20/1,000冊目　日本人がもっとも疎い宗教のひとつ、イスラム教を知る→ 阿刀田高（著） 『コーランを知っていますか』

読んだ1,000冊を紹介しています

３年と数百万円かけて1,000冊読んでみました。

阿刀田高（著） 『コーランを知っていますか』

コーランを知っていますか（新潮文庫）

阿刀田高さんの「知っていますか」シリーズは、ほんとうに「ちょっと触れるのが面倒くさい古典」にふれるのにもってこいで、シェイクスピアからキリスト教、ユダヤ教、ギリシャ神話などをわかりやすく、手短に解説してくれて、読んだあとにも知った気にさせずに、さらに好奇心を掻き立ててくれる素敵な著書群です。

『このコーランを知っていますか？』は、日本人がなかなか理解しがたい遠い宗教であるイスラム教をなんとなく、ざっくり理解するのにもってこいです。

イスラム教は、遺産相続から女性の扱い方まで厳格に、そして具体的に規定しています。たらたらとした内容ながら、教訓に満ちた神の言葉『コーラン』は、歌として聴くと、これが不思議と耳心地が良い。

海外に行く機会が再び増え、かつ海外の方々と接する機会も増えていくこれから、合ったほうが良い教養を3時間弱で身につけられる素敵な内容でした。

阿刀田高 (あとうだ・たかし)

1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、1978年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。1979年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、1995(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。他に『ギリシア神話を知っていますか』『源氏物語を知っていますか』『知的創造の作法』『アンブラッセ』『地下水路の夜』など著書多数。

この本で得たもの

1. ざっくりとしたイスラム教の理解

2. 宗教って不条理だという共通点