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2020年第1四半期ベストアルバム #おうち時間

世界が大変なことになっている。

「中国で新たなウイルスが発生しました。春節による影響拡大が懸念されます。」

なんてニュースが遠い昔に感じられる。あぁ、迷惑だなぁ。なんて呑気なこと言ってたらあっと言う間にこんな状況に。まさか世界の裏側にまで広がるだなんて。

ということで家で過ごすことが多い人が多いだろう。働いている方々もお疲れ様です。どうか皆々様お身体に気をつけて今を乗り切って下さい。

今日は2020年のベストアルバムを年末に決めるために第1四半期にリリースされたアルバムをまとめておこうという備忘録をつらつらと。少しでもStay Homeの助けになれば幸いです。では。

ランキング付けようか迷ったけど現時点での思い入れでなんとなくしてみる。それと邦楽と洋楽はごちゃ混ぜです。

10. tricot - 真っ黒

ホンマに黒い。

海外評価も高いtricotのメジャー1st。タイトル通りジャケも真っ黒と攻め攻め。ギリギリランクインしてるけどマジで良かった。これ書きながら聴いてるけどもっと聴き込んだら好きになる予感。所謂スルメ要素がふんだんにある。


9. Childish Gambino - 3.15.20

真っ黒の次は真っ白。

わざとじゃないです。タマタマです。いきなり発表された今作は数曲を除いて収録時間が曲名になっていてこちらも攻め。「チャイルディッシュガンビーノの新作聴いた?19分10秒最高だよね!ちょっとプリンスみ感じない?」

覚えさせる気ねぇな。


8. YeYe - 30

幸せになろうぜ。

なんでもエモいで済ませちゃう若者なので、めちゃくちゃ良いって表現しか出来んのです。多幸感。皆に幸あれ。これ聴いて優しい気持ちになろうな。

失ったものは目に見える
失った気持ちは目に見えない


7. 宮本浩次 - 宮本、独歩。

ごめんなさい。

近年ソロでの活動が目立っていた宮本浩次のソロ1st。ただまぁ宮本ってエレカシでもワンマンみたいなもんだし対してバンドの作品と変わらないのかなと思ったけどエレカシはエレカシでスゲェし、ソロでこんな曲まで出来んのかと脱帽。シンガーとしてもソングライターとしても新しい発見のある作品だった。


6. ネクライトーキー - ZOO!!

言いたいことは分かる。

おかしいよな。明らかに浮いてるよな。わかってる。でもこの位置で間違ってないと思う。素晴らしいアルバムだよこれは。ハムタローボイスと楽曲のぶっ飛び具合は相変わらず。でも少し散らかっていたキャラクターがまとまって洗練された曲が揃ってメジャー1stにして早くも完成形なんじゃないかと。

娯楽だって裏めくりゃあ
人が生きてるんだぜ


5. King Gnu - CEREMONY

アルバムが負けてる。

昨年の大ブレイクした楽曲たちも収録されたアルバム。開会式から始まり、閉会式で終わる式典と冠された今作は構成から分かるようにコンセプチュアルなアルバムとなっている。、、なんだけどなんか小さくまとまった感が否めない。期待ワクワクで再生したんだけど終わって、あれ?もう終わりなんだ、みたいな不完全燃焼を感じた。楽曲の質はどれも高いしスケールも大きいのでアルバムが押し負けてる。でも次はとんでもないのが来るんじゃないかと思ってる。


4. Mura Masa - R.Y.C

ギターロックの復権。

とかどうでも良いくらいにカッコ良い。これまでのエレクトロサウンドから急にギターをフューチャーしたことでロック好きおっさんからわっしょいされてる感がすごいけど。雰囲気もイマにマッチしている。誰かが言った"チルから暴力"とは言わないけどこのくらいのヒリヒリした空気を感じなきゃ。今実際に起きていることから目を背けちゃダメだ。


3. Tame Impala - The Slow Rush

強みしかない。

いつの間にかビッグネームになって、みんなが新作を待ち望んでいたテームインパラ。今もビートルズが活動してたらこんな音楽やってんだろうな。が褒め言葉かどうか分からんけどマジでそれくらい凄い。サイケロックが古臭く聴こえないだけでも凄いのにそのクオリティに圧倒される。聴いてみろ、飛ぶぞ。そして溶けるぞ。


2. The Weeknd - After Hours

ポップネスの暴力。

ポップミュージックの極み。そりゃ好みで言えばムラマサとテームインパラの方なんだけど力技でひっくり返された。部屋でも運転中でも気付いたらこのアルバムを再生しちゃうくらいの手軽さもある。


1. GEZAN - 狂 (KLUE)

2020年、出るべくした出たアルバム。

シティポップが象徴していたポカポカした幻想に未だ酔っていたい君にはお勧めできない。今ならまだ間に合う。停止ボタンを押してこの声を拒絶せよ。

1曲目の「狂」はこんな語りから始まる。ムラマサの時にも少し触れたが、音楽はいつの時代もその時代を映す作品が現れる。まさしくこのアルバムは現代を映しとったこの世に生きる我々現代人に向けられた作品である。ただ、何かに属して、何かにカテゴライズされているあなたにではなく、聞き手1人1人に向けて問いかけだけをする。我々にとは言ったが、再生ボタンを押せばこれはGEZANとの1on1。嫌でも向き合わなければならない。43分間、同じBPMで繋げられた曲達と対話をする。音に身体を、詩に心と脳を揺さぶられる。傑作と呼ぶのか問題作と言うのか、これをどう捉えるかは個人にかかっている。

我々は今 羽を持った魚
暴動を要求する ガラスを叩き割れ 「赤曜日」
政治と言葉にした時
一番最初に浮かんだフェイス
安倍やトランプその他諸々の
ダーティーフェイスではなく
花を見て笑う
好きな人の顔であるべきだから 「東京」
幸せになる それがレベル(Rebel)だよ 「I」


今年はThe 1975の新作(5月リリース予定)が圧倒的だと思ってたけどGEZANのこの作品が凄まじい。

2020年もまだ3ヶ月、まだまだ最高の音楽が出てくる気配がする。とても楽しみです。

それでは、皆さん色々大変ですが頑張りましょう。

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