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求めていた THIS IS IT

子どもたちに歴史の授業をしてきましてね。

単発ではなく、今日を合わせて6回。短期講座みたいなもんです。
僕は一人称を「おじさん」に設定してまして、自分のことを「おじさんはね…」と言いながら子どもたちに語りかけるんですが、子どもは僕のことを「先生ー!」って呼ぶわけですよ。

先生と呼ばれるほど大した大人じゃありません。
けど、
前に立って何やらペチャクチャ喋れば、子どもにとっては「先生」って呼称が、1番しっくりくるんでしょうね。

とは思いつつ、

いわゆる「先生と生徒がいる『授業』」とは、かけ離したいわけです。
単に知識のパスを行うんじゃなく、約1時間をコミュニケーションだらけで埋めたい。

キャッキャと笑いながら話し合う題材が歴史で、それが結果"学び"になってたら、最高じゃないですか。
そんな心持ちで、子どもたちに会ってきたんですね。

うん。
ほぼ思い描いた通りになった。

マジでよくしゃべる。子どもたちw

パワポ(keynote)の画像を観てケラケラ笑ったかと思えば、
いついかなるタイミングでも、思ったことを口にする、しゃべりかける、ボケる。
もう、ムチャクチャかわいい。

問いかけてないのに手があがり、
問いかけたら問いかけたで、我先にと答えを連呼。
望んだ通りの空間すわ。

答えでも、感想でも、ボケでも。思ったことにストッパーをかけず発言し続けるなんて、楽しすぎるでしょ。

いつからこれが出来なくなるんだろう。
成長するにつれ、「喋る=正解」じゃなきゃダメ、という場面が増えるからかな。
くだらない発言や、バカみたいな言動を規制しちゃうのって命取りだけどな。何を言ってもいい空気がなきゃ、アイデアなんて絶対生まれないのに。

なんてことを、途中にぼんやりと考えながら、約1時間の授業は、あっという間に終わりました。

房「はい、じゃあ続きは次回ね」

子ども「えー、もうちょっとやってー!」

子ども「まだ30分くらいしかたってないよー!」

房「そんなことないよw もう50分近くやったよ。ワークシートに書き込む時間なくなるでしょ?」

子ども「まだ始まって1秒だよー!」

房「1秒だとしたら、こっちが仕事してないことになるw」

終わりを惜しんでくれたってことは、少しは、学びとエンタメの融合ができたのかな。

参加した子たちは、小学2年生か3年生。
わいのわいのと騒ぎながら今日インプットした内容は、高校生レベルのものも含んでます。
あー楽しかった、で覚えた事がハイレベル。こんなの続けていきたいすね。

それにしても。
多少長いこと芸人やってて良かったです。
子どもが言ったボケを拾って、広げたら、さらに子どもが笑ってくれる。
芸人としてのスキルがこんな場面で役に立つなんて、10年前、5年前でさえ思ってもみなかったけど、
結果オーライすぎる。

最後に。
みなさんに一つだけ注意点をお伝えしときましょう。

2年生、3年生が相手ですからね。
例えで出すアニメなんかにも気をつかうわけです。
ポケモンや鬼滅は、当然オッケー。だけど、ドラゴンボールはちと厳しいんですね。
中には知ってる子もいるけど…というような感じで、それで言えばワンピースもそのカテゴリーに入ります。

授業が終わり、ある女の子が話しかけてきたときのこと。

「先生ー! 来週は豊臣秀吉ー?」

今日のテーマは織田信長。
授業の最後に、
「信長さんが明智光秀さんにやられちゃったでしょ。で、そこで登場するのが、この人! 豊臣秀吉さん、なんだけど、、それは次回ね」
という締め方をしたところ、その女の子が意気揚々と質問してきたんです。

「来週は豊臣秀吉でしょ?」

「そうだよ。来週は豊臣秀吉さんのことしゃべるよー」

「え、じゃあ再来週は、徳川家康?」

「再来週はね、マイケル・ジャクソン」

「?」

すべりました。

授業中、あんなに笑ってた子たちがピタっ!と止まりましたよ。

みなさん
何事においても、最後まで気を抜いちゃなりません。
そして、我らがMJは、2、3年生には通用しません。
子どもの前でマイケルの名前を出すのは今日が最後。
ラストは違う意味で THIS IS IT。

本当にありがとうございます!! 先にお礼を言っときます!