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【千田琢哉の頭脳】Vol.0380(2010年2月18日発行のブログより)

読書の大切さを説く人は多いですね。でもいくら読書しても生身の人間とのぶつかり合いやコミュニケーションには歯が立たないのではないでしょうか。読書を完全に否定するわけではありませんが、やはりビジネスは現場が第一だと考えます。今年から起業してあまりうまく事業が軌道に乗らずちょっと人間不信に陥っています。こうした頑固なところがダメなのでしょうか?

(埼玉県・会社経営・Kさん・男性・29歳)

20代の人が成長を急いで30代で何かを開花させたい、
と思うのであれば、読書は欠かせません。

読書はリアルではなくて机上の空論だと批判する人がいます。

それは半分合っていて半分間違っています。

確かに机上の空論かもしれません。

しかし机上の空論も中途半端な量ではなく
100冊単位で頭にぶち込んでいけば、
実際に人と会った際に会話の中でポツリと出てくるひと言が違ってきます。

そして間もなく周囲の人たちもがらりと入れ替わり始めます。

だから20代のようなまだ未熟でチャンスが活かせない時期にこそ
読書でカバーするしかないのです。

すると20代の頃は相手にもされなかったようなエグゼクティブから

「ん?こいつ面白いな」

と興味を持たれる瞬間が必ず来ます。

目安は約10年で1000冊です。

机上の空論がまったく開花することなく
10年後にリアルと結び付く瞬間があるのです。

どんな人でも人と真剣に会える数は高々知れています。

しかし本の数は人によっては
100倍1000倍の圧倒的差をつけることが可能です。

名もなく貧しい頃にはエグゼクティブとはなかなか会いたくても
相手にしてもらえません。

でも本なら書店に足を運んだりインターネットでクリックするだけで
エグゼクティブが一生懸命に書いた本が誰にでも入手できます。

タキシードを仕立てておけばいずれそれを着るチャンスに遭遇するように、10年1000冊の読書をこなしておけば、
普通の人であれば通行人ですれ違って終わってしまうような出逢いを
活かせるようになります。

10年で1000冊というと1年で100冊ですから、
3日で約1冊読破していくペースで
とてつもない量に思えるかもしれません。

でも決してそんなことはないのです。

面白くないところはどんどん省いていって構いません。

否、むしろどんどん飛ばし読みしていくべきです。

限られた人生で今の自分に退屈な箇所に
付き合っているほどの無駄はありません。

200ページのビジネス書のうち199ページつまらなくても
10文字の運命を変えるキャッチフレーズに出逢えたら
とてつもない幸運の持ち主です。

パラパラとめくってピンと来たキーワードを拾い、
その部分を集中的に読み、時間があれば拡げていく。

それだけで十分です。

現在の自分が抱えている問題、生まれてから今日までの人生の課題、
そいうったものに見合ったキーワードは人によって違います。

別に読書感想文など書かなくてもよいのですから、どんどん読み飛ばして

「この本からはこの10文字をもらった」

と自分の頭に電流が走れば大成功と考えましょう。

10年後にもう一度読み返してみたら、
今度はまったく違う本に感じることでしょう。

この調子で10年1000冊プロジェクトを立ち上げたらいいのです。

もちろんマンガでも絵本でも何でもかまいません。

マンガや絵本をきちんと理解するためには
小説も専門書もビジネス書も読む必要が出てきます。

マンガや絵本はその道の天才が書いたことを忘れてはいけません。

幼児向けの絵本の大半は
プロフィールを見ると驚くような偉人ばかりなのです。

追伸1.もちろん数が目的ではありません。
運命の本に出逢ったら、1冊の本を何十回何百回繰り返し読むのも
読書の醍醐味でしょう。

追伸2.近日中に20代に向けた本の出版が決まりました。
ぜひKさんに読んでいただけるよう素敵なものに仕上げてもらうよう
出版社にお願いしておきます。

...千田琢哉(2010年2月18日発行の次代創造館ブログより)

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