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少額訴訟の傍聴をしてきました

先日「『はじめての少額訴訟』を読みました」と書きましたが、これを受けて実際の裁判の見学してみようと思い、2018年8月14日(木)に東京簡易裁判所で開廷された少額訴訟の傍聴をしてきました。

東京簡易裁判所まで

東京簡易裁判所の所在地を見てみると地図の上が北になっていないので、もしかしたらちょっとわかりにくいかもしれません。今回目指すべきは東京簡易裁判所の民事部の方なので、東京メトロ日比谷線霞ヶ関駅の B1 出口から出て、弁護士会館の前を通り過ぎた隣の建物となります。

いくつもの裁判が次々と行われる

撮影できないので写真はありませんが、少額訴訟が行われる法廷はひとつの部屋になっていて、裁判が行われるラウンドテーブル(円卓)と裁判の成り行きを聞くための傍聴席、それらを隔てる柵から成っています。原告と被告は順番が来たら呼ばれてラウンドテーブルのそれぞれの席に着きますが、それまでは傍聴席にいます。裁判は次々に行われ、当日は午前中に7件、午後に2件の少額訴訟裁判がありました。基本的には1件あたり10分から30分程度の目安となっているようです。傍聴者に対してそれぞれの事件についての資料はほぼなく、法廷の入り口付近に掲示されている開廷表が唯一の事前情報になります。

開廷表イメージ

裁判は先述のラウンドテーブルで行われ、基本的には裁判官・書記官・原告・被告の四者で行われます。事件によってはその分野に詳しい人が司法委員として加わります。なお、今回傍聴した9件の内、原告側が弁護士を代理人としてるものは2件で、その他は全て本人が審理に臨んでいました。被告側に関しては、7件で不在で出席していたのはいずれも被告自身でした。傍聴席にいる人は喋ってはならないので、原告・被告が話すのに詰まっていても口出しなどはできません。

また、裁判所|少額訴訟手続とはどのような手続なの?には

少額訴訟手続とは,60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて,原則として1回の審理で紛争を解決する特別の手続です。

とありますが、今回傍聴したものの中では一度の審理で済んだものはひとつかふたつくらいだったように思います。多くは過去に行った審理を受けて何回めかの審理で、次回の日程を決めているもありました。

傍聴してみて感じたこと

僕は裁判官の話し方や進め方が論理的であると感じましたが、ときおり専門用語を用いた質問があったように思うので、いざ自分が原告席あるいは被告席に座ると緊張して面食らったりするかもしれません。

それぞれの事件がそれぞれに興味深いものでした。特に入場料がかかったりはしないので、社会見学として一度は傍聴を経験することをおすすめします。ただ、それぞれの事件の資料などはもらえず、やりとりだけを聞いて状況を推測しなければならないので、あまり社会経験が無いと内容が理解しにくいかもしれません。また、写真を撮っちゃいけないし、パソコンとかで記録を取ったりもだめで、ノートに手書きでメモを取るしかできないのもなかなかつらいなと思いました。書記官が書いた記録を見てみたいところです。

今後はまた他の民事事件や刑事事件の裁判も傍聴してみたいような気がします。

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