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データ活用をもっとオープンに 〜ただいま、セブン銀行〜【SEVEN BANK NOW】

社内外に蓄積されているデータの活用は、あらゆる業界でスタンダードになりつつあるのではないでしょうか。新しいサービスの開発、マーケティングの高度化、CRMの推進など、様々なビジネスシーンでデータをもとにした取組みが繰り広げられています。
セブン銀行においても、社内のデータを日常的に使いやすいように整備・運用する活動が開始されています。今回は、その中心となるData Management Office(以下、DMO)の運営を担当するコーポレート・トランスフォーメーション部(以下、CX部)の西嵜靖子さんと、DMOを立ち上げた経緯や活動内容についてお話ししました。

西嵜 靖子 Yasuko Nishizaki
2007年にセブン銀行入社。ATM開発業務に携わったのち、2017年に一度退職。
2021年1月に再び入社し、データマネジメントの要となるDMOの立ち上げを担当。
私生活では小学生の息子さんの子育てに奮闘中。

誰でも気軽にデータを活用できる―そんな状況を目指して


―まずは今西嵜さんが取り組んでいるDMOについて教えてほしいのですが、どんな役割を持ったチームなのでしょうか?

西嵜:近年、データ活用先進企業において、DMOを設置する事例が増えていますが、その実態やあり方は各社によって様々です。
セブン銀行の場合、社内のデータを各部で日常的に使いやすいよう、整備・運用する活動を推進するチームとして今年の4月に立ち上げました。メンバーは兼務者も入れて8名です。具体的な活動としては、

  • データ活用の環境、ツールを整える

  • 分析用に加工したデータとデータ説明書の整備をする

  • 必要なデータを積極的に取得するべく、サービス・システム開発工程に加わって議論をする

  • 社員のスキル、ナレッジ増強や相談対応、コミュニティの運営をする

  • データに関するガバナンスを所掌する

といったことが挙げられます。

―データ活用のサポートのみならず、ガイドラインの整備に近いような管理業務も担うんですね。

西嵜:はい。もともと、当社の場合は、各サービスや業務を行うために最適化したシステムを利用している背景があるため、その中にあるデータも個別に保持していて、活用しづらいという課題がありました全社的にデータ活用を横串で見ていく視点が乏しかったと言えるかもしれません。

―個々の業務を行ううえではよかったのかもしれないが、別々のシステムのデータを繋ごうとすると、厄介な作業が発生してしまうということですね。

西嵜:そうです。こういった状況だと、新たに情報が必要なときに「そもそもそのデータがどこにあるのか分からない」、「誰に聞くといいのか分からない」、「分かっても作業できるスキルや環境がない」といった問題にぶち当たってしまって非常に苦労していることも、DMO立ち上げ前の社内ヒアリングで分かりました。

―こうした問題はセブン銀行に限らず、多くの企業で起こっているような気もします。

西嵜:そうなんです。データ活用を意図したシステムになっていないことや、活用を目的に蓄積していないデータもあるので、多くの企業で抱えている共通課題だと思います。
ですが、すでにこうした問題を克服してデータ活用をうまく進めている事例もあるのでお話を伺ったり、データマネジメントのグローバルスタンダードになっているフレームワークも勉強しました。
並行して、社内ヒアリングを行ったり、外部アセスメントを受けることで当社の現状を把握し、セブン銀行としてとり得る施策はどのようなものかということを模索した結果、最終的にDMOの立ち上げに至ったという経緯です。

―やっぱりどこか1つの組織で、統一して管理をしていくほうがデータ活用は進みやすいのでしょうか?

西嵜:そうですね。少なくとも当社の場合、「欲しいデータがそもそも取れていない(取得の問題)」、「使いやすく管理されていない(蓄積の問題)」、「分析スキル、ノウハウがない(知識の問題)」の3つの課題を一体的に解消していく必要があるため、事務局的な立ち位置の存在があるほうが効果的ではないかと考えました。
現在は当社の口座に関するデータの活用を皮切りに、具体的な支援を開始しているところです。事業担当者の手となり足となり作業しながら、具体的な要望を把握して、データベースを改良していくのが最初のステップになります。活用の用途についても、既存のお客さま向けのマーケティングを始め、商品開発や事業管理等のアプローチがあると思っています。


やっぱりセブン銀行でまた働きたかった


―少し話が変わりますが、西嵜さんは実は一度セブン銀行を退職して、その後カムバックしたという経歴を持っているんですよね!

