2022年振り返り
今年は Figma 周りで盛り上がったのと、興味の範囲が広がった年だった気がします。
お仕事では前半は Flutter エンジニア、後半は再びの React エンジニアとして頑張りました。
Figma が盛り上がった一年
とにかく今年は Figma のビッグニュースが多い年で、まさかの日本法人の設立、Adobe による買収、そして一辺だけにボーダーが適用できるようになるなど大いにデザイン界隈が盛り上がった一年でした。
私個人としても Figma Config で初の海外カンファレンスの登壇だったり(次機会があれば現地 + 英語でやりたいが)、その他なんかたくさん色々発信したり、FoF なるコミュニティに関わったり中々に Figma とズブズブな年になったと思います。気合い入れた Figma 周りのアウトプットだと下記のようなものたちがありました。特に medium の記事は憧れの UX Collective にもまさかのご掲載いただけるなどテンションがアゲアゲなイベントでした。
これのかいあってか最近は Figma 周りでよく発信している人と認知され、よく登壇だったりのお誘いもいただけるようになりました。
Figma はこれからも引き続きお世話になると思うのでどんどん活用していきアウトプットもしていきたいです。
お仕事周り
お仕事は今年の前半は Flutter & TS バックエンドエンジニアとして大活躍していたのですが、チームで Team Topology を読んだ結果のトライとしてチームを分割することになったので後半は今まで通り Web 主にフロントエンドエンジニアとして生きていました。
また、これ系の話題は可燃性が高いためここでは深くは述べませんが某フレームワークから React へのリプレースでたくさん新規の React コードを書けたのは良かったです。
特に真面目にフロントエンドを書いたのはおよそ1年ぶりだったので、たくさんの新興ライブラリなどが出てきており、主に SWR や stitches などと触れられたのは楽しかった思い出でした。
また、ビッグイベントとしてはデザイナーが加入してくれたことがあります。
Twitter でも有名なキャシさんが私の「いいデザイナーと働きたいな〜」みたいな呟きにまさかの反応してくれ、そのまま私のチームにご参画いただけました。
それまではデザインは私の最低限のクオリティのデザインで耐え忍び、デザインがガッツリ必要な機能やリデザインに関しては「デザイナーが採れるまで我慢しよう…」となっていたので、キャシさんが加入してくれたおかげでいろんなものが一気に動かせてインパクトがめちゃくちゃ大きかったです。私としてもイケてるデザインでコードと合わせてリプレースができて非常に楽しかったです。
これを通して採用って会社の状況と人が噛み合うとめちゃくちゃインパクトあるな、というのをひしひしと学びました。
間違いなく彼女をリファラルした事が、私が今年会社にした1番の貢献です。
人生の進捗
ここではあまり長々とは語りませんが、今年二人暮らしを始めました。
あと猫ちゃんとも来月から一緒に暮らす予定です。
なんというかここ数年で人生の優先度が色々変わるのを感じています。
新たに湧いてきた興味
といったあたりが今年の大きかった出来事でしたが、ここ3ヶ月くらいは新たに興味が出てきた分野が色々出てきて、来年はそこのインプットをたくさんする予感がします。
具体的に言うとこの辺りが最近のホットトピックです。
ゆっくり実況開発
成人発達理論
組織学習
ポスト資本主義
これらに興味を持つようになったきっかけの出来事としては
気まぐれに Remotion を触り始めたらめっちゃ楽しい
主語を I から We にしようというフィードバック
DesignOps やデザインシステムでみんながガチで困ってるの、大体テクニカルな話よりはコミュニケーション面
生産性や組織の目的について色々考えた
あたりがあります。
気まぐれに Remotion を触り始めたらめっちゃ楽しい
Remotion という React で動画が作れるライブラリがあります。
私も最初知った時はおもちゃかな?と思っていたのですが、自分で動画を作り出すとあーら不思議、エンジニアにとっては最高の動画制作ツールなんじゃないかと思うようになりました。
また、動画制作の素材探し・作りも思ったよりめちゃくちゃ楽しいです。この辺は Canva というツールのおかげもあります。
