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コロナ禍であえてオフラインのキャリアサービスを立ち上げる理由

4月から本格的に せんのみなと を始動させ、無料相談や古民家トレーニングβ、キャリアツーリズムを数十名近い方にお届けさせていただきました。
最初は私たちの方向性、一番届けたい、かつ届けられる方は誰なのだろうか?というのを試行錯誤しながら、毎回少しずつ異なるプログラムでサービスを提供させていただいていました。

この間、ご利用いただいた皆様には改めて御礼申し上げます。

ようやく私たちが目指す世界、届けたいサービスを届けたい人が見えてきたので発信させていただきます。

キャリア、働くこと、キャリア教育に関心がある方は文章が少し長くなりますがぜひ読んでいただきたい内容です。むしろ厚労省や政府系の方にも届いて欲しいです。

目指す世界、社会

「戦略的、自律的な豊かさを一人ひとりが手に入れることのできる社会に」平たく言うと、”全員が自分らしさ”を考えられる(考えても良い)社会になってほしい。

今までの知見をフルに活用し、人に流されることのない思考力を鍛え、自分で考えて行動することを良しとする文化を醸成していきたいです。

そのためには、幼少期から自分について向き合い、社会とどう関わり合っていくかを考えながらライフデザインができれば良いのではと考えています。

このような考え方を持つには、①大人がキャリア開発に成功し、②社会にキャリア戦略の重要性が広まり、③キャリアという科目が学校に導入されることが必要だと考えました。

例えば、
・親に言われて大手企業に入ったけど、後悔している。本当は別にやりたいことがあった。
・あの人に教えてもらってやってみたけど、役に立たなかった。
等の発想ではなく

・親に言われて大手企業に入ったからには大手企業でしか学べないことを学んだうえで、他の可能性も探し続ける。
・あの人に教えてもらったことは、今すぐに役には立たないが、将来的に役立てるようアンテナを張っておく。
という発想に転換していく。

思わしくない事が起こったとしても、前向きに捉えて可能性を広げるマインドが当たり前にある社会を作りたいです。

(※なぜこのような考えに至ったかは、各自の原体験や想いを別の機会に投稿させていただきます。)

このような社会を作るためには、キャリア教育を義務教育課程(小中学校)から必須科目として取り入れる必要があると考えています。

既に厚労省から推進していこうという発信は10年前からされていますが、実際には浸透していないのが実情ではないでしょうか。

子供たちが、自分らしさを手に入れ、笑顔になり、心理的成功を手に入れる社会を見たくはないでしょうか。
そのための礎を今、築きたくないですか?

ただ、いきなり「今日の授業はキャリアです」と小学生に言っても通じないと思います。
我々大人がキャリア教育の意義・意味を感じていない限り、実現は不可能です。

自分のキャリアや人生観、自己理解に自信がある大人はどれくらいいるのでしょうか。
自分はもう家庭を大事にしているだけでいいんだよ、と半ばあきらめてしまっている大人。
家族や自分を養うために「仕事はつらいもの」であって然るべきと論理を正当化して、自分を抑え込んでしまっている大人。
「あなたは若いから良いよね、自分はもう年だから」と自ら可能性を狭めてしまう大人。

前職が人材紹介会社出身ということもあり、二人合わせて年間に延べ2000人近い方とお話する機会をいただいていました。(主に30~50代の方がほとんどです。)
その中で上記の質問項目に該当する大人の割合は8割以上、というのが実際の肌感覚です。

大人が諦めてしまっているにもかかわらず、

・子供に希望を託す
・子供には自由にやりたいことをやってほしい
・安定した会社に入ってほしい

それって、価値観の押し付けではないのか、と感じています。
自分自身の「やりたいこと」を見つけることから目を背けているのに、子供にはやりたいことをやって欲しい、それは無責任な言葉に聞こえます。
自分自身が心からやりたいことが明確になっていないのに、子供にやりたいことの見つけ方を教えることはできるのでしょうか。
子供のやりたいことをやってほしい、と仰る方の多くは「自分のやって欲しいこと」を押し付けていく教育になりがちだと感じています。
自分が気づいていなくても、「そういった教育を受けてきました」という子供側の意見に溢れています。
子供の職業観に影響を与えるのは、一番近くにいる家族の存在が大きいことは明らかです。

以下は働く両親が楽しそうか否かと、子供が将来働くことを楽しみにしているかについて相関関係があるかを示したデータです。
親が楽しく働いていれば、子供も仕事が楽しみになることが分かります。
まずは大人が、自分と向き合ってやりたいことを実現していくことが社会のためになるのではないでしょうか?

