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良いコミュニティとはなんなのか

先日こんなツイートをした。

■自分への宿題
以前参加したあるセミナーで、参加者同士が知り合いで仲良くしていた。なので「馴れ合ってるなー、近づかないでおこう」と思った。
今日参加したあるセミナー、参加者同士が知り合いで仲良くしていた。なので「良いコミュニティだな」と思った。
差を言語化して来週中にツイート。

これ補足すると、参加者同士が知り合いというのはどちらも同じ講師の別の講座で知り合っている仲間のようだった。
なのでここではどちらもコミュニティという言葉を使う。

ちなみに前者のセミナーに出席した時の感想がこれだった。

これからビジネスをしていく上でコミュニティ化することは必須になってくると思うけど、その際に頭に入れておかねばならないのはコミュニティは外から見るとキモいということだな。

新規がコミュニティ内部に入った時に「ついていけないわ」と思う可能性があるという話。
当日私はついていけないなと思ったのがよくわかるツイート。

なので、私の一番の興味は
「新規があるコミュニティを見たときに、キモいと思う要素は何か」
というところにある。

一応セルフ宿題の提出期限は先週だったので、引用RTで簡単にした。

結論はコミュニティの旗印と運営の態度、メンバーの態度が一貫しているかというところな気がしている。

これよりもう少し色々考えたので、せっかくだからnoteにも上げておく。

まだ考えがまとまっておらず、この先は結構散文的なのでまたもう少し要素分解したものを2月中にアップしたい。

コミュニティというのは
今年の私の個人的テーマでもある

コミュニティの時代とずっと言われている。
しかしハイパー個人主義者の私にはコミュニティ運営というのは、非常にハードルが高く感じている。

しかし昨年の秋に実験的に経営者女子会!という女子会を始めた。
内容的にはメイクレッスンしたり、フルーツパーラーでお茶したり、着物でお参りに行ったり、基本的にはみんなで遊ぼうぜというだけの企画。

で、これが月1開催でまだ5回ほどしか開催していないものの意外と評判が良い。

数字を出してみても
・リピート率50%
・リピート参加者を母数とした紹介率も33%
まあまあ、悪くはないのではないか。

しかし私にはその評判がいい理由がわからない。

つまり再現性が全くないので、
「瀬尾さんの女子会、最近面白くないよね」
といつ皆んなからいつ言われるかわからないある種の恐怖がある。

何より、初めて来た人が
「瀬尾さんの女子会、行ってきたけど内輪ノリがひどくてついていけない」
みたいなことを感じることを最も危惧している。

その人が二度と来なくなることが目に見えているからだ。

女子会は一応メンバー数的な拡大を目指しており、内輪ノリ的なものは最も避けたく思っている。

そんなことで、
ツイッターでフォローしていた成瀬拓也さんのファン作りセミナーに行ってきた。

ファン作りのプロを名乗る成瀬さんからなら、なんかこういい感じのコミュニティを作るヒントがきっともらえるのではないかという期待から。

もちろん成瀬さんのセミナーが最初のツイートで「良いコミュニティ」と感じた方の後者のセミナー。
前者は名前を出すと普通に悪口になってしまうので伏せておく。

二者を比較してみた

前者の馴れ合いと感じたコミュニティと、後者の成瀬さんのコミュニティを比較して考えてみた。

メンバー・中心テーマ・関係性・環境・私の個人的な状況や感情という5つの要因で比較した。
基本的には客観的事実というより私が「どう感じたか」という主観的事実に基づく。

■馴れ合いと感じたコミュニティ

①メンバー
士業や講師など、肩書きを聞けば大体どんなことをやっているか理解できる人が多かった。
良くも悪くも普通っぽく、真面目っぽい人が多い。

男性はスーツ、あるいはジャケットを着ていて、女性は比較的カジュアルな格好。
年齢層は高く40代〜50代。

もう少し主観的な話をすると、俗にいうところの「イケてないタイプ」という感じ。

②コミュニティの中心テーマ
主宰がビジネス系の塾なので、中心となるテーマはわかりやすく「ビジネスを学ぼう」だった。
私が出たセミナーはセールスセミナー。

③関係性
直接関係はないけど、
関係性を象徴しがちなのがセミナー時の講師との距離だと思う。

ここは講師と参加者が物理的に遠く、心理的な距離感も遠い。
(普通の会議室だが、前1~2列は空席)

コミュニティの構図は講師陣に凄い経歴の人を据え、それを頂点としたピラミッド的コミュニティ。

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ピラミッド的コミュニティというのはメンバー同士にも序列がある。

例えば、そこは塾なので「○期生」という参加年数が明確化されるシステムがあるのだが、そこに序列が参加者の中でうっすらある感じ。
運営側がそれを意図しているかは不明。

参加者同士の会話を聞いていると誰が○期生だとか、○○先生と親しいとか、そういう話題がよく出ていた印象。

④環境
セミナーが行われたのは新宿の雑居ビルの中の会議室。
窓がなくて白い壁で無機質な、都心のよくあるタイプ。

⑤私の個人的な状況や感情など
今回の比較は私の主観によるので、一応私の当時の状況についても考慮しておく。

ここのセミナーは競合調査の目的で行った。
なので、多少粗探しっぽく見ているところがあることは申し添えておく。

■良い雰囲気と感じたコミュニティ

①メンバー
ビジネス系のセミナーなんだけど、謎な人が多かったが印象的だった。
肩書きとか仕事内容だけ聞いてもよくわからないみたいな人もいた。

年齢層は比較的若く、20〜30代がメイン層。

懇親会でラフに楽しくお話しされている人が多かった印象。
とにかく人が明るい。

あとビジネスセミナーなのにスーツとかジャケット着ている人が一人もいなかった。
開催が日曜日なのも理由の一つか?
私も子連れだったし。

②コミュニティの中心テーマ
テーマというより人物に集まっている印象。

中心にいるのが成瀬拓也という人物で、彼を好きな人が集まっている。

こう書くと成瀬さんを知らない人からすると「信者を集めたコミュニティ」と思いそうだけど、そういう感じでもなかった。
信者というより、友達を集めた感じに近い。

この辺りは関係性の話なので次の項で。

③関係性
講師を中心にした円的なコミュニティ。

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ピラミッド的コミュニティとの違いは、メンバー同士に序列がない。

