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自分の名前を気に入っていない人が3割。自分で自分の名前を決められないことは大問題です。 #自己命名権

自分の名前を気に入っていない人が3割いるという調査結果が公表されました。

合同会社RIZING(福岡市中央区)は、『金運上昇チャンネル』を運営する金運師のたかみー氏が実施した「自身の名前と子の名付け」についての調査結果を発表しました。同調査によると、3割前後の男女が自分の名前を「気に入っていない」ことが分かりました。

https://maidonanews.jp/article/15389243

インターネット上のアンケート調査ですが、3割の人が自分の名前に違和感を持っているというのは大きな数字です。

30代~50代の子持ちの人の3割が自分の名前を気に入っていない

調査は、全国の30~60歳未満の父母300人(男女150人ずつ)を対象として、2024年8月にインターネットで実施されました。

はじめに、「自分の名前は気に入っていますか」と尋ねたところ、「やや気に入っている」(男女いずれも47.3%)と「とても気に入っている」(男性24.0%、女性18.7%)を合わせて7割前後の男女が自分の名前を気に入っていることがわかりました。

一方、「あまり気に入っていない」(男性22.0%、女性26.0%)や「気に入っていない」(男性5.3%、女性6.7%)など、自分の名前を気に入っていない人は3割前後、さらに、ごく少数派ではあるものの、「(家庭裁判所に申し立てをして)改名した」(男性いずれも1.3%)という回答もありました。

https://maidonanews.jp/article/15389243

30代~50代の「父母」とありますので、キラキラネーム世代ではない人たちだけ、しかも「親」となった経験=子供に名前をつけたことのある人たちが対象となっています。「子供に名付けをしたときに、親の思いがわかって、自分の名前への違和感が減った」という人も一定数いますが、そういう人たちを除いても3割の人は自分の名前に違和感を抱いているわけです。

7割の「自分が好きになれる名前をつけてもらえた人たち」または「自分がつけられた名前を好きになることができた人たち」の幸福を奪うつもりはもちろんありません。しかし、3割の「自分の名前が好きでない人たち」に対して、「親に付けられた名前なのだから、好きになる努力をしなければならない!」というのはハラスメントです。

現在は、よほどの理由がないと、裁判所で改名が認められることはありません。しかし、改名が認められないレベルでも違和感を持っている人、つまりアイデンティティーに合わない名前の使用を強制されている人が3割程度いるという事実は、無視できないのではないでしょうか。

「結婚改姓したくない」ニーズも、「自分が気に入っている名前を捨てたくない」ニーズであって、別のものではない

一方で、結婚による改姓で、「自分の姓名が好きだったのに変えなければならない」というのも、一見すると表面上は違うように見えますが、根源は同じ問題です。好きな名前から違和感のある名前、実務上差し障りのある名前への変更を外部から強制されるわけですから、7割から3割への移動を強制されることになります(3割の人の中には、結婚改姓してうまく合わない感じになってしまった人も含まれているかもしれません)。

姓名を変えたい人のニーズと、姓名を変えたくない人のニーズは別だと主張する人もいますが、そうではありません。「自分らしい名前を正式名として名乗る権利」としてはまったく同じものです。

改姓・改名が申請すれば認められるようになる必要があります。マイナンバーもあり、公的な申請手続きを踏むのですから、犯罪につながるおそれもありません(もしそれでも犯罪につながるというのなら、結婚改姓で犯罪が増えているはずですが、そんなエビデンスはありません)。

自分の名前を気に入っていない3割の皆さん、7割の側にいるけれどもその3割の人の心情を理解できるという皆さん、自己命名権獲得のために声を挙げてくださいませんか。

もしこの活動がもっと広がればいいなと思う方からサポートいただけましたら、熟慮の上、有効に使わせていただきたいと思います。