自分と対話を重ねて『自分の正解』をみつける
23年間、勤めた会社を退職することにした。
退職日は10月中旬。
「えっ?」って驚かれそうだが、私には90日以上も年休が残っていて、それを全て消化しきってからとした。
時間はたっぷりある。
そこで次の転職先で有利にはたらくようにと、大型二種免許の取得にのりだした。
大型二種免許を持っていれば、バスに乗れるしトラックもいける。更にタクシーなども。
転職の保険にもなるし持ってるに越したことはない。
でも退職金も60歳までお預けで、預金もカツカツで貯えなんてろくに無い。
こんな状態ではどうにもならない。
大型二種免許の取得費用は45万も掛かるのに。
結構な金額。これは数日頭を悩ませた。
だけど、そんな私を気遣って、妻のお母さんが「貸してあげても良いよ」って言ってくれた。
本当に有り難い。
普通なら「ありがたや~」ってお尻フリフリ頭ペコペコさせて借りた方が早いかも知れない。
でも私はそれにブレーキを掛けた。
それは自分のプライドもあったし、“借り”を作っては、自分が思うようにできない、
ある種の制限がついてしまうことに躊躇したのだ。
それに万が一でも金銭貸借によって人間関係にヒビが入ることにも恐れた。
だから私は自分の腹を切るつもりで愛車を売却し、資金の調達を試みたのだ。
でも“車という足”がなくては不便である。
せめて125ccぐらいのバイクをと思い、同時に中型二輪の免許も取得するようにした。
中型二輪は(大型二種免許と同時ゆえ)入校料など免除されるので8万円程度で取得できる。
大型二種免許は(教習所によって異なるそうだが)厚生労働省の認可により取得費用の助成金が貰える。
つまり、中型二輪の費用ぐらいはこれで相殺できるのだ。
今振り返ると車を手放したのは残念な気持ちもあるが、正解だったと思った。
これで誰の迷惑もかけずに自分が目指す道を歩めたのだから。
もしお金を借りたらどうだっただろう…。
それは“お金を貸して貰っていっている”と言う足元ズブズブな気持が悪さが付き纏ったに違いない。
しっかりと自分の責任で徹頭徹尾、歩んでいると言う手触り感はやっぱり気持ちがいい!
車を売らずに“お金を借りよう”と迷ったこともあったが、やっぱりお金は借りなくて正解だったってこと。
方法は色々ある。
たくさん考えて悩みもする。
でも最後は自分が決めるのだから、結果に満足できる自分の心に耳を傾けてあげたら良いのではないだろうか。