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代々木公園OCEAN PEOPLES七尾旅人+瀬尾高志

7/10は代々木公園で行われたOCEAN PEOPLESというフェスに七尾旅人くんと2人で出演。野外で沢山のお客さんが集まってくれた。

安倍元首相が銃撃され亡くなった事件の直後。犯人とされる男は俺や旅人くんと同じロスジェネ世代ど真ん中。政治的な怨みは無く宗教絡みの私怨だとされているが、祖父岸信介から深く関わってきた統一教会との関係、カルトと長く癒着し、規制や対処をしてこなかった自民党の体質、弱者の声を聞かず切り捨ててきた長い政治の結果がこのような事件を産んでしまったように思う。銃撃犯の事が他人事とは思えない。このような事は決して許されないのだが。多くの問題が解決されずに闇に隠されそうになっている。これからも問題から目を背けてはいけない。選挙の結果は散々なものだった。憲法改正勢力が多くの議席を獲得してしまった。

旅人くんとライブ前にこのような話をした。ステージでも丁寧に言葉を選んで話をする旅人くんの姿勢には打たれた。終盤は野外フェスらしく、子供たちも舞台に上げて一緒に歌った。客席からも大合唱が起こり、コロナ禍で忘れつつあった久しぶりの感覚。アンコールでは、怒濤のインプロから、ルイアームストロングの『この素晴らしき世界〜What A Wonderful World』をぶっつけで演奏した。60年代後半のアメリカ、ベトナム戦争や人種差別など様々な問題が表出していた。サッチモことルイアームストロングはこの曲に特別な想いを待ち録音を熱望したが、レコード会社はこの録音に反対し、宣伝もろくにしなかったらしい。しかし、多くの聴衆やアーティストに支持され世界的なヒット曲となった。時代が必要とした歌だったのだ。
https://youtu.be/2nGKqH26xlg

1970年の再録音ではサッチモがイントロで語っている。50年を過ぎた今もこのメッセージは強烈に響いてくる。

最近若いやつがよく俺にこう言ってくるんだ
「“この素晴らしき世界”ってどういう意味なんですか?」
「世界中で戦争が行われていますよね?」
「それも素晴らしいっていうんですか?」
「飢饉や環境汚染の問題もありますよね?」
「全然すばらしくなんてないですよ」
落ち着いてこのじいさんの言うことに耳を貸してくれ
俺には世界がそんなに悪いって思えない
人間が世界にしていることが悪いんだ
俺が言いたいのは、世界にもう少しチャンスを与えれば、
みんなその素晴らしさがわかるってことさ
愛だよ愛。それが秘訣なんだよ
もしもっとみんながお互いを愛しあったら
沢山の問題なんて解決される
そして世界はとびきり面白くなる
だからこのおいぼれは言い続けるのさ

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