法人格 ~俺はいいけど、YAZAWAが何て言うかな?~
会社設立に向けていろいろ調べたところ、法人というものがあることが分かった。
法人とは法律により、自然人とは別に権利義務を認められた存在のことをいう。
自然人とは、人間のことである。
僕は彼で彼は君、そして君は僕、みんな同じさ、人間だよ。
ということである。
法人も権利と義務が認められているので、人間ではないが人格がある。
それを法人格という。
人格があるということは、趣味嗜好があるということである。
会社員だったころに不思議だったことが一つある。
それは会社の意思決定だ。
何か企画を考えたとき、平社員には権限は与えられておらず、企画書が上司へ、そのまた上司へ、場合によっては役員や社長まで上申される。
そして、何が原因かわからないが否決されることがある。
その時、上司は「俺はやらせてあげたいんだけど、上がダメって言っててね」と「俺はいいけど、YAZAWAが何て言うかな?」みたいなことを言う。
つまり、ここでいうYAZAWAが法人なのである。
なんか話がずれてきた気がするが、まぁ、とりあえずYAZAWAを法人として話を進めてみる。
矢沢永吉の場合、矢沢永吉が自然人、YAZAWAが法人である。
人間・矢沢永吉は、感情もあるし部下との関係性もある。
人間・矢沢は出来るだけ部下のやりたいことをやらせてやりたいという気持ちを持っている。
しかし、人間・矢沢は法人・YAZAWAに所属している。
そうなると、人間・矢沢の感情とは別に、上位の存在である法人・YAZAWAの考えが意思決定において優先されることになる。
法人とは、特定の目的のために活動する自然人を集めた集団であるといえる。
法人の性格、つまり法人格は、集団に属するすべての人間に継承される。
法人が車を作って売ることを目的としていれば、そこにいる社員は車を作ること、売ることを目的として活動する。
そういった意味だと、自動車会社で福祉に関する企画を考えてもなかなか通すことは難しいだろう。
また、法人は貨幣経済の資本主義の上に成り立っている。
会社経営というゲームは、貨幣に変換できる価値を資本としてどれだけ集められるかというルールで運営されている。
そのため、法人の性格設定が緩いとあっという間に資本主義に飲み込まれていくことになる。
それは、誰が一番お金を効率的に集めることができるか、という拝金主義的な考えである。
別にお金を集めることが悪いわけではないが、何のためにお金を集めるのか、という社会性が抜け落ちると不正や詐欺が蔓延することになる。
なので、法人格には社会性を持たせないといけない。
これらのことを考えつつ、俺たちのYAZAWAこと株式会社K-modelには以下のような法人格を設定することにした。
K-modelの目的はシステム運用を標準化、高度化して世界中のシステムを効率的かつ安定的に稼働させること。
システム運用を「楽しく」だれでも設計できるようにすること。
そのための手段は運用設計アプリを作って設計を簡単にして、それに関わる研修やセミナーで人を育成していく。
お金は他人に何かをやってもらうための券として捉え、K-modelの活動を手伝ってくれる人に渡すために集める。
お金は呪術的な魅力を持っている。
気を抜くと、少し多めに欲しい、あればあるだけ良い、もっとくれ、足りないぞ、俺は人間を辞めるぞ! という気持ちに囚われることになる。
そんな時、K-model は僕にこう問うのである。
「お前はいいけど、K-modelが何て言うかな?」
会社の代表というのは、おそらくそういうことなんだと思う。
お金に関する考え方は、田内学さんに影響を受けています。
内側と外側、人とお金、誰が働いて、誰が幸せになるのか?
そういった経済の基本的なことが、めっちゃわかりやすく書いてある本です。
興味のある方は、一読して損はないと思います。
運用設計に関する研修をやっていますので、ご興味ある方はお気軽にご連絡ください。
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