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内線2つと外線1つ、携帯電話に振り回される男の悲哀に満ちた一日、38役を演じ分ける成河にくぎ付け…★劇評★【舞台=フリー・コミティッド(2020)】

 一人芝居で演じるのは一人とは限らない。それでも同時に何人も登場させるのは無理があるし、落語でも3人も4人も出てきたら分かりにくいことこの上ない。なのに「演劇の申し子」とも呼ばれる俳優の成河(ソンハ)は、38もの役を演じ分けてしまった。ニューヨークで評判の舞台「フリー・コミティッド」を2018年に日本初演したところ、大絶賛され、今年、その再演が実現したのだ。相棒が遅刻しているのにレストランの予約係のもとへ次々と飛び込む予約の電話と、店内からの無慈悲な指示に加えて、家族からののんきな電話まで、内線2つと外線1つ、携帯電話にかかってくる電話に振り回される男の悲哀に満ちた一日。38役を演じ分ける成河に観客の目はくぎ付けだ。演出は俳優の千葉哲也。(写真は舞台「フリー・コミティッド」とは関係ありません。イメージです)
 舞台「フリー・コミティッド」は11月13~30日に東京・青山のDDD AOYAMA CROSS THEATERで上演された。公演はすべて終了しています。

阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でも読めます。舞台写真は「SEVEN HEARTS」でのみ公開しています。
★「SEVEN HEARTS」の舞台「フリー・コミティッド」劇評ページ

★劇評の続きを含む劇評の全体像はこの「阪 清和 note」で有料(300円)公開しています。作品の魅力や前提となる設定の説明。成河さんの演技に対する批評、千葉哲也さんの演出に対する評価などが満載されています。

【注】劇評など一部のコンテンツの全体像を無料でお読みいただけるサービスは2018年4月7日をもって終了いたしました。「有料化お知らせ記事」をお読みいただき、ご理解を賜れば幸いです。

★舞台「フリー・コミティッド」公演情報=公演はすべて終了しています

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