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人生の優先順位は、結局自分で決めるしかないんでしょうね

歌謡コーラス・グループ「純烈」メンバーの岩永さんが、来年の3月末で卒業というニュース。正直「もう?早い…」と感じました。昨年1月小田井さんの代わりに加入した岩永さん。歌とダンスは苦手だったらしく、そのレッスン期間も含めると「純烈」としての活動はもっと長いそうですね。

『ノンストップ!』で取り上げられているのを観たのが、「純烈」を最初に知るきっかけだったと思います。スーパー銭湯の営業でおばさまたちのハートをわしづかみにしている…というような切り口だったかと。昔はよく私もスーパー銭湯に行っていたので(笑)、営業の歌手の方のステージを目にしました。

私自身大学時代、今はなき某ビアガーデンでバンド演奏の仕事をしたりしていました。30分ステージを4回とか、それなりにいい額でやらせてもらえていたと思います。

ただ酔っ払いのおじさま相手に若者向けの流行りの曲を歌ったりすると、「命くれないやれーっ!」とかリクエストという名のヤジがよく飛んできたりもしました。今となってはよき想い出ですが、当時は営業的な仕事は単にお金のためと割り切ってやっていました。そうじゃないと精神的にはキツかったというか…。歌いたい曲を演奏していたわけではないですしね。

だから「純烈」も、目標に掲げた「紅白歌合戦出場」までの道のりは相当険しかったと思います。老舗キャバレー、健康センターやスーパー銭湯…。地道な営業活動のたまものです。でも誰もが成し遂げられるわけではない「紅白歌合戦出場」を見事に叶えた後も、6年連続で出場し続けているほどのグループにまでのぼりつめたことは本当に凄いことだと感じています。

音楽業界も売れるまでが厳しいわけなので、すでに売れている状態の「純烈」に加入した岩永さんはそういった苦労はなくスムーズに活動できたはずで…。その辺は非常にうらやましかったです。最初から大きなステージに立てて、固定ファンがたくさんいて、華やかな仕事もたくさんしてきたと思います。

だからこそ今回の決断がもったいないと感じましたが、「純烈」は売れてからもずっと全国各地飛び回る活動をしていて超多忙なので致し方ないところなのかもしれません。

「家族ともっと一緒に過ごしたい」というシンプルな理由は、芸能人である前に一人の人間であり、一家庭人としては当然のことでしょうからね。人生の優先順位は、結局自分で決めるしかないんでしょうね。

リーダーの酒井さんが新メンバーを加えない宣言をしたそうですが、それは正解な気がします。小田井さんの代わりに岩永さんを…はグループとしてのバランスを思えば4人の方がしっくりくるのも当然理解できましたが、元々築き上げてきたグループの微妙なバランスは人数を合わせたところで決して同じものにはならないですからね。

バンドなんかもやっぱりバランスがあって、たとえばドラマーが脱退した場合同じ”リズム隊”のベースは新しいドラマーとの相性を築き上げるのが一番大変なところだったりするし、その新たな”リズム隊”の上に乗っかるギター・キーボード・ヴォーカル等の”うわもの”はその”リズム隊”のグルーヴにうまく乗っかれるかどうかもあるし…。

新しいメンバーを入れれば何もかもがそれまで通りにいくなんてことはなくて、別物としてまた一から築き上げていかなければならないのがグループやバンドというものだと思います。

Little Glee Monsterなんて「第二章」というか、もはや別グループですよね(笑)。でも歌のレベルをきちんとキープしてグループとしての活動を継続している点では、こういう生き残り方もアリなのかもしれないと感じます。

今年の11月には初武道館公演が決まった「純烈」。武道館…音楽人にとっての”夢のステージ”ですよ!岩永さんもその”夢のステージ”で「純烈」のメンバーとして悔いなくやりきってほしいと願っています。

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