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【テレワークにおけるマネージャの意識調査】の実施結果レポート

直近、テレワークでの仕事のやり方にシフトした企業では、管理職・マネージャーの方にとって「テレワークで、どうチームをマネジメントしていけばよいか?」の関心が高まっています。

そのことを踏まえ、SSIJ Inc.では、クライアントの経営者に協力を依頼し、「テレワークにおけるマネージャーの意識調査」を行いました。

今回、2020/4/15-4/17の間に回答に協力してくれた管理職・マネージャーの方は32社120名でした。(ご協力ありがとうございます!!)

その調査結果を共有いたします。

■ 結果その①:テレワーク歴どれぐらい?

本意識調査は、緊急事態宣言が出された4/8から1週間経った段階で行いました。テレワーク歴の回答結果はこちらのグラフです。

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・テレワーク歴1週間以内と、緊急事態を受けてテレワークに切り替えた方が18%
・1週間から1ヶ月以内で、外出自粛を受けてテレワークに切り替えた方が60%
・1ヶ月〜3ヶ月で、1,2月の早い段階からテレワークに切り替えていた方が13%
・4ヶ月以上前と、武漢ニュース前の12月以前からテレワークしている方が7%

という結果でした。

全体の約8割は、テレワークへ移行してまだ1ヶ月以内の模様です。

■ 結果その②:今最も関心のあることは?

「今、あなたが特に関心のあるテーマは何ですか?」という設問に関して、

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という結果となりました。

1位:他のマネージャーがしている工夫
2位:リモートでできるメンバーの能力アップ方法

の割合が高く、2トップに上がりました。

「朝礼のやり方」「日報/週報フォーマット」などの具体的なやり方については、比較的回答数が少ない部類の結果となりました。

1位にあがった「他のマネージャーがしている工夫」については、この緊急事態になるずっと以前からテレワークをしている、ある意味、達人の方に聞くのが良いだろうと思い、早速私の知り合い何人かに声をかけました。

経験者から直接聞くことで、「テレワークマネジメント」のヒントを得ていただければと幸いです。

■関連記事:【テレワーク達人インタビュー】 ガイアックス管さん編

また、全国の主婦にリモートで仕事を依頼して、企業に成果物を納品することをメインの事業(BPO事業)に行なっている、Mamasann&Companyの田中社長も知り合いで、5月に取材を行う予定をしております。またこちらもまとまりましたら記事にしたいと思います。

■ 結果 その③:テレワークマネジメントで工夫していることは?

120名のマネージャーから回答頂いた工夫をまとめると、

1) コミュニケーションの取り方
2) タスク管理のやり方

と2つに大別されました。

自由記述で記載してもらったものを、一部ピックアップして紹介します。

1) コミュニケーション系の取り方

・「チャットツールで頻繁に声がけをしている。いつでも声かけていいよ、というメッセージと、フランクに声がけをすることで、会社にいる時よりやり取りのキャッチボールが増えたと感じている」
・「極力、リアルと変わらない状況を作る。zoom繋げっぱなし。15分以上の離席はスラック投稿」
・「テキストコミュニケーションで絵文字を多く使うこと」
・「slackで常時通話接続をして気軽に口頭で相談(+雑談)できる時間を1日1~2時間設けている」

2)タスク管理のやり方

・「朝にマストタスクを書き出してもらうこと、夕方に再度マストタスクを出してもらい、残業しないようにしています」
・「文章プラス電話などでこちらの目的や達成基準、期限が伝わるように工夫しています」
・「朝礼・終礼の時間を30分づつもうけ、業務に対する360°フィードバックや業務報告以外のコミュニケーションをとっている」
・「毎日朝会を実施。その日のタスク確認と課題確認、リソース配分を日時で行う。出勤・退勤と休憩など、すぐに連絡がとれない時間はグループチャットに報告しあう」

それぞれやり方は違えど、全体的に共通して言えるエッセンスは、

・コミュニケーションの頻度や密度をあげる
・タスクの具体性と確認頻度をあげる

ということでした。

オフィスワークの時よりも、テレワークになったことで、逆に密になったと感じているマネージャーが多いようです。

■ 結果 その④:他のマネージャーの工夫、何を知りたいか?