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参照:アイデム 子供のキャリア観と親の働く姿に関する調査

人生100年時代、変わった労働観

ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。
100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要です。
人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。

引用:厚生労働省 人生100年時代構想会議

「人生100年時代」と言われるようになりました。
日本の現在の平均寿命は、男性が79.55歳、女性が86.30歳。

2021年4月1日に改正された高年齢者雇用安定法では、70歳までの就業確保措置を講じることが努力義務づけられました。
入社時は60歳まで働ければ自由になれると頑張ってきた方からすると、嬉しくない話です。

自分は若くないから、と言っている方。
あなたがとうに70歳を超えているのなら分かりますが、日本の平均年齢が47歳(2019年時点)と言われている中、少なくとも40代以下は若者という解釈になります。

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年々伸びる平均寿命と少子高齢化による労働人口の減少により、時代は変わりました。
これまでは組織で完結していたキャリアが、自分の手元に来てしまいました。
今までは終身雇用だったため、安定した会社に入れば安泰という文化や商習慣がありましたが、労働観の変化により、安定企業=安泰ではなくなりました。終身雇用は終了しました。
70歳まで働かなくてはいけないということは幻ではなく現実です。

これからは自分の安定や安泰は自分で開発していく時代に突入しています。
つまり30~50代の方、キャリア開発はここからです。

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参照:一般社団法人プロティアン・キャリア協会

キャリア教育を普通に考えることのできる世の中になれば、「自分らしい生き方」や「自律的に行動できる子供を育てる」ことが叶うと考えています。

そのためにはまず、キャリア構築や現職、今の自分に悩み、モヤモヤを抱えている大人、一人一人が自分自身と向き合う番なんです。

変化した労働観から遅れた日本の課題

イシューから始めよ(英治出版 安宅和人さん著)の学びからにはなりますが今、日本で起こっている課題は「自分の人生に自信を持っている人が少ない」ということ。

自分自身に満足している人の割合


お金持ちになろうとかキラキラした人生を送ろう、と言っているわけではないです。
自分自身が考える心理的成功を手に入れよう、ということです。

人生100時代と言われ、従来の日本型の雇用形態ではなくなりつつあるにも関わらず、仕事の捉え方や人生の過ごし方という「ライフスタイルの考え方」の部分で変化が起こっていないことが問題なんです。

フィルム フェスタ (3)

リカレント教育や高齢者雇用の促進が政府で打ち出されているのはご存知でしょうか。
その他にも打ち出されている労働に関する施策は多々あります。

働き方改革については浸透してきた実感はあるものの、正直なところ長期で働く社会への取り組みについてはそこまで進んでいないように感じます。

年配の方が堂々と一つの会社に居座っていられる時代も終わりました。
目上の人が厳しくも、時には優しくアドバイスをくれる時代にも終わりを告げることでしょう。

そしてコロナという世界的大ダメージを受けた影響は今後、より顕著になってくるでしょう。
ネットインフラが普及し、会社の庇護なく、個人で立っていなくてはいけない時代がすぐ近い未来にやってきます。

今、キャリアを考えることから目を背け、目の前にある「楽」に飛びつくのは、もう終わりにしませんか。
考えて行動しているから自分には関係ないと思っている方、あと3年はこの会社でやってみようとかそんな漠然とした考えでは正直甘いです。
2030年に「ああ、あの人が警鐘を鳴らしていたのに、目の前のことだけ追ってしまっていたな…。」と後悔しないで欲しい。心からそう願っています。

これを読んでくれている方は2030年も2040年も社会を支える一員として存在している人の方が、圧倒的に多いと思います。

だからこそ、下記のステップで「戦略的、自律的な豊かさを一人一人が手に入れることのできる社会に」を実現させたいと考えています。

日本にキャリア教育を浸透させるために考えているステップ

●ステップ1
自身の自己理解、人生設計を見直す

●ステップ2
周りで悩んでいる人やモヤモヤしている人に対して、あなた自身が支援をして、キャリアを考える大事さを伝えていく

●ステップ3
全労働者人口(労働の意志と労働可能な能力を持った15歳以上のこと)の最低5割が自律的なキャリア開発ができるような文化を醸成する

●ステップ4
キャリア開発が人生を考える上で必要不可欠である、という認識を広めていく

●ステップ5
キャリア開発は物心つく段階から考えることができるという認識が育ち、日本の教育機関で「キャリア」という科目が追加される

餅屋は餅屋

私たちは経営コンサルではありません。
医者でもエンジニアでもありません。

私たちはキャリア開発のプロです。

キャリア構築の仕方、キャリア目標ができた時の目標の定め方、自律的な職業選択の考え方、具体的な行動~軌道修正等が専門です。

加えて東京生まれ東京育ちの30歳と27歳が田舎移住して起業をしているため「田舎移住」×「起業」というノウハウをお伝えすることもできます。
(※自分たちの事業が自分達を食わせるだけ+αに今はなってしまっているため、数十人規模の会社を設立するためのノウハウは持っていません。田舎移住しながら、自分たちの生活を安定させるノウハウは持っています。)