今ゆっくり実況を鋭意開発中で、できれば年始あたりに公開できればなと思っております。ガッツリ解説した技術記事も書いてます。ご期待ください。
主語を I から We にしようというフィードバック
を受けたのでちょっと「We にするにはどうしたらいいんだろう?」というのを考え始めたら成人発達理論や組織のエンゲージメントについての学びが楽しくなってきてしまいました。
まず、主語が We でないと何が問題なのかを考えてみました。
これは端的にいって全体最適の行動を取れなくなりベストな選択ができないことが問題になるのかと思います。
チームで仕事をする上では仕事を分担して行うわけですが、この分担の仕方に個人の意志が入り込みすぎると、他の人が割をくったり、チームとして最高のアウトプットが出せなくなったりします。具体例としてはアオアシの自分が点を取ることにこだわるアシトが分かりやすいと思うのでぜひ読んでみてください。
といったところで、私はこの先もなんらかの組織に所属して働いていきたいことは明らかなので、これは課題だなと認識しました。
次に「ではどうしたらなれるのか」を考えてみたのですが、その時に、過去に「この時は心の底から We で思考してたな〜」と自信を持って言える時期があることに思い当たりました。
その時の共通点としては
組織が達成したいことに心から共感している
組織が抱えている課題と自分ができること & やりたいことが重なっている
周りのメンバーを信頼している
がありそうでした。
ので、We で自然に思考できるかどうかは、個人の精神の発達という側面ももちろんあるのですが、「組織と個人の関係性」によっても変わり得るものなのではないかと思いました。
まず、個人目線に関しては成人発達理論というものがガッツリ関わってきそうです。
とりあえずインテグラル理論という本を読んでみたのですが、その中に「発達とは自己中心性の減少である」と書いてあって「あ、それ正に私が求めているものですハイ」となりました。これ系の理論はいくつかあるみたいなのでゆっくり学んでいきたいところです。
ただちょっと何冊か本を読んだ印象ですが、あまり直接的に「こういうことしたら発達できるよ!」という簡単な方法はなさそうですし、そもそも発達のステージを1個上がるだけでも5〜10年はかかるものだそうです。
なので結局日々のアクションとしては繰り返し自己の行動を全体視点で俯瞰できるように内省をしたりフィードバックをもらおうという話なりそうです。
次に組織目線での話ですが、これは昨今流行りの(?)エンゲージメントが鍵になってくるのではないかなと思います。
例えばですが、色々あってもう辞めようと思っている会社 = エンゲージメントが低い状態で We 思考になろうと思っても難しいものです。
ではエンゲージメントはどうやったら生まれるのかという話ですが、これに関しては「人が仕事に何を求めるのか」という個々人の価値観に影響を受けます。
私としては過去の体験と照らし合わせると、再掲になりますが以下が重要なんだろうなと思います。
組織が達成したいことに心から共感している
組織が抱えている課題と自分ができること & やりたいことが重なっている
周りのメンバーを信頼している
組織目線ではここがすり合わさる様に各メンバーと対話を繰り返し行い、もしズレがある時でも納得感が得られるようなコミュニケーションを取ることが重要でしょう。誰もやりたくない仕事というのは一定量どうしても発生しますしね。
また、個人としても擦り合わしやすいよう自分の心根をちゃんと開示する努力をしたり、また自分だけ主張するのは正に We より I 思考なので、他者の Will も理解できる場を用意し、その上で仕事の進め方・分担の仕方が決められると良いでしょう。また、それを組織の達成したいことと擦り合わせるために、これは組織によりますが、組織の方向性を考えている人と会話することも重要でしょう。
抽象的なことばかり言ってますが、つまるところとにかく "対話" がキーになるんだろうなと思っています。組織は多様な思惑を持った人間の集合体だもの。
なので対話・エンゲージメントあたりがキーワードになるっぽいのですが、どうもこの辺りは "組織開発" なる分野にて含まれるテーマっぽいです。というのが組織開発に興味を持ち始めたきっかけでした。
DesignOps やデザインシステムでみんながガチで困ってるの、大体テクニカルな話よりはコミュニケーション面