こちらは多種多様な回答がありましたが、最も数が多かった2つは、

1位:メンバーのコンディション確認をどうしているか?メンタル面など
2位:コミュニケーション頻度はどうしているか?ツールなど

でした。

これは、メンバーとのコミュニケーションは各自工夫しているものの、自分のやり方が本当に最適なのか?他に良い方法はないか?という深層心理があるように思います。

チームマネジメントの立場にある方は、責任も多く、自分のやり方がベストと思えることの方が少ないと思います。ある意味不安な状態にあります。

社内のマネージャー同士で、30分ほどでもオンライン会議を行い、お互いに「どうしているか?」の雑談形式のシェア会を行うと良さそうですね。

「ピアラーニング」:同僚同士の学び合いの場

というコンセプトがあります。

ピアラーニングをすると、お互いで学び合うため、「学習する組織」になり、主体的に、自立的に成長する組織になる。という考えです。

テレワークにシフトし、各自創意工夫しているところなので、今のタイミングで管理職・マネージャー同士でピアラーニングを行い、マネジメントについて学び合ったり、励ましあえる場があると、組織全体としての生産性向上になるでしょう。

その他、アンケートで上がっている声をまとめますので、もしマネージャー同士のピアラーニングを行う場合は、これらのテーマも参考ください。

・メンバーのメンタルケア、士気の高め方
・チームとしての一体感をどうつくるか
・ビデオ会議のファシリテーションのやり方
・新人の教育をどうしているか
・リモートでの営業法
・経営層とのデータ共有のタイミング
・チーム間の連携方法

■ 結果 その⑤:マネージャーとしてどんな成長が求められているか?

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私は、個人的にこの回答の結果を読んでいて、とても明るい気持ちになりました!

さすが、マネジメント職にある方。意識がとても高く、全体的には、「より経営者意識をもつことが自分に求められている」という文脈を感じました。

今のコロナの影響でビジネス環境が厳しい中、会社としてどうしていけばよいか?各自考え行動する中で、意識が上がっていると思われます。

抜粋ですが、回答のコピペでなるべくたくさんの声を紹介します。

■「自分にどんな成長/変化が求められていると感じますか?」

・「自分で考え行動する事。会社として何をやるのか、何をしないかの思考。メンバーの自主性を引き出す事とメンタルブロックを外す事の重要性に気付いた」
・「より主体的な行動・経営目線の動き・市場の動きに敏感になること」
・「誰かに何かを伝える時に分かりやすく的確に伝える事」
コロナ後を想像した行動 テレワークだからこそできるサービス提供や取り組み」
自分で事業を変革させていくのだという危機感と行動」
今のやり方に適応するために工夫を重ねる姿勢」
テレワークでも売上を推進できる仕組み作り」
目の前にいなくても信頼関係を構築、持続することができるマネージャーしての力量」
チームで共通認識・目標意識を高めるマネジメント力」
俯瞰して全体を見れるようにする」
マイクロマネジメントが難しい中で、信頼関係を築きながらどうやってメンバーに前向きに働いてもらえるか考えながら、コミュニケーションを取る」
テレワークしていないときに比べ、更なるチームワーク強化が必須で、どんな環境でも目標達成する力が求められていると感じる」

経営者としては、このような意識のマネージャーがいることは心強いですね。

■ サマリー

テレワークマネジメントへの過渡期に、このような調査に約120名の経営者・マネージャーの方にご協力頂き、誠にありとうございます!

私が個人的に得た考察は、大きく3つです。

①マネージャーの経営者意識が上がってきている
②メンバーとのコミュニケーションの取り方、タスクマネジメントのやり方がより密になりつつある
③マネージャーは今のやり方に不安を感じ、模索している。マネージャー同士の知恵の交流の場があると良い

ということでした。

今後も、テレワークの達人の方にインタビューを行い記事にしたり、SSIJ Inc.の関連会社であるENERGIZE-GROUPでは、ビデオ会議のファシリテーションのプロが多数いるので、そのエッセンスをまとめたり、ZOOMを使ってマネージャー同士のピアラーニングの機会を企画したりしたいと思いました。

新しく書きましたら記事を投稿しますので、永井祐介を「フォロー」頂ければ幸いです。

■ 参考:ウェビナー情報


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