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ドレッドはメトロイドヴァニアとして教科書的なゲームと思うのよ

メトロイドドレッドをクリアしまして探索型2Dアクションとして凄まじい完成度と思ったのでnoteです

ネタバレはあんまりないと思うので参考がてらにもどうぞ。主にゲームプレイ部分に関するお話です。

書いてる奴のメトロイドヴァニア歴

正直に言うとメトロイドシリーズに関してはかなり浅い、所謂にわかです。

プレイしたメトロイドは初代メトロイド(未クリア)とDSで発売されたメトロイドプライムハンターズのみ。

ストーリーマジで知らないけれどとりあえずメトロイドはメトロイドじゃなくてサムスってことはわかるレベル。ゼルダはリンクじゃないしアキラは金田の事では無い。

むしろやっているのはキャッスルヴァニア、悪魔城ドラキュラシリーズの方が多く、ロンド・月下・蒼月・コレクションは二種プレイ中、あとはちょっと違うけどHDやブラッドステインドもプレイした次第。

こういった2D探索アクションは、とりあえず人並みに撫でる程度は遊んだ身です。

まあつまりメトロイドに関しては正直薄いけどメトロイドヴァニアというジャンルならまぁまぁ遊んでる個人の感想という感じです。

で?結局どうなのドレッドって

タイトルに書いている通りですが、探索型の2Dアクションとしてとにかく完成度が高く、今後メトロイドヴァニア系はもちろん、2Dの横スクロールアクションを作るとしたら、絶対ドレッドは触るべきというレベルです。

本note内では当然ですが個人的な意見が大半を占めますが、これだけは断言できます。本当に凄いゲーム。

操作の気持ちよさ

まず一番に上げたいのは、主人公、サムスを動かす気持ちよさ。文言だけ見るとヤバいねコレ。変な意味じゃないよ。

2Dゲームらしい細かい操作の実現

2Dゲームの良さと言うとやっぱり機敏で細かい操作が可能であることと自分は思います。スタープラチナの半分やね。

硬直を伴う行動が少ない、硬直があっても僅かな時間であること。行動を行うまでの遷移の時間が無い、あるいは極端に短い。妙なキャンセルルートも無いので変なタイミングで行動が無駄にキャンセルされたりとかも無かった。

よくある判定の発生の遅れが無い為、所謂「は?今ボタン押したし???」がなかった印象を受けた。

なのでプレイ中のミスに関しての責任が自分のみなので理不尽なストレスを感じることは皆無だった。

ミスの原因がはっきりと分かるため上達やコツの掴み方も早く、当然達成感も味わえる作りになっていた。

もちろん2Dゲームとしてはどちらかというと格闘ゲーム並の細かい入力が可能だったのでいざという時のとっさの反応に対し、ゲーム側が間に合わないと言うこともなくここもストレスの軽減に一役買っている印象を受けた

3Dグラフィックなのになめらかなモーション表現

となると気になるのが動きの部分。各モーション、動きの整合性がつかなくなるのは当然と言えます。

ドレッドは操作性の部分に重きを置いてるからかすべての動きに当てはまるわけではありません。

ただ、操作に関して支障のない範囲内ではいかなる動きからもなめらかなモーションの遷移を行っていました。

同じ段差でも腰くらいの段差を登る時、崖をつかんで登る時、崖を掴んでモーフボール形態(小さいボールの形態)に変形し狭いダクトを通るときなどでしっかりモーションが異なりかつなめらかであること、壁を滑り降りるときの身体の揺れ方とかぜひ見てほしい。

よく目を凝らさないと気づきもしない箇所だけれど、このおかげでただ普通に移動している時などにまるでプラモを眺めるかのような楽しさがあります。

優しさ、気遣い、おもてなしの作り

正直言うとここまでは前座。本丸はココ。

このゲームとにかく細かいところでのユーザーに優しい作りになっている。例えるならシューティングゲームでいうエイムアシストに近い

例えば段差、サムスの半分ほど、所謂1ブロックの段差。アレを超えるのに普通はジャンプを使うと思います。誰だってそうする、俺だってそうする。

時々あるやん、あーいう段差に引っかかるの、ジャンプのほうが速度遅いからなんかテンポ崩れるのあるやん?ストレスかと言われるとそんなことはない。けどなんかリズム狂うのよ。右手でボタン押したら左手でも押したくなるみたいな。わかれよ

