中二病以降に自発的にフィクションを書いたことのない人間が仕事でSFめいた短い物語をつくる際のメモ(前編)

ここ数年の間に、企業や自治体、学校の未来像を描いたり、ビジョンをつくったりする手伝いみたいな仕事をいくつかやった。

そのなかで、そうしたビジョンを簡単なストーリー仕立てで表現することがあった。数え上げてみると、全部で20本くらい書いている。字数はまばらだが、それぞれ短くて400字、長くて3000字弱ほど。小説でいうと掌編にあたる。とても短い。

それらに共通している点は、第一に物語的な構造をもつこと。いちおうキャラクターがいて、出来事が展開する、そして途中でなにか問題が生じ、それが解決されたり、されなかったりして終わる。

第二に近い未来における技術と社会の変化が描かれること。VR技術がスマホと同じくらい普及していたり、少子高齢化が進行しきったあとだったり。いわゆるSF的な要素をもっている。すべてクライアントワークなので中身は見せられないけれども、案件の性質上、どれもこの2点を満たしている。

では、そういうテキストを書くとき、どういうふうに進めているか。自分のメモとしてまとめてみたくなった。あくまで個人的なものなので、そのステップを踏む理由や、正当化はしていない。作業メモということで。

※ 最近のさまざまな世相の変化にともない、この記事は一度出さないことにした。が、近過去の記録という意味では、自分にとってかえっていいだろうと思い直したので掲載している。

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