西嵜:そうなんです。子育てに少し注力したいという気持ちもあって、5年前に一度退職して、2021年1月に再度入社しました。その間、別の金融機関の支店で勤務をした時期もありましたが、そのときに「裁量を持って働くってやっぱり良いな、またセブン銀行で働きたいな」という想いがありました。
セブン銀行には「リ・チャレンジプラン」と呼ばれる出産・育児・介護を理由として退社した社員を再雇用する制度がありまして、私も退職時に登録していました。
私の場合、退職から3年以上経過していたのでこの制度は対象外ではあったのですが、社員のライフイベントやプライベートな事情がある場合にも、柔軟に対応した仕組みになっていると思います。
転勤の機会も比較的少ないですし、テレワーク、時短勤務なども取り入れられるという意味では、働きやすい環境だと改めて感じました。

―組織のことを知っている人がまた社員として仲間に加われるというのは、すごく良い制度ですよね。カムバックされるときに、セブン銀行以外の選択肢は浮かびましたか?

西嵜:そう言われてみれば、他の選択肢は浮かばなかったですね!(笑)セブン銀行のこと、やっぱり好きなんだろうなと思います。

―えぇ!会社としてはすごく嬉しいことではあると思いますが、他に選択肢が浮かばなかったというのは驚きです。

西嵜:退職する前、働いていて日々楽しかったからだと思いますね!

―退職される前は、どんな業務をしていたんですか?

西嵜:DMOとは全然違う業務ですが、現・ATMソリューション部に在籍してATMの開発に携わっていました。部署のメンバーも今の半分にも満たない人数だったので、ひとりひとりに任される範囲が広かったことや、絶対にATMのシステムを止めないようにするにはどうするべきかを毎日真剣に考えてましたね。プレッシャーはあるものの、自分が大事にしたいことと組織の考えが一致していたので、働いていて充実していると感じられたんだと思います。

―裁量の大きさという意味では、今のCX部と似たものがあるかもしれないですね。

西嵜:そうですね。取り扱う対象はATMからデータに変わったので、だいぶ差異がありますが…(苦笑)。知らないことについて調べてアクションしていくことは暗中模索している感覚にもなりますが、自分で考える楽しみ、自分で物事を進めている感覚はやりがいに繋がると思います。


単純なデータの整備を超えて、もっと各部の業務を知ってサポートしたい

―それでは、DMOの今後について考えていることを教えてください。

西嵜:先ほど述べたようなマーケティング、商品開発への活用ももちろん進めていくのですが、事業の進捗や各種施策の評価をするためのベーシックな情報として、常に誰もがデータを扱えるようにしていくのも非常に重要だと思っています。
もちろん各種係数の把握は今でも行われていますが、担当者によって見る数字が違ったり、定義が一貫していなかったり…ということもあります。こうした点を統一していくには、単なるデータの基盤だけではなく、もう少し上流の意思決定や評価の理解も必要だと思っています。

―単純にデータを整備して終わりということではなく、その目的についても議論に加わったり、把握していくということですね。

西嵜:そうですね。たとえば口座について議論するときに、「稼働」という言葉が頻繁に出てきますが、稼働しているとは具体的にどのような定義なのかを決めないと、「稼働/非稼働」の分類はできないですよね。

―たとえば、1週間に1回以上口座の預金に動きがあるということなのか、はたまた、1か月間に1回以上なのか…といったことですね。

西嵜:そうです。正しい定義というものはないので、事業を評価に関する情報としてどの定義がふさわしいのかということになると思います。
事業目標に対してインパクトがある指標と、その定義は具体的に何かということの議論を重ねていくことになると思うので、そういった整理の段階についても一緒に加わっていきたいです。

―確かにこうした議論に事前に加わっていくと、業務の理解も深まりますし、事業担当者の要望も汲み取りやすいですね。

西嵜:はい。データは取得したからといって即、利益や売上を生むものではないのですが、施策やシステム運用を始めたあと、その振り返りをする際に必ずベースになるものだと思います。行った施策が効果を生んでいるとクリアに分かれば、もっと拡大して実施したほうがいいという結果を導くこともできるはずです。だからこそ、誰でも活用できる形にしておくことが当たり前になるよう、社内の意識を醸成することにもトライしていきたいです。


編集部より:最後まで読んでいただき、ありがとうございます!西嵜さんのユニークなキャリアを通して、セブン銀行の働きやすさが伝わってきたインタビューでした。また、DMOの活動は単なるデータ整備の活動にとどまらず、業務理解に基づいたサポートだということもよく分かりました😊


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