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【千田琢哉の頭脳】Vol.0034(2009年3月9日発行のブログより)from次代創造館秘書室

今度、コンサルタントを使ってみようと考えています。何かアドバイスあれば教えてください。

(東京都・会社経営・Tさん・男性・38歳)

コンサルタントとひと口にいっても千差万別です。

まず、Tさんがコンサルタントに何を求めているのかが
きちんとわかっていないと、お金をどぶに捨てて、
更にそのどぶの水が跳ね返って顔が汚れたような状態になるでしょう。

超一流のコンサルティング会社に莫大な費用をかけて依頼しても、
Tさんが欲しいものが手に入るとは限りません。

組織変革を求めているのか、業績向上のアドバイスを求めているのか、
営業マンの研修を考えているのか、若手社員の活性化を求めているのか、
生産過程の効率化を考えているのか…
経営にはありとあらゆる悩みがつきものですが、
それらすべてができるコンサルティング会社は存在しません。

Tさんのニーズと、コンサルティング会社のシーズが一致して
初めて素晴らしい成果を生み出せます。

コンサルティング会社を魔法のような天才集団と誤解されている人も
たまに見かけますが、とんでもありません。

コンサルティングというのは、
クライアントと一緒になって成果を出すための作業ですから、
依頼したら業績が魔法のように挙がるのであれば、
そういった会社はコンサルティングなどやらずに、
次々に事業を立ち上げています。

もう一度言いますが、コンサルタントというのは、
すでにある事業をより向上させたり、
改廃したりするプロフェッショナルですが、
0から何かをクリエイトするプロフェッショナルではありません。

もしそんなことができるのであれば、
コンサルティング・フィーは今の1000倍以上に跳ね上がって、
そこら中でマイクロソフト社やトヨタ自動車が
竹の子のように続出してしまいます。

コンサルタントにできることを知り、
ニーズとシーズが一致したと思ったら、
今度は、目の前のコンサルタントが
Tさんの会社の同世代の社員と比較して、
どうあがいても自社では採用できそうもないほどのハイレベルだ、
と判断したらそこで初めて依頼を考えてもよいと思います。

コンサルタントを雇うのも知恵や情報のアウトソーシングです。

現状の自社では到底目の前のコンサルタントのような逸材を
採用するのは不可能だと思えれば、毎月1日かそこら訪問するだけで、
正社員の月給くらいの請求書が届いても、
納得がいくのではないでしょうか。

あと、もし真剣に雇用するなら値切りは厳禁ですし、
桁違いならともかく、3倍以内の差であれば、
Tさんの優秀そうだと思う方、納得のいく方を迷わず優先すべきです。

概して優秀なコンサルタントは自信に充ち溢れていますから、
媚びませんし、値引きを求めようものなら、二度と会ってくれません。

コンサルで値引きをするというのは、
既存顧客を裏切ることにもなるわけですから、
そもそも人間として信頼できません。

Tさんが“当たり”のコンサルタントを採用できたら、
特に会社の規模がまだ小さければ小さいほどに
大きな成果を挙げることができるはずです。

しかし、それを継続して実行していくのはあくまでも自分たちであり、
主人公も自分たちであることだけは忘れないでください。

...千田琢哉(2009年3月9日発行の次代創造館ブログより)

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