竹垣の交換で思うこと
竹垣の寿命は4、5年です。草が生えない前に新しくしなければなりません。針金で固定しレイアウトはできました。こんど時間がある時にシュロ紐を巻いて締めます。植木屋さんの「いぼ結び」をマスターしてからやります。この竹垣とウコギはジジュウカラたちの遊び場です。
専門の「とび職」が針金をねじって結ぶとき「シノ」という道具を使う理由が分かりました。両端を開いてねじるようにするのがコツです。ペンチで纒てねじるのは良くありません。片側ばかりがねじれると締まらないし、ねじ切れやすい。命を預ける足場作りなどでは耐久性のない結び方はできません。職人の技には力学的根拠がありますね。生垣作りは見様見真似です。
■孤島に漂流したロビンソンクルーソーは、生きていくためになっでも作ります。麦を育ててパンを作ります。茶碗も作ります。
昔は、色々な仕事が町の中で見られました。私の家の隣は畳屋さんでしたので、畳の作り方をよく見ていました。溶接をしている作業場もありました。遠くから見ているだけで面白い。今は立ち入り規制されるような道路工事も下水工事も観察することができました。電線工事の後に行くと必ず電線が落ちていて拾うことができました。豆腐屋を覗くとおからが湯気をたて、肉屋を覗くと肉の解体もありました。鶏を飼っている家もありました。見ているだけで色々なことが自然にわかります。
現在は物を作る工場と、消費するばかりの住宅地と別れてしまい、私たちは舞台裏を見ることがありません。残念なことです。
戦争では、原始人のように石斧をふるって血だらけで戦うことはありません。武士のように刀を振るって戦うことはありません。戦争の現場にいないのです。地下壕の綺麗な部屋に座って、ミサイル発射のボタンを押すだけです。ドローンを飛ばすだけです。人を殺すのはミサイルやドローンで、ボタンを押した人は手を血で汚していないので、戦争の本質が見えないのです。