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tomato juice

入った、君に
ドックン、ドックン、ドックン

つらかったよね、とても
僕もラクでは無かった、決して
試したら、よかったんだ、一度
どんなことも、こんなことも
別の事を、新しい物を
ドックン、ドックン、ドックン

ただ、ただ、ただ、ただ
流れる、流される、ようにして
現実はそれでも前に進む
また、今日も進んだ、ヨウダ
ドックン、ドックン、ドックン

何をしてる時、一番楽しかった?
僕の人生はタイクツだった
楽しみは沢山あったんだけど
実際とはだいぶ違った
面白いとは、思わなかった、何も
ドックン、ドックン、ドックン

別に、そのまま、そのまんまで
よかった、良かった、良かったのにな
必死じゃなくても、頑張らなくても
君だって、僕だって
ただのヒト、ニンゲン、凡人だった
ドックン、ドックン、ドックン

君の血、僕の血、流れていく
血管ではない
細いパイプの中を流されていく
ゆっくり、ゆっくり、だんだんと

別に、別のヒトに、別の生き方も
できるさ、きっと、これで、僕ら
丸で見過ごされたような過去から
罰で見透かされたような未来へと

一緒に新しくなろう
君には僕のアカイロが入ったよ
ちょっと温かく感じるなら
身体ではなくて、心の方が

そろそろ、止まりそうだ、終わるね
一滴もスープは残さないように
あとは君に僕を託すために

トマト・ジュースのようなアカイロ
僕はAB型だ、君と同じ
僕の血は温かい?

もしも、ちょっと生温かったなら
それが僕の体温だから
すべてはうまくいったということ
もう君の中に僕はいる

点滴のリズムは速めてはいけない
生命と同じ、鼓動の速度だからね

この脈拍がなくなる前に
僕は君を愛するよりも先に
マッタク同じサイズの存在となる
君の中で僕は生きていく

気持ち悪くなったなら、ごめん
それは君と僕が
タニンだったというアカシ
コレからはもう違うけど

明日は昨日と同じ朝がくるから
心配ないさ、何も、なにも
僕が傍にいるから、大丈夫

君の奥
内側から
透明な色を
君の世界を
見つめてる、いつも

だから、僕のこと
一生、忘れないでね

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