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【千田琢哉の頭脳】Vol.0383(2010年2月21日発行のブログより)

社内会議において司会進行を務めることが多くなりました。今までは参加者としての立場だったのが、司会役をやってみると多くの挫折を経験して非常に学ばされます。参加者は気楽でいいな、とさえ感じてしまうほどです。会議の参加者はただその場に座っているだけで実際には参加しているとは言い難かったり、独断場のスピーチを始めてしまう人もいてハチャメチャになってしまうこともしばしばです。

(茨城県・会社員・Sさん・男性・41歳)

会議で質問する際に気をつけなければならないのは、
質問のための質問になってはいけないということです。

質問のための質問というのは自己主張のための質問です。

自分はこんなに知っているぞ

自分はこれだけ経験してきたのだぞ

自分は他人とはこれだけ違うぞ

といったことをアピールするための質問になると場は白けます。

快感なのは当の本人だけです。

これはセミナーでも同じです。

「質問は全部で3つあります」

という人がいらっしゃいます。

この人はそれだけでチャンスを失っています。

他人の時間を奪ってはチャンスを失ってしまうのです。

1000人の参加者がいるのに3つの質問をするということは
999人の時間を質問2つ分奪うことになります。

質問は常に自分が最も聞きたい一つに絞らなければなりません。

たった一つの質問に絞ると時間があれば回答を
2通りも3通りもしてもらえますから、返って気づきが多いのです。

一時期テレビに出るようなコンサルタントが
大きく分けて問題は3つあります、というような言い方が流行りました。

回答する側はそれでも別にいいのですが、
質問する側がそれをやってしまってはいけません。

田原総一郎さんなど一流の司会者や一流の講師は
3つ質問した人に対しては忘れたふりをして
最初の2つの質問をカットしてしまいます。

そして最後の3つ目の質問だけに焦点を絞って回答するように努めます。

なぜなら視聴者や参加者も最初の2つの質問は誰も憶えていないからです。

最後の3つ目だけが全員の記憶に鮮明に残っているから
そこだけをクローズアップすることによって
会議やセミナーは盛り上がっていくということです。

共通点は常に全体を考えているということです。

会議もセミナーも主役は司会者でも講師でもありません

参加者であり聴衆が主役であり全体を盛り立てていかなければ
成功ではありません。

全体を盛り立てていくということは1人でも多くの人が
1つでも多くの気づきをお持ち帰りいただくということ
なのです。

...千田琢哉(2010年2月21日発行の次代創造館ブログより)

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