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Day121 南仏でホームステイしながら語学学校に通い始めた

先週、ルーアンズを去って、ボルドーとトゥールーズに寄ってから、モンペリエに来た。

日曜日にホストファミリーに迎えてもらって、月曜日から語学学校にも通いはじめて、今日で4、5日目。

ホームステイ先は、中心街から少し外れたところにある住宅街の一軒家。
ホストファミリーは、「ファミリー」といっても、70代のマダム。元気な方で、何でもこなすけれど、日中は娘さんが来て手伝ったりもする。
あとは猫ちゃんが3匹(=^・・^=)。

マダムはなんと、昔教師をしていたそうで、フランス語バッチリ教えてあげるよ!とのこと。
「ためになるから」と、私が間違えた時にはちゃんと正してくれることに。
英語をさんざん学んだ身としては、もちろんそれが急がば回れの近道であるのは分かっているし、有難さしかないのだけど、初日は正されるたびにちょっとビビってしまって喋りづらくなった。
今までは私がテキトーなフランス語をしゃべっていても、そのまま聞き流してくれる人が多かった。でもいざ正されると、自分がいかに間違いだらけで喋っているか分かるようになってしまって、ほんの少し怖気づく気持ちが出た。それに先生をやっていたくらいだから、私が初歩的なミスをするたびに「やれやれ」と思われているのではないか、と思ってしまって。

でも昨日あたりから、緊張感が減った。マダムが実際は、私との会話を楽しんでくれていることが分かってきたから。
思い返せば初日だって、出会い頭に「すでにフランス語上手ね!」と言ってくれていた。
それからも、折に触れて「あなたは勉強家で、単語や発音を学ぼうとしている姿勢がよく分かる」と言ってくれるし、晩御飯の後には「今日はたっぷり話したね。あなたが十分フランス語が上手な人で良かった、前に迎えた子たちはそうじゃなかった」とも言ってくれた。

それから、ただのフランス語学生ではなくて、人間としても受け入れてもらえている。
これはただの偶然だと思うけど、人生で大切にしていることとかとても共感できることが多くて、"On s'entend bien/私達仲良くなれるね"と言ってもらえたし、だから"tutoyer(タメ口的なもの)"で良いんだよという御触れまで出た(笑)。
自分のおばあちゃんに当たるような年齢(実際、私と同い年の孫がいるらしい)の方にそんなふうに言ってもらるなんて、もはや光栄だし、本当にステイ先に恵まれたな、と思う。

恵まれすぐていると思うから、「私が何か迷惑をかけていることはありませんか」と聞いてみたけど、「全然よ」とのことだったので、せめてこれからも感謝の気持ちを持って丁寧に暮らそう。

ご飯時や、寝起きする時にあいさつしに来てくれる猫。
目つき怖く見えるけど、とってもフレンドリー。

さて語学学校の方も、とても人が良い。
フランスってメールのやりとりとか、えらく時間がかかって素っ気ないことが多いのだけれど、こちらは初めて連絡した時から対応が迅速だったし、授業初日に話したスタッフの方々もとてもフレンドリー。
クラスメート(各自、週単位で個別のスケジュールで学校に通っているので、顔触れは週ごとに変わることもある。組み分けテストを経ているので、レベルは皆同じくらい)も、みんな自主的にフランス語を勉強しに来ているだけあって、雰囲気的にとても話しやすい。

授業は3時間で、語学学校のオンラインプラットフォームを使いながら、教室で先生1人&クラスメート10人弱で進める。
内容はアウトプットが主で、意見を述べたり、ディスカッションしたり、複数人でリーディングや文法の問題を解いたり。
自分の大学の、入学最初の一学期(英語集中講義)が似たような内容だったので、それをフランス語でやり直しているようで楽しい。

モンペリエの中心の広場。

正直に言うと、この生活になってやっと「フランスで留学している!」という実感が湧いてきた。
ルーアンでビジネススクールに通っている間ももちろんフランス的な面は沢山あったけれど、やはりフランス人との近しいやり取りが少なすぎた。
とはいえ既に4カ月も過ごしたのに、今まで実感を持てていなかったのか、と苦笑いする思い。

同時に、「フランス語を勉強する」、ただそれだけをしていれば良い生活なんて、贅沢の極みだと強く自覚もしている。
私のフランス語の先生(日本人)も、「学生時代って勉強だけしていればよくって、それってすごい幸せなことなんだよ」と言っていた。
それは私もつくづく感じることだし、今後の人生で、これほど安泰にお勉強が許される環境なんて、きっと無いと思う。

だから親には感謝しなきゃいけないし、してもしきれないくらいだ。

母の日が近い。どうしたら感謝を伝えられるかな、と今日もマルシェのカーネーションを見て思ったのでした。



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