大企業の仕事ってぬるくない?

私は中小企業を顧客とする経営コンサルタントで、普段は社長と直接やり取りをしています。
ですので、大企業向けにコンサルティングの仕事をすることはないし、大企業に勤めたこともないに等しいので、その実態はよくわかりません。

そんな私が大企業と接点を持つケースは、だいたいクライアントである中小企業が、大企業の強い影響下にある場合です。


大企業に関わると、ほぼ毎回、仕事の進め方に違和感を抱く場面がありました。

まず、やたらたくさんの人間がかかわる違和感です。


西日本の私の顧客(中小企業)と、立場を同じくする他社との間で合併の話が持ち上がりました。
両社とも、ある上場企業の下請け会社です。

当初は下請けの2社間で合併の話をはじめましたが、念のため発注会社である上場企業に様子を伝えたところ、「自分たちが仕切り役をやる」と出しゃばってきました。

そして、私の顧客企業の会議室でキックオフの打ち合わせが企画されたのですが・・・

上場企業からは4名が現地にやって来ました。
(東京からはるばる地方まで)
さらにオンラインで、東京の本社から4名が参加です。

「こんなに人数いりますか!?」と。。。

こちらなんて顧客の社長と私の2人だけ、合併話の相手の会社にいたっては社長ただ一人です。


もうひとつは、やたらと一般論の前置きが長いことへの違和感です。

私のクライアントに「M&Aで会社を売って事業承継を終えよう」と考えていた年配の社長がいました。

会社は、ある製造メーカーの地場販社という立場です。
このような関係性もあり、M&Aに動く旨を製造メーカーに打診したところ、これまた「メーカー本社の人間が音頭をとる」ということになりました。

メーカーの人間がやってきて議論をするのかと思ったら、一般論のレクチャーをはじめました。
これが、長い、長い。

「M&Aとはなにか」
「どんなスキームがあるか」
「株価の計算にはこんな方法がある」・・・などなど

このあたりはとっくの昔に検討済みです。
もう具体的な話に進む段階にきているのですが・・・


でも上場企業であるメーカーの担当者には、無意味なことをしているという認識がないようです。

さらに「俺たち、いい仕事しているよな」という自己満足すら漂わせてきます。
「○○課長、今日の資料はなかなかの力作でしたね」
「気合入れちゃいましたから」(ニヤリ)
お寒い内輪トークを展開していました。

私は、大企業の仕事ってこんなにぬるいのかと不思議に思いましたが、きっと、たまたまなんでしょう。

以上、吹けば簡単に消え去るような虫けらの私が、大企業をねたんで、ひがんで書いた文章でした。

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