アレこのゲーム追加入力無しでそのまま走り抜けてくれます、かつサムスのモーション付きで

壁ジャンプについてもここは偉くて移動入力そのまま壁ジャンプを連続で行えること、変に壁ジャンプができないということが無く

崖登りもジャンプ入力でキャンセルができる、コレは崖上りを素早く行えるメリット、崖際での壁ジャンプが崖上りに操作が化ける事故の回避、などに一役買っています。

他にもあるかもですが細かいところで操作をサポートするような作りになっています。とにかく優しい。いやぁ優しいですね。私の学生時代もこれくらい優しかったらいいのに。

優しいけど易しくない

まあお察しの良い方は分かると思いますが、ダッシュのあるアウトラストは走る必要があるのよ。リゲインのあるブラッドボーンはリゲインが必須なのよ。歩いて回復薬飲めるモンハンワールドは止まって飲めないバランスなんよ。

この快適さ、つまりはそういう事よ

あ る べ く し て あ る の よ

後述しますがトレーラーから見ても、追跡者のEMMIに気を取られがちですが、普通の敵もちゃんと殺してくれますよ。素敵ですね。

読み辛い攻撃や範囲が広く避け辛い攻撃、シンプルにクソ早い攻撃など多種多様なバリエーション

もちろんサムス側にはそれらを避けるための手段が備わっているはずなので避けられるはずです。避けてください。公式がそう言ってんだから

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ただ、リトライは即可能です。

だいたい直前の部屋から5歩で即再戦です。

そしてフィールドの探索を行えば隠しアイテムでのサムスの強化も可能なので、スペックで勝負するという事もある程度は可能です。

で、その探索について発生するメトロイドヴァニア共通の問題点、ドレッドはこの点が丁寧に解決されていました。

さりげないルート誘導

メトロイドヴァニア共通の問題点であり醍醐味でもある、進行ルートが分からなくなる問題。

メトロイドヴァニアでは能力がなければ通れない、なので新能力を手に入れたら戻ってこようという形でプレイヤーのルートを制限している。

戦力もないのに突然強敵ぶつけられるのはフォールアウトだけでええ。スーパーミュータント、テメェに言ってんだぞ。

ドレッドはこれに加えて、新能力を活かせる箇所が自然と進行方向になるように誘導している印象を受けました。

もちろんルートを逸れれば隠しアイテムやショートカットなどもあるので探索の楽しさは損なわない。

重要なのは進みたいときにルートがわからず進めない、かといって進行ルートに矢印がほしいわけではない。あくまで自分で見つけたい。という俺のクソみてぇなワガママにしっかり応えてくれました。

もちろん迷ってる暇がない場所もありました、どこかって、そりゃあお前決まってんでしょうが

E.M.M.I.ゾーン

恐怖、恐ろしいを意味するDREAD。

今作の怖いの8割はここに詰まってると思いますねエェ!!

知らない方の為にE.M.M.I.について軽く説明すると

殺せない多機能な即死持ちの追跡者です。

そんな素敵な彼奴のお宅がこちらE.M.M.I.ゾーン

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本作がホラー寄りの印象を最初受けてたんですがどちらかというと追われる恐怖、驚異から逃れるスリル的な怖さで、ドッキリやグロデスクな表現はありません。例えるならDBDでのキラーとのチェイス、青鬼との館内での鬼ごっこのような。

一応、捕まっても2度QTEのチャンスがあり、成功すれば逃げるチャンスはあるものの遊べるほどの猶予は無いです。無いと思う。無いよ。どうせ無理よ。

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探索を進めるとサムス側も様々な行動が可能になり、E.M.M.I.からの逃走も楽になりたかったねぇ゛!残念E.M.M.I.さんもアップデートします。