あるのは講師と関係性の遠近や参加した時期の違いだけ。
それは単なる違いで、序列ではない。

だからこそ、友達を集めたようなコミュニティになっている。

例えば、懇親会の後片付け一つとってもみんなでやる。
参加者がみんな率先してやるのはバーベキュー感あった。

だからこそ心理的な距離は近い。
そういえばセミナー会場も講師を中心に半円型に島があるような構成だった。

④環境
鎌倉のHATSUというコワーキングスペース。
コワーキングというか、なんだろうあれは。
今そのページを見てきたけど「起業家支援拠点」らしい。

日当たりが良くて、気取ってないけど小洒落ているいい感じのスペース。

こういう環境要因は結構印象を左右すると思っている。
なのでもしかしたら前者のコミュニティとこういういい感じの場で出会っていれば、また印象は違ったかもしれない。

⑤私の個人的な状況や感情など
前者のセミナーとは入り口が全く違っている。

最近一緒にフットサルをさせてもらっている成田直人さんの「尊敬する成瀬さん」というT-upがある状態だった。

というか、今回のセミナーはゲスト講師が成田さんだったから行った。
その時点でそもそも印象がいい。

新規が入って行きやすいコミュニティとは

ざっくり感想をまとめたが、コミュニティなんて良し悪しではなく合う合わないでしかない。

前者は年齢層的なこともあり私と合わなかっただけで、多分参加者にとっては居心地がよいから結構な人数のメンバー数がいるんだと思う。

それでも一応結論めいたものを出しておくと、前者を新規である私が「馴れ合い」と感じた最大の要素は3点。

①中心テーマと参加者の齟齬

具体的には、テーマが「ビジネスを学ぼう」(=成果を出して稼ごう)というところにあるのに、参加者は成果が出ているか否かよりもそのコミュニティ内での序列の方が気になっているように見えた。

それが一番「馴れ合い」言い換えれば「弱者連合」に見えて「近づきたくない」と感じた大きな要素。

セミナーの休憩時間に「〇〇さんはこの前の懇親会きたけど、△△さんは来なくて〜」と噂話ばかりしている方がいたこと。

そこで
「稼ぎたいけど稼げてない人たちが馴れ合っている」
というように見えたんだろう。

②ピラミッド型コミュニティの見せ方

ピラミッド型のコミュニティでは、基本原理が競争になる。
保険営業のTOTやMDRTなどの序列、MLMのタイトル、宗教なども同じで、そのピラミッドの上を目指してみんなで切磋琢磨している。

例えばビジネス系のコミュニティだと、年収がなんとなくピラミッドになりがちだと思う。
こういう切磋琢磨するための装置として機能していれば、ピラミッド型が悪いとは言わない。

ただ、ピラミッド型のコミュニティが「何で競争しているか」というのは重要だと思う。
「中心人物との距離」を競い合ってしまうと信者化してしまうので目も当てられない。

馴れ合いと感じたコミュニティは講師との距離(何期生とか懇親会に出たとか)で序列があるように見えたので、信者システムなんだと意外に思った。

③ピラミッド型コミュニティにおける新規の扱い

ピラミッド型でコミュニティ運営するときに注意するべきなのが、
「ピラミッドの中にいきなり新規をぶち込まない」
ということだと思う。

いきなりピラミッドの内部の序列を見せつかられるから「なんかきもい!」となる。

だって新規からしたらメンバー内の序列なんてどうでもいい。
しかしメンバーからしたらピラミッドというのは非常に気になる。
その温度差で新規が引きがちになるのだろう。

なのでピラミッドの外で教育してからピラミッドの中に入れるような仕組みが必要だと思う。

馴れ合いと感じたセミナーは、おそらく新しい講座のテストマーケティングで開催されたようで、そこで新規客(私)と既存客(コミュニティ参加者)が混ざってしまったのが原因の一つかも。

我がふり直せ

これらは私の女子会でも気をつけなければならないなと思っていて、
中心テーマが「みんなで遊ぼう」なのでピラミッド型か円型かでいえば、円型のコミュニティを目指している。

しかし中心にいる私の仕事が仕事なので、何かを間違えるとピラミッド的になってしまう要素はある。

例えば

・女子会で参加者同士がビジネスの悩みで話が盛り上がる
・そこで私(中心人物・かつコンサル)がドヤ顔でアドバイスを語る
・参加者が後日グループラインで成果報告をする

みたいなことが起こると私を頂点に置いたピラミッド型のコミュニティに見えてしまう。

ピラミッドの競争原理が年収や年商なら中心テーマと乖離してしまう。
また、競争原理が私との距離の近さになると余計悪い。

そしてたぶんそうなってしまった時、新しく女子会に来たりグループラインに入った人から見ると、めっちゃキモいコミュニティになる。

こうなるとその人はきっと次は参加しない。

コミュニティが新しい人をウェルカムする雰囲気というのをいかに作っていくかでそのコミュニティの拡大ができるかどうかが決まるんだと思う。
そのために、参加者の中に序列ができないように円型コミュニティ運営者は目を光らせる必要があるんだろう。