安藤建築は一過性のブームだったのか?

建築士の資格すら持っていない自分が建築を語る資格はないのは重々承知の上での考察である。
 私はかつてそして今でも安藤忠雄のファンであると思う。
「カーサブルータス」で大きな特集が組まれるたびに購入していたし、関西圏で講演会が行われた際、暇さえあれば参加していて5回ほど行った記憶がある。著書は古本も含めると10冊ほど持っており、その中で直筆サイン本は確か3冊ある。講演会はいつも若者たちの熱気で満ちており、安藤さんからはいつも元気をもらっていた。特に建築に詳しくない人でも彼の言葉に元気づけられた人は多いはずだ。回を重ねるごとに講演会には外国人の姿も増えてきたように思う。
作品も今は国内よりも海外のほうが多いと聞く。
しかし何でもピークはいつかは過ぎ去るものだ。
まず聞いたのが宝塚温泉の閉鎖、サントリーミュージアム閉館、京都のタイムズなどテナントの空きが増えたことである。オーナーはなぜ、人気だった安藤建築を手放したのか?
ご本人は癌を患うようになってもなお、世間の人々に活力を与えてくれる存在なのだが、建築は飽きられているのだろうか?
本日、兵庫県立美術館での林洋子館長と建築史家の倉方俊輔氏の対談を聴きに行ったのにはその理由を知りたかったからであるが、安藤先生に失礼になるかと思い、そのような質問をするのはやめておいた。

京都のTime’s