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イモムシの記憶 2021.5.9

ベランダで育てている山椒の葉に、ナミアゲハの終齢幼虫を発見。
4齢幼虫から脱皮したことで、これがアゲハの幼虫だと初めて気づくことに。
卵は、カラタチ、蜜柑、山椒などの葉に産みつけられることを知る。

イモムシがサナギから成虫になる際に一度その体は液体になるとの話を、昨年、著者の香葉村真由美さんからうかがった。
イモムシがサナギになる時に出る酵素が、ほとんどの細胞組織を溶かすのだとか。

液体を経て成虫になると、それまで地を這っていたイモムシが、空を飛ぶ。
まるで次元が変わるかのようなこの変態の話を、世界が一変してまだ一年も経っていなかったあの頃、
興味深く聞いた。

その後調べてわかったことだが、生まれ変わったように見える蝶はイモムシの記憶を持ち合わせていることが、ジョージタウン大学の研究により解明されたらしい。

コロナ禍で、わたしたちは何を溶かし、何を残し、何を記憶にとどめていくのだろう。
次元が変化するかのようなこのタイミングに、センジュ出版がいまやるべきことを、
この小さくて大きなベランダから考える。


#今日の一冊
#青虫は一度溶けて蝶になる
#藤田一照
#桜井肖典
#小出遥子
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