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対話のTIPS① 誰もが安心して発言できる場をつくるために

こんにちは、オンライン対話プラットフォーム「shabelo(しゃべろ)」運営メンバーの小野です。

毎月開催している「対話のフリーマーケット」には多くの方にご参加いただき、誠にありがとうございます。

この記事ではフリーマーケットでの皆さまの対話の様子を拝見し、運営メンバー感じたことをヒントにして「より対話を楽しくするためのTIPS」を発信していきたいと思います。

今回は「誰もが安心して発言できる場をつくるために」というテーマでTIPSを2つご紹介します。いずれもちょっと意識するだけで簡単にできることです。是非ご活用ください。


TIPS「私はこう思うけどどうだろう?」


フリーマーケットでの対話でたまに見られた場面が、相手の発言をバッサリ否定しまうことです。

否定するとは、言い替えると相手の発言内容を「正しい」「正しくない」「面白い」「つまらない」といった自分の尺度で評価すること。
自分の意見を否定的に評価されると、反論が生まれ、どちらの意見が正しいかを競い合う論争になってしまいます。もしくは、委縮してしまったり、その人と対話することを諦めてしまうといったことになるかもしれません。

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対話で扱うテーマや問いは正解がないことが多く、正しい1つの意見を決めることは対話の本質から外れてしまうと言えます。そうではなく、多様な考えを知り、共に納得のいく答え(納得解)を探索してみてはどうでしょう?

そのためには、まず他者の発言を受容すること。自分の見解と異なっていたとしても「なるほど、あなたはそのように思うのですね」とただ受け止め、その人がそう考えた背景を想像してみましょう。

次に、受容した上で自分の意見を別の見方として述べること。自分の意見の正しさを主張するのではなく、率直に自分の考えをシェアするということです。

このように、評価せずお互いの発言を受容し合うことで生成的な対話が生まれやすくなります。

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※生成的な対話…互いの考えや視点を受容し合い、自己見解に固執せず柔軟に問い直すことでその場から生まれようとしているものを共に探索していくこと


TIPS ボールを投げるのではなく輪の中に置く


対話は誰もが安心して発言できる場ですが、1人の方だけがずっと話していたり、特定の2~3人の方だけで話していたりして、発言したくてもできない人が多数いるような場面が見受けられました。

この場面の特徴として感じたのは、話してばかりいる方には悪気はなく、むしろ場を盛り上げようと頑張るあまり発言し過ぎている場合が多いことです。

対話の開始後など、なかなか話が弾まず沈黙が辛いときは誰にでもあります。初対面の人が殆どの中での沈黙はいたたまれないので、何とか間を持たせようとして隙間を自分の言葉で埋めようとしたり、話をするのが上手な方にボールを沢山投げかけてしまったり…。

そんな時は、発想を変えて沈黙をポジティブなものと捉え、誰も発言のボールを持たない時間を敢えてつくってみてはいかがでしょうか?

どうするかは簡単です。
「私はこう思いますが皆さんはいかがですか?」とボールを対話の真ん中に置いて自分のコントロールを手放すのです。

誰も何も言わず沈黙の時間が流れるかもしれません。でもそれでいいものとして黙って様子を見ます。沈黙の時間中は他の参加者は自分の内面に目を向けて深く考えていることが多いのです。しばらくすると、考えがまとまった方が自然と言葉を述べ始めてくれるでしょう。

このように、ボールを輪の中に置いて手放すことで、皆が安心して発言できる余白を生み出すことができます。そうすれば、発言したくても出来ずにモヤモヤする方が出てしまうことなく、自由で安心できる対話の場になっていくことでしょう。

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今回のTIPSは以上です。

これからも随時TIPSをご紹介していきますので、ご参考いただき多くの方に対話をより楽しんでもらえれば幸いです。



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