【地方在住 / Rubyist近況AC】 沖縄県名護市に移住して1年経過した話
・この記事は、地方在住 Advent Calendar 2021 16日目の記事です。
ごあいさつ
はじめまして、@sghirokon と申します。
コロナ禍をきっかけに、約20年暮らした東京を離れ、2020年秋に沖縄県名護市(本島の北部地方)へ家族で移住しました。
地方(しかも沖縄)で暮らすあれやこれやをお伝えし、少しでもみなさまの地方移住のきっかけになれば幸いです。
↑こう見ると東京は遠いですね(本部市場で撮影)
お仕事について
Authlete という東京のスタートアップで Bizdev を担当しています。
入社は2020年秋と、移住のタイミングとほぼ同時に Authlete へ入社しました。
「Authlete は外資ですか?」とたまに聞かれますが、日本で法人設立しております。ただ、UK と UAE にもオフィスを構え、 US , 中東 , ブラジルと地球の裏側で活躍しているメンバーもいるため、他のスタートアップとは少し文化が異なるかもしれません。(多国籍チームメンバーについては、こちらをご覧ください)
このような企業の特性もあり、入社前から Authlete はフルリモート前提で組織形成されていました。沖縄からのリモートでもすんなり受け入れられ、転職と同時に沖縄移住したことになります。
沖縄に移住して変わったこと(東京生活とのギャップ)
意図せずロハスな生活
ゴミの分別が16種類(多分行政も何が正解かわかっていない状況)ある上、プラスチックの回収が週1回です。そのため、いかにしてビニールゴミを出さないようにするか工夫するようになり、結果、ペットボトルの購入を控え、サランラップの代わりに蜜ろうラップを使用するようになりました。
不便さのおかげで、地球に優しく意識高い生活を送っております。ハッシュタグ #丁寧な暮らし をアピールする日も近いかもしれません。
↑名護市役所:ゴミの分け方ページより
今でも「その他プラスチックビニール」と「プラスチック製容器包装」の区別で混乱することがあります
太陽暦(新暦)と太陰太陽暦(旧暦)の生活
沖縄のほとんどの年中行事は旧暦で行われ、旧盆や旧正月には閉める飲食店も多いです。
また、「沖縄カレンダー」という年中行事・月齢・潮見表が記載されたカレンダーが存在し、四方八方を海に囲まれた沖縄には欠かせないカレンダーです。
それもあってか、旧暦の行事だけではなく、日々の潮の状況を意識して生活するようになりました。そのうち新暦だけでなく、旧暦の正月も休むようになるかもしれません。(休日が増えますね!)
細かいことなんて気にせずにアゲアゲで行こう生活
「♪ 細かいことなんて気にせずにうまいもん食ってアゲアゲで行こう〜♪」
沖縄が誇るアーティスト、ジョニー宜野湾さんが歌うアゲアゲ飯のテーマ曲にもあるように、細かいことを気にする人は少ないように思えます。
● 見た目は気にせず車は走ればいい
それ、車検通ってんの?と思うくらいガムテープだらけの車をよく見かけますが、見た目は気にしない!車は走ればいいのです。
● 場所は気にせず眠たくなったら眠ればいい
暑い真夏の空の下、工事現場のおじさま達が休憩時間に歩道の木陰で横になって寝ているのをたまに見かけますが、寝て体力回復するならその辺で眠ればいいのです。(なお、酔っ払いも道端で寝て酔いを覚ましてから帰宅します)
● 時間は気にせず好きなタイミングで集まればいい(ウチナータイム)
飲み会や近所の集まりは、大体の時間を決めて、各々が参加したいタイミングで集まればいいのです。(時間に追われないことはストレスフリー?)
あまり深く考えない県民性は、時には合理的にも思えます。私もすっかり会食は「ウチナータイム」になってしまいました。そのうち道端で寝て酔いを覚まして帰宅するようになるかもしれません。
東京と比べて生活費は安くなったのか
電気・水道・ガス全てにおいて、沖縄の方が高いです。
特にガスは、プロパンガスになるため負担が大きくなります。
電気については、3月から10月の約8ヶ月間はほぼ毎日、除湿をつけっぱなしで過ごしているため高くなります。そこに、生活必需品である車のガソリン代が乗っかってきますので、我が家の場合、東京の生活費と比べて2,3万円(月額)くらいしか安くなっていません。
ただ、物欲で溢れる東京は違い、お金を使うところがあまりないため(地方に伊勢丹はありません、イオンくらいしかないのです)、月の支出は抑えられています。
地元のファーマーへ行けば、新鮮な野菜やお肉が安く手に入りますので、食費の支出はぐんと下がりました。
↑ファーマーズマーケットやんばる「はい菜!やんばる市場」
バナナの花も売ってます
1年経過して感じる沖縄(北部)の課題
医療
人口が少ない = 症例が少ない
ということで、県立病院の医療体制は他エリアと比べて貧弱です。沖縄北部は、医療体制的に「陸の孤島」と呼ばれています。
もし沖縄北部で大怪我をした場合、ドクターヘリで中南部の病院に搬送されることになります。また、隣県の病院へ通うこともできませんので、小さな島国の中で、自分に合った先生を探すのは一苦労かもしれません。
教育
友人家族が沖縄へ遊びに来たときに「こんな大自然の中で子育てできるのは羨ましい、でもハーバードを目指せる教育機関はないよね」と発言したことが印象に残っています。
大自然の中で伸び伸びと子育てをするか、それとも都心にあるようなインターナショナルスクールに通わせるか、自然環境と教育環境の両立は難しいと捉える人も多いようです。
まとめ
沖縄に来て一番よかった点は、自然と共に暮らし、人間らしい生活を取り戻したことです。『天空の城ラピュタ』でシータが言うゴンドアの谷の詩の一節のような生活を送っております。
“土に根を下ろし 風と共に生きよう 種と共に冬を越え 鳥と共に春を歌おう”
鳥の囀りとともに目が覚め、海に沈みゆく夕日を眺め1日が終わる・・・・
また、琉球・アメリカ・大和の文化が交差する沖縄から学ぶところも多く、刺激的な日々を送っております。
↑ 夕暮れの21世紀公園
釣りをしたりお喋りをしたり名護市民憩いの場
仕事の都合により、あと数年で東京に戻らないといけないかもしれません。それでも、老後に夢見た生活を現役時代に送れていることは本当に幸せです。
まだまだ書きことがたくさんありますが、また改めて沖縄移住のあれやこれやを伝えできればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
↑ レゴブロックでできたシーサー