正直何回もE.M.M.I.さんに抱かれたプレイヤーは多いと思う。公式もそれを見越してか、リスタートはエリア侵入の直前から即リスタートできます。何度でも抱かれましょう。

ネタバレを防ぐ意味合いもあり、細かくは語りませんが、このE.M.M.I.、ちゃんと倒すタイミングが存在します。

この瞬間もまたE.M.M.I.さんのクソデカプレッシャーに押し潰されないように堪える必要がありますがねェ…

あの怖い白い壁の話はこの辺でやめましょう。俺の為に。

メレーカウンターとQTE

QTE、ムービー中に急にボタン押させてくるアレ。QuickTimerEventの略らしいです。今調べました。

ボタン一つでできる近接格闘、敵の一部の行動に合わせて使うと強力なカウンターにつながるメレーカウンターというシステムがあります。ダークソウルでいうパリィに近いです。

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こちら、今作狙いやすいようになっていて、メレーカウンターを行える時は光るエフェクトが一瞬発生します。初回は狙えずとも2回目3回目にはモーションと合わせてメレーカウンターを狙いやすいようになっています。

ザコ敵にもこちらは存在し、基本的にそのまま倒すことができます。

ボスに対してはそのままシームレスに追撃に移り、大ダメージを狙えるチャンスになります。

メレーカウンターとQTEという分け方をしたのは、このカウンター、別に強制ではないことです。

避けてもいいし離れても別にいい、リスクを考慮してカウンターを狙ってもいい、プレイヤーに選択肢を与える内容になっています。

一部強制なQTEも存在しますが、ストーリー中のものは比較的猶予が長め、かつ全ての入力が同じメレーボタンで行えるという点が大きいです。要はプレイヤーはエフェクトが出たらメレーを擦ればいいと言うことだけ知ってればいいのでプレイ的にも負担が少ないです。

んでもってそのメレーカウンターを決めれば大ダメージに繋がる、ちゃんとリスクとリターンが伴うシステムになってます。きっと櫻井さんもにっこりのはず。

特に、ボス戦でのメレーカウンターはぜひとも狙いたい理由があります。単に大ダメージというだけではありません。

シームレスなイベントってかお前そこで撃てんの?!

ボス戦のメレーカウンターを成功させると基本的にサムスは殺意が高いのでそのままカチコミに行きます。

それまで横スクロールだって視点がサムスを中心に縦横無尽に動き回るイベントシーン、必見です。

しかしこのままでは普通のイベントシーン、

ここからがマグマなんです(なかやまきんに君)

このイベントシーン、プレイヤーはショット・チャージショット・ミサイルといった攻撃を行うことができます。他ゲームでもある?確かにある。

でも全ボスにそれぞれあるのはかなり珍しいと思う。

全ボスのメレーカウンター後の追撃には洩れなく固有のド派手なイベントシーンが挟まり、かつ攻撃が可能。

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(追撃時のサムスさんかなり治安悪くて好き)

個人的に好きなのはサムスが腕を離した時などはショット等は行えない、がチャージショットのチャージは維持できる。といった、その状況ならできない事できる事がちゃんと設定されている事。

一方的な攻撃ではあるけれど、完全ではないあるべき動きがボスとの死闘感をより盛り上げてくれます。

これらのイベントがとにかくなめらかにバトル→イベント→バトルへと遷移する事、アインハンダーやアスタブリードというゲームで感じたシームレスの丁寧さの感動がそのままありました。

この見せ方は3Dモデルだからこそできるなと改めて感じさせられた。


おまとめ

メトロイドはほぼ触れてなかったけれど今作はメトロイドヴァニアとして、2Dアクションとしてエゲツないくらい完成度が高く、現行機らしいきれいな表現、作り込みを維持したまま、古き良き2Dアクションの面白さも最後まで一切損なうことなく完成された作品だと私は思いました。

ゲームとして面白いのもそうだけれど、職人技とも言える細かい要素の絶妙な噛み合い方、ぜひとも味わって皆もE.M.M.I.に蜂の巣にされて欲しいですね!!!!!!!!!!!!

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