最近では経営コンサル出身の人がコーチングを始めたり、ITやSaaS企業が人材紹介を立ち上げる事例が増えています。
確かにお人柄も含めてできる人はわずかながらいらっしゃると思います。

一方で、キャリアに寄り添った支援(就職や転職)は経験が浅いため、その人の感覚値で行ってしまっているのが実態です。
経営コンサルの人は会社の経営に特化を、IT企業の人はITを用いた支援をしていくのが困っている人に一番強みを発揮できる領域なのではないでしょうか。

そのため、私たちは就職、転職、副業、起業という分野を軸にキャリア開発をしていきたい人に寄り添ったサービスに特化し、提供しています。
人材紹介会社で特化して経験を積み、キャリアコンサルティングに精通していること。
田舎に移住し、起業・副業もしている、という強みを存分に発揮できる領域がキャリア教育だと考えています。
何でもやろうとしないことを大切にしています。
私たちが自信を持ってできない領域は、信用している方々をご紹介させていただきます。

最近では大学生でもキャリアコンサルタントになる方がいらっしゃいます。
・終身雇用が当たり前でない
・体育会系ではやっていけない
・キャリアについて学ぶ機会もない
そんな葛藤のある若い世代も、現代キャリアの在り方をつくっていけると考えています。

今、サービスを届けたい人

自己理解をしっかりと行い、その上で他者貢献をしていきたい人」です。

自分が幸せであれば良いから、他者への還元は全く考えていない、という方はごめんなさい。私たちのサービスでは支援は難しいです。

具体的に言うと、以下のような方になるかと思います。

・今、自分の仕事やキャリアで悩んでいる。本当にこのまま働いていて良いのか。自分のいる世界(会社)だけで埋もれてしまっていて、自己効力感が低下してしまっている。自分のやりたいこと、やってきたことを活かして、より社会貢献、他者貢献ができることに携わりたい

・ライフステージが変わり、パートナーや子供を幸せにしたい。でも自分が自分らしくいられていない中でキャリアに行き詰まりを感じている。子供に夢や目標を託したい

・新卒から約10年、一社で頑張ってきたけど、このままのキャリアで良いのか悩んでいる。起業という選択肢も今の時代ありなのではないか。でもやり方がわからないし、第三者的な相談者もいない

・自分らしい働き方とはなに?自分らしく働ける時代になんかなってないでしょ?仕事は仕事で楽しいとは相反するものとしか考えたことがない

・意を決して転職したけど、これからを考えると不安。長期でのキャリアビジョンが見えていない。

・今いる環境に適合できず、新たな道を模索している。が、自分の道とは?と悩んでしまっている人

5年後~10年後、もっと先の次世代を見据えて働いていきたい、と思っている「今を抜け出したい人」に手を伸ばしていただきたいサービスです。

自分らしいキャリアを見つけられていない。ましてや体系だった自己理解分析もしたことない。
でも人には「〇〇した方がいい」「〇〇すべき」と伝えること、終わりにしませんか。
それなのに子供には「〇〇しようか!」と自分の経験値だけで語りかけてしまう(半ば押し付け)無責任な教育、終わりにしませんか。

考えましょう、自分のこと。
考えましょう、自分のキャリアのこと。
動きましょう、自分のために。
動きましょう、相手のために。

最後に、今の社会や生活に危機感を感じている方。
日本のキャリア教育や働き方に疑問を感じている方。
どうか、私たちのサービスを応援してくれませんか?
皆様から頂いた応援やご支援は必ず返します。
キャリア教育やリカレント教育に現在携わっている皆様、応援・支援し合いたいです。
領域の取り合いなどは必要なく、領域を広げる活動を皆で行っていくのが先決だと信じています。

キャリア教育が普通になって欲しい」という想いを乗せて、私たちのサービス、想いを隣の人に、皆さまのコミュニティに伝えていって欲しいです。
そして、もっと私たちや業界が安定してきた際に、あなた自身がなにかに挑戦したい、というタイミングで必ず応援、支援します。

長文になりましたが、以上が私たちが考える想いと社会への危機意識です。
どうぞ応援、ご支援のほど宜しくお願いします。


せんのみなと
共同代表 長嶺将也 高崎澄香

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