今年はオフイベも復活し始めたことから、社外の人と話す機会が多かったのですが、そこで DesignOps だったりデザインシステムの話をすると皆さんが困っていることとして話すのは間違いなくテクニカルな話より組織の話です。
他プロダクトの人たちがあまりメリットを感じず巻き込むのが難しい
デザイナーがデザインシステムにあるのと同じ目的の野良コンポーネントを生み出してしまう
各プロダクトからのフィードバックが回らずデザインシステムが進化しない・そして墓場へ
エンジニアから煙たがられている
エンジニアが非協力的
エンジニアがデザインに興味ない
などなど千差万別のお話を伺いましたが、ざっくり括ると "組織" の話と呼んで良いのではないかと思います。
デザインシステムはテクニカルな目に見える部分ももちろんそれなりに大変なことはあるのですが、それよりはどうやってデザインシステム自体を改善していくのかのプロセス作りや、プロダクトに実際に適用していく過渡期をどう乗り越えるか(英語だと adoption みたいなテーマで語られてます)などが辛みとしては大きそうです。
それでここに関してはデザインシステム固有の話も色々あるとは思うのですが、組織学習・組織開発がソリューションを考えるには適しているのではないかと考えました。
デザイン文脈での共通言語・型を作っていき日々の行動を変えるのは正に組織学習なのではないかなと。
というのが "組織学習" に興味を持ち始めたきっかけでした。
生産性や組織の目的について色々考えた
確か今年からコテンラジオという歴史Podcastをたまたま聴き始め、そこで深井さんファンになり a scope などにも派生し、哲学や歴史を勉強するのが楽しくなったのが今年でした。めっちゃ面白いのでこれ読んでる方も興味あったらぜひ。
そこで資本論(の入門本)を読み、「生産性を際限なく上げていくことが果たして人間の幸福に結びつくのか」という問いに出会って「ハワワワワワワ」となりました。
特に我々ソフトウェア産業の人たちは「生産性が高い = いいこと」と無条件に思いがちな風潮を感じております。
最近だと "古い" 業態の業務を電子化する Vertical SaaS をよくみますが、そこではプロダクトが解きたいペインを話す時に「未だに紙でやってるんですよ!」というフレーズをよく聴きます。
確かに非生産的なことにより、残業時間がすごいことになっていたり、産業全体としてスケール性が低く将来ピンチ!みたいなのもあるとは思いますが、もし実際に働いている人たちが満足して幸せに暮らしているのであれば余計なお世話なのかもしれません。
なんというか、未接触の部族に「あなたたちは非生産的だから我々の文明の利器をあげますね」という押し付けがましさと構造的には一緒なのではないかと。もちろん困ってる人もたくさんいるので頭から傲慢だ!!とか言うつもりは毛頭ないです。
そんなこんなで、生産性アップだけではない、真に提供したい価値とは、そもそも現代の人間にとって価値とはなんだろうというのを考えるきっかけとなりました。
あとは個人としてもなんで人間はこんな物質的に豊かになったはずなのに、未だに週5 x 8時間(むしろみんなこれより残業して多く働くのが当たり前感ありますよね)働くのが当たり前なんだろう、もっと好きなことに自由に時間使えて良くね?という気持ちも湧いてきました。いや仕事したくないとかそういう訳ではないですよ。
個人だけならここから頑張れば抜け出せるかもしれないですが、どんどん生産的になったところで、この「週5 x 8時間は働かないと豊かな生活を送り続けられない」という根本の社会自体が変わらないと人類全体として大して幸せにならんのではという予感です。
ということを考えている人たちは世にたくさんおり、色んな派閥があるみたいですが、まとめた呼ばれ方がポスト資本主義っぽいぞというところにたどり着き、色々本とか読み始めた今に至ります。
来年
というわけで来年は
YouTuber デビューする
成人発達理論・組織開発・組織学習・ポスト資本主義、あたりの本をいっぱい読む
とりあえず全部素人なのでインプット重視でアウトプットは大して考えてないです
あたりがおそらく最初にやっていることでしょう。
うーむ楽しそう!!
それでは皆様も良いお年を〜🎍
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