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良い月初め/1101

ああ霜月。

ひっさしぶりに関西にきた。

霜月というだけあって、夜行バスを降りた朝、ものすごく寒かった。
でもスーツに着替えたら無敵になった。ビシッ。


結婚式まであと6時間。観光をすることにした。

バスの中で検索した末、老舗フルーツパーラーに行ってみることにした。フルーツサンドに並々ならぬ憧れがあり、喫茶店とかでも見ると頼んでしまう。フルーツケーキもフルーツのミルクレープも好きだし。フルーツの地層に弱いらしい。

も〜〜〜ね、めちゃくちゃ美味しかった。柿!柿がダントツ一位。クリームかんも頼んでしまった。
砂糖の甘みに負けない、味の濃い果物が大好き。もぐもぐするとジューシィでほんっと〜〜に幸福感を増す。う〜幸せだったな〜〜。

そのあと、神社に行った。スーツには酷だったけど、必死に登って手に入れた、緑と朱色の景色がごほうびすぎて。足が痛いのなんて吹っ飛んだ。(後日筋肉痛に泣くことになる)

さいごは、鴨川河畔でしばしぼーっと過ごした。


早めに会場に行った。無敵の気持ちでいたけど、やっぱり緊張しきりだった。ふー!

(はじめての結婚式は、想像以上の衝撃を与えた、私に。それに気がつくのは数日後。)


新郎新婦のご厚意で、ダズンローズの1人に選んでいただいた。

渡したのは、情熱の薔薇だった。その時はっとした。

「私いま、誇れるように真っ直ぐに生きれてるのかな?情熱はのこっているかな?」

見栄っぱりはもうやめたいと思っていた。だから静かに静かにしていようと…。でもそれは卑屈に生きることとは違う。一度失敗したから、やりたいことを見失っていたみたい。

びっくりしたしいろいろ感動して、嬉しくてびちょびちょに泣いた。

前の日、何回か結婚式に出ているパオちゃんに「結婚式はどうだった?」と聞いた。
「結婚式って儀式なんだなって思った」と言っていた。
「そんなかたちばかりの」って怪訝に思ったけど、今日意味がわかった。披露宴のその名の通り、お披露目の儀式なんだな。
幸せになったし嬉しくてたまらなかった。
まっすぐ生きるかっこいい2人の、そしてどこかで歯車が噛み合って今日顔を合わせた参列者一同の、人生の物語を考えると涙が自然とあふれた。

ここでもし主役になっても、胸を張って立ちたいって、かーっと血が昇った。

むだな見栄っ張りはもうしない。だけど、誇らしい生き方がしたい。それがわたしの人生の目標かもしれない。

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