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NPO法人読書の時間での講師活動

3月3日は、NPO法人読書の時間の代表講師としての初仕事だった。

NPO法人読書の時間の講師は、小中学生に「読書の時間」と銘打たれた授業を行う。
読書の時間の内容はこちら。

■小中学校期における読書をする環境づくりを、授業形式でサポートいたします。
■学習時間は1開催で1コマを基準としております。
■学校図書館運営に長年携わってきた専門家を交えて作成したオリジナルテキストでの授業を実施いたします。
■講師は、弊NPOのカリキュラムを修了した方を予定しています。
NPO法人読書の時間サイトより

初めての出張授業は、筑波大学附属小学校での小学4年生の国語の授業内。
クラスの担任は白坂洋一先生。教室は図書館、生徒は31人。

学校図書国語教科書編集委員や『例解学習漢字辞典[第九版]』(小学館)の編集委員も務められ、『子どもを読書好きにするために親ができること』(小学館)など著書も多数お持ちのとってもエライ先生。なのに本当に優しい先生。

そんな素晴らしい先生のクラスの生徒さんを前に授業をする。
見本なし、使用するテキストはあり、構成作るのは代表講師である私。
NPO法人読書の時間代表の田口さんの無茶振りがすさまじい。。

数週間、教育哲学や哲学対話に関する本、もちろん読書の効能などについての本も読み進めた。

結果出た答えは
①子どもたちと一緒に考えること
②私自身の体験を伝えること
③子どもに安心安全な場において、言語化と発声、発信をできる限り促すこと

だった。

実はこれ、大人向けの哲学対話で私がこれまでやり続けていたことだ。

かなり緊張したし、NPO法人読書の時間がこれまで積み上げてきたものを考えると、失敗は許されなかった。
けれど、子どもたちを、本を、信じてよかった。

読書がもたらすものについての哲学対話を体験してもらうと、対話の中でこちらがびっくりするほどに言葉がスパークしている。
私の話を聞いた一人の男の子が『モモ』を借りてくれたと司書の先生が教えてくださり、思わずその子に御礼を伝えることも。

結果、白坂先生から、「授業に取り入れることができそうなので打ち合わせをしたい」とすぐに連絡をいただいた。

小学校の授業で、本の読み方、触れ方について、プロである先生から伝えてもらえる。
それを安心安全な対話の中で、子どもたちが主体的に考え、言葉にする。
これほど嬉しいことはない。
時間がかかってもいい。実現を心から願う。

2020年、私に哲学対話を教えてくれたのは、現在九州ルーテル学院大学の岡村健太講師、以前は美作大学の准教授を務めていらした方で、教育哲学の専門家だ。
彼は来月からますます忙しくなるだろうけれど、
合間を縫って、私にオンラインで哲学と哲学対話の系譜を教えてくださっている。
なぜこのことを学ぼうと決めたかというと、昨日からスタートした私の役割があったからだ。

もし私に哲学対話の視点がなかったら、昨日の授業がどうなっていたか。
おそらくテキストからどこかを抽出し、一方的な伝え方をしていたように思う。
子どもの主体性、自律性、民主性のことなど考えず。

さまざまな意味で、貴重な機会を託してくれた田口さん、白坂先生、岡村先生に、心から感謝したい。



なお、授業でいちばん盛り上がったのは、息子から借りた本の話をした時(笑)。

今日息子にそれを伝えると、授業の仕方のアドバイスまでもらえた。
対話する安全な環境があると、子どもはどんどん自分で考え、話しだす。
我が家においても、実証されたということで(笑)。


読書の時間の出張授業は、他にもワークショップや読書推進体験キットの提供も。
お問い合わせお待ちしています。

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