自販機産業ユニオンは、10月29日にジャパンビバレッジ社(以下JB)との団体交渉を行いました。

 今回の交渉では前回から引き続き、ゴミ回収の外注化、タイムカードの導入、休憩未取得の改善、東京駅支店で労基署から出された是正勧告についての交渉をしました。

●ゴミ回収の外注化
 前回の交渉に引き続き要求を行いました。前回の交渉後にJBから届いた回答は“以前からゴミ回収の外注化を検討しているが、現時点(回答日)では結論に至っておりません。”というものでした。
 また、ゴミ回収の外注化のテストを行おうとしているが、エリア・期間などはまだ決まっていないとの返答があり、11月中には行うことができるとの回答を得ました。
 ゴミ回収の外注化に関しては、JB以外の同業他社であるアサヒ、キリン、大蔵屋商事などではすでに進んでいます。同業他社に比べ遅れているJBのゴミ回収の外注化がより実現に近づくことを願います。

●タイムカードの導入
 この議題も前回から引き続きの議題で、前回交渉後にJBに届いた回答は“回答日現在結論に至っておりません”というものでした。
 今回の交渉で、なぜまだ導入に至らないのかと問うと、「コストが~」や「データとの連係が~」と導入を渋るような対応でした。
 JBホールディングスではタイムカードは導入しているのか?の問いには「我々は導入している」と言い、「ではなぜ会社全体ではできないのか?」との問いには「数千人規模のデータになるので、安定性とデータの連係が…。」などと導入を渋りました。
 どうやら正確な労務管理をすると不都合が発生してしまうようです。
 JBの労務管理が杜撰であるということは従業員皆が知っていることで、こうした労務管理から早急に脱しなければJBは“ブラック企業”の汚名から逃れることはできません。早急にタイムカードを導入し、公正な労務管理に努めてもらいたいものです。
 JB側からの不誠実な対応は続きますが、これからもタイムカードの導入について要求を続けていきます。

●休憩問題・東京駅での是正勧告
 東京駅支店に労働基準監督署から出された是正勧告によって、JBが従業員に対し休憩を適切に取らせていなかったことが認定されました。
 団体交渉では新宿支店で働く組合員が支店での休憩を適切に取ることができない実態を話しました。
 その話を聞いてJB側で交渉に参加しているJBHD人事部長や人事副部長、JB東京総務部長は「会社としては休憩をとるよう指示している。」と繰り返し、現場で起こっている事実を全く認識していないようでした。
 しかし休憩をとることができない従業員がいるということはJB東京の社長も認識しているのです。中央支店のルートが二年目の意見交換会後の飲み会で社長から「今日昼飯は何食べたんだ?」と聞かれた際「食べていません。休憩をとることができていません。」と伝え、次の日中央支店の副支店長から呼び止められ、「休暇ちゃんととってな。」と注意されました。社長が認識しているにもかかわらず何も改善が見られません。
 また休憩をとることができなかった場合に”休憩を実際にとった時間分”を正しく勤務管理簿に記入することを改めて指導するよう求めました。これは組合員のいる足立、中央、新宿支店において休憩をとっていないのに、1時間休憩を取ったと書かなければならないような空気があり、不正な記入が行われているためです。
 正しく書くように支店長から指導するよう要求しましたが、JBの交渉員は「ユニオンの組合員には正しく書いてもらいます。」や「この交渉での要求にはユニオンの組合員以外は関係無い。」など従業員全体に正しく書かせることを渋りました。
 今まで正しく書くように指導してきたのならまた指導しても何も問題ないはずなのになぜ渋るのでしょうか?まさか全従業員に休憩をしっかりとられてしまうと事業が成り立たないのではないでしょうか?
 実際に現場では休憩を取っていないとの話を多数の従業員がしています。
休憩を取らず働くと年間約36万円程度無駄にしていることになります。1時間の休憩時間を残業分と計算し、1時間1500円として20日、12ヶ月で36万円となります。全てがこの計算に当てはまるとは言えませんが1時間の休憩をとらず勤務管理簿に1時間とったことにすると、この大金をドブに捨てていることになります。
 今現在休憩をとることができていないのに1時間取ったと記入している方は、今後本当に時間を書いて適切な給料をもらいましょう。

 自販機業界で働く皆さん、ぜひ私たちと一緒に自販機業界に蔓延る長時間労働・残業代不払い・業務量過多といった問題を改善していきましょう。まずはお気軽にお問い合わせください。秘密厳守で対応します。

*********************************
自販機産業ユニオン(総合サポートユニオン自販機産業支部)
東京都世田谷区北沢4-17-15 ローゼンハイム下北沢201号室
twitter:@vendor_union
TEL:03-6804-8444 FAX:03-6740-1690 メール:info@sougou-u.jp
*********************************

総合サポートユニオンの活動を応援してくれる方は、少額でもサポートをしていただけると大変励みになります。いただいたサポートは全額、ブラック企業を是正するための活動をはじめ、「普通に暮らせる社会」を実現するための取り組みに活用させていただきます。