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悩み続ける

解決できないどころか、もうずっと長いこと同じことを悩んでいる。
そろそろ解決が近づいているかもと思う日もあれば、いや気のせいかと思い返す日もある。
それでも、解決する(はず)。わたしか、はたまたこの会社に続く、同じ思いを抱える仲間が。
必ず解決する(と思う)。


出版社を立ち上げる前、それまでの常識とは違う作り方で本を発行することにした。
タイムリーな内容で、スピードをもって、原価を少しでもカットして、大量に、書店店頭で目立つ装丁と帯の謳い文句で、効率的に流通させる、そう本を作ると新たな本を作るための利益が出る。
そうしたかつての自分の常識を、
発行後何年経っても古くならず、必要なら何年でも時間をかけて、手触り含めた風合いも大切にした製作費を削らず、少量ずつの版を重ね、謳い文句を煽らず、本棚で目立たず控えめにいてくれる、そんな本を手渡すように行き渡らせていくことで、これまで作った本以上の利益を出す、といった新たな常識に塗り替えた本作りをしたい。

できるのか。できるはず。
できないかもしれない。いや、必ずできる。

実験で挑戦で、野暮な信念で、そしてこれは、わたしの悩み事。
常識を塗り替えたい。
同じような悩みを抱えている人達と、この悩みを分かち合いたい。
そして、テーブルをひっくり返したい。
だから、センジュ出版のカフェスペースにちゃぶ台を置いたほどだ。いや、これは嘘です。言い過ぎました。すみません。

いずれにせよ、自分の好きな本、自分が本棚に入れたい本を作りたい。
ゆっくりと、それでも確かに拡がりを見せながら。
この挑戦が浅はかで無能な問いかけなのかどうかは、
まだ結論が出ていない。
まだ、この悩み事は解決されていない。
だから、悩み続けている。ずっと、ずっと。
もう諦めたい、手放したいほどに、悩んで考えて行動して、また、悩む。

だが、この悩みごと、厄介なことに本当に少しずつではあるものの、
一緒に片棒を担ぐ人が増えてきた。
悩みそのものが解決したり消え去ったりするまでには未だ到達していないがそれでも、両肩にのしかかっていた感覚が、気づけばひとりまたひとりと、
この重みを請負ってくれる人達のおかげで軽くなってきた。

タチが悪い。ますます諦められなくなった。

けれど、諦めたくない。

悩みは、悩み続ける人が解決のいちばん近くにいるらしい。

だからわたしは今日も、悩んで動いて、
明日もまた、悩みます。


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悩むあなたに、共に悩む人がそばにいてくれることを祈っています。

#今日の (正確に言うと昨日の)一冊
#究極の思考
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