にしようと思ってるんだよね。

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しゃか:どういうこと!?

リオ:日本発つ時に、この家を解放する日を作って、好きな本持って行ってもらう。で、連絡先だけもらっておく。それでいつかここに腰をすえるって国が決まったら、ここに送ってくださいって連絡する。数年経っても10年経っても魂(ソウル)で繋がってくれる人が世界中にいたら嬉しい。家具とかは売って学費の足しにしようと思ってるけど……英語日記BOYが売れたお金でいけたら一番素敵なんだけどね。

しゃか:本、重版も決まったんだよね?おめでとう!

リオ:ありがとう……。昔の自分のように留学できなくて卑屈になってる人たちの救いになりたい。お金かける方が必ずしも正解じゃないかもしれないじゃん、みたいな、今までの壁が取り払われるような本になったから。もう本書けてよかった〜で終われないんだよね、あからさまにこれを使って人を救ったって実感を得るまで本の活動は頑張りたいんだよね。

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しゃか:その手伝いができたらいいな。

リオ:ありがとう…なんていうか、ひとまず英語の攻略本ができたって感じなんだよね。第1章完結みたいな。この攻略の書があればこのあとデザインイラストやって、音楽って攻略していってまた英語の壁にぶつかっても戻ってくる場所になる。

で、これは俺だけの攻略本じゃなくて絶対いろんな人が使えるし、こんな素晴らしいの届いたほうがいいって客観的に思っちゃう。だから頑張れる。

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じゃあ、リオくんお邪魔しました。ベルリンでものびのび過ごしてね!

リオ氏の人柄がわかったところで、ぜひ本人のエッセイのような、でも英語のことがわからない人にやさし〜いこの文章も読んでみてね!↓


こちらの記事は、『英語日記BOY 海外で夢を叶える英語勉強法』の
PR記事としてぜひ書きたい!と営業して書かせていただきました。(まさかの初営業)
左右社さん、リオくん、ありがとうございます!
※交換会の相手・スポンサーにわれこそは!という方がいらっしゃいましたらいつでもご連絡ください!


(文:はましゃか 写真:新井リオ、はましゃか)



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