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26歳のフツーのOLが、自分の「好き」で新規事業の提案を死ぬ気でした話。

久しぶりの投稿になりますが、墓場まで忘れない経験だったので
備忘録として書いてみました。

実は、先日あった社内の新規事業のピッチコンテストに自分の「好き」を事業プランにして出場し、大変有難いことに納得の準優勝をいただくことができました。

しかし、もともと私は起業とかビジネスとか、興味は全くないわけではなくても、そこに至るまでの強い動機や自分の自信の無さから敢えて見ないようにしていました。まさか自分がこのようなコンテストに出場する日が来るとはちょっと今でも信じられないくらいです。

予選でも本選でも、一貫して私は「香り」についてプレゼンテーションをしていました。

2020年、心が疲れていた時に軽い気持ちで日常に取り入れるようになった「香り」。そして導かれるように調香師の先生と巡り合い、今日にいたるまでたくさんの香りのクリエイションに携わらせてもらって、私は調香の魅力の虜になりました。どうせいつか死ぬのなら、自分の強みと好きを活かして世の中の為になることをしたい。その思いが今回のコンテスト出場の背中を押してくれたのだと思います。

今回のコンテストを完遂するにあたり、私についてくださったメンターやオーガナイザー、社外の方々のサポートをもらいながらコツコツ進めてきた準備。

プレゼンの前日はお休みをもらってホテルに泊まり、ほぼ初対面のグループ会社に勤める2名のエンジニアさんのお力をお借りして、プレゼンのブラッシュアップをしていきました。

ブレストのコピー用紙が散乱するベッドの上で、Uber の海鮮丼を3人でほおばりながら、事業構想を練ったのは一生忘れないと思います。前日の昼にあったネガティブチェック、そして、夜の22時の壁打ち時間で「私は本当は何やりたいの?それで何が解決できるの?」「それ、やるのに本当に私でないといけないの?」

という問いを突き付けられました。非常に苦しかった。
というのも、純粋にやりたい!とおもうことを理論と見栄えで武装していたからです。私は心の奥にある

「いい香りを作って広めたい」

という希望を否定されたくなくなかった。否定されるなら憧れのままでいた方がイイのではないか?
--でも、小手先の表現は判る人にはバレてしまうんですよね。

一方で、逆境の中「ホレホレ、面白くなってきた!絶対大丈夫やで!」
というもう一人の自分も出てきました。
その楽観的な自分と、一緒に合宿してくれた2名のエンジニアさんや、リモートからサポートしてくれているメンター、徹夜でも最高のアウトプットをしてくださったデザイナーの存在に後押しされて睡眠時間3時間を切る死闘の中プレゼンの資料を練り直しました。

当日のプレゼンは半日にかけて行われ、私の場合は予選、準決勝、決勝、とTotal で3回のプレゼンの機会をいただくことができました。緊張で喉はカラカラ。半日で2リットルの水を飲みました。

3回の結果発表がされる毎に涙が出てきました。生き残らせてくれてありがとう。本当にありがとう。涙が出ている自分を認識するたびにどれほど自分が「ガチ」で向き合ってきているのか、改めて実感しました。

決勝に勝ち進んだときは緊張はもはや無く、出し切ることしか頭にありませんでした。「勝たなければならない」、ではなく居合わせてくださっている方々にとって「記憶に残る人」でありたい。そして、今日この日まで私と関わってくれた方々に対してちゃんとありがとう、と言える人でありたい。
その気持ちで訴えました。

結果は納得の準優勝。悔しい、という気持ちは全くなくて素直に「ありがとう!」って心の底から思いました。

正直、当日3回の自分のプレゼンの記憶はありません。何をしゃべっていたのかも思い出せません。それぐらい必死だったんです。

今振り返って、あの2日間は人生の中でも3本の指に入るくらい、濃い2日間だったと思います。今後もきっと一生忘れないと思います。
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自分ごときに時間を割いていただくなんて滅相もない!!
お手間おかけするのが申し訳ない。。

もともと、幼少期から誰かに何かを助けてもらうことが苦手でした。

「あ、巻き取ります!」「私やります!」っていって、静かに死んでいく。でもヘルプの出し方がわからないからキャパがあふれ出す。そんなことを繰り返しがちでした。

「すみません、助けてください!」が言えなかった。そもそもそういう思考回路にならないことも多かった。

でも、今回のピッチではそれは通用しませんでした。

誰かを巻き込んで、力をお借りして、感謝する。それは、ひとりではたどり着けない境地へ最速でたどり着くための手段であることを身をもって痛感しました。

会社とは全く関係のない友人に、不安な気持ちを聞いてもらったりもしました。弱ってることはバレやすいくせに、弱みを自分から見せることが苦手な私にとって、本当にありがたい存在でした。

これからのキャリアについては会社と要相談ですが、どんな形であれ、私は自分の「好き」を小さくてもいいから何かの形で社会に還元していきたいと思っています。その切符を手に入れることができた今回のピッチ。体力面以外でも沢山のブレイクスルーがあったけれど、本当に参加してよかったです。

「好き」の楽しみ方はどんな方法でもいい。
趣味だっていいし、ビジネスを通して実現するのもひとつの立派な手段だと思います。

好きは仕事にしてもイイ。もちろん、しなくてもイイ。そして私は、今ある環境に感謝しながら好きを仕事に取り込んでいきたい。そう思っています。

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