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風をよむ

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

2024年は「仕込みの年」としていましたが、2025年は「育成の年」になります。
仕込んだらすぐ収穫したくなるのですが、ここはぐっと押さえて発芽したビジネスの芽を育てる必要があります。
別に急ぐ旅路でもないし、じっくりやっていきましょう。という年です。

育成プラン

会社もサービスもパラメータが存在します。
経営とは、事象に存在するパラメータを読みきってどのようにリソースを配置するか、具体的にいうと人やお金などをどのように配分するかという話です。
まずは会社について考えてみましょう。

会社のパラメータ

  1. 方向性: 会社の方向性や目的を明確する。
    これがないとそもそも法人として存在する意味がないので、まず方向性を考えることが最重要です。
    これは経営者が考えることですね。

  2. 財務: 収支を明確にして、使えるお金を明確にする。
    よーく考えよー、お金は大事だよー、ってことで広義でお金が無くなると資本主義というゲームが終了するので、お金は方向性の次に重要です。

  3. セールス(営業/販売):お金を集める活動
    なにかサービスなどを提供して、代わりにお金をもらうのが貨幣経済の基本です。
    ただ口を開けていても誰にも何も買ってもらえないので、売れるものを売り込んで販売する必要があります。

  4. マーケティング(宣伝/広告): セールスを上げるための手段。
    なにかを買ってもらうためには、認知をあげて認識を変えてもらう必要があるので、その活動です。

  5. 人材管理: 優秀な人材を探し、お金を払って協力してもらう。
    唸るほどお金があって、めちゃくちゃ売れるものがあっても、人がいなければ何もできません。
    信頼できる人物を探し、仲間に加え、天下統一を目指す。
    まぁ、要は信長の野望とか三国志みたいな感じです。
    優秀な武将を招きいれたり、同盟を結んだりします。

  6. リスク管理: 事業のリスクを特定し、対策を講じる。
    リスクは低い方が良いですが、対策にはリソースがかかります。
    やりすぎず必要なことをやるという対応が必要になってくるでしょう。

  7. イノベーション: 新しいアイデアや技術を取り入れる。
    停滞したら水も腐ります。
    常に新しい考え方を入れて新陳代謝を心がける必要があります。

  8. 顧客満足: 顧客の満足度を高め、長期的な関係を築く。
    ビジネスは、原則は人と人とのやり取りです。
    長期的な厚い信頼は、コミュニケーションを中心としたあらゆるコストを下げます。
    信頼できる人、企業になるということは、それだけ効率的であるともいえます。

この中で、2025年に重視するのは、セールス、マーケティング、顧客満足になります。
現状のK-modelは、「運用設計の著者である近藤誠司」という看板を最大限に使ってビジネスをしています。
ここまでは戦略的にこの看板を使ってきたのですが、この看板は横展開不可なので限界があります。
そのため、2025年は「らくらく運用設計アプリRACUUUN」という看板を同じぐらいか、それ以上に育てていく必要があります。
RACUUUNについて認知してもらい、触ってもらって、興味を持ってもらう。
そして、「運用設計の著者である近藤誠司」という認識を抜いた状態で満足してもらう必要があります。
良いと思ってもらうためには、RACUUUNの中身を充実させていく必要があります。

次にアプリのパラメータを考えてみましょう。

アプリのパラメータ

  1. 顧客ニーズの理解: 企業の課題を深く理解したソリューションを提供。
    運用設計というニッチな課題ですが、この課題が持つ課題の複雑性は高いので、ユーザーと共に「本当に意味のあるアプリ」にしていく必要があります。

  2. スケーラビリティ: 企業の成長に伴ってスムーズに拡張できる。
    K-modelは小さな会社ですし、そもそもが「エンジニア不足」という社会課題に取り組んでいるので、「人を増やして何とかする」という思考を捨てる必要があります。
    少人数で多くの課題が解決できるアプリでなければ意味がありません。

  3. セキュリティ: アプリに登録されたデータを保護する。
    企業向けのtoBアプリのため、セキュリティ対策は最優先事項です。
    保護と検知と対応の成熟度を上げていく必要があります。

  4. ユーザビリティ: 使いやすいインターフェースを提供する。
    当たり前ですが、使いづらく重たいアプリを誰も使おうとは思いません。
    見た目と処理スピードを両立させる必要があります。

  5. カスタマイズ性: 企業ごとのニーズに応じて柔軟にカスタマイズできる。
    カスタマイズできる範囲とできない範囲を明確にして納得してもらう必要があります。
    あまりに柔軟すぎるとSaaSの意味がなくなるので、バランスが重要です。

  6. インテグレーション: 既存システムや他SaaSとの連携がスムーズに。
    基本的には独立しているアプリですが、他システムとの連携も出来る限り出来るようにしていきたいと考えています。

  7. サポートとトレーニング: 導入後のサポート体制を充実させる。
    アプリは人に売るので、使う人が不便に感じたらそこで試合終了です。
    アプリを育てることは、等しく人を育てていくことでもあると思っています。

  8. 価格設定: 利用状況に応じた柔軟な価格設定ができる。
    価格設定は本当に難しい。
    誰しもが納得する価格設定は無理なので、納得できるロジックと金額をひねり出す必要があります。

アプリのパラメータについての考察は、細かくは書きませんが時間は有限なので、これらを意識しながら開発と体制構築を進めていく必要があります。

風をよむ

これらのパラメータの一つひとつに対して上限と下限を予想して、ある一定の規則に従って一筋の予測を立てることを、私の中では「シナリオ」と呼んでいます。
だいたいは、「最高のシナリオ」と「最低のシナリオ」、あとは「現実的なシナリオ」の3パターンが出来上がります。
パラメータ設定さえ読み違えなければ、どれかの「シナリオ」は必ず当たります。
経営者ができるのは、この「シナリオ」を立てて予想を立てるというところまでです。
ここから先は、シナリオ通りに1年を過ごしながら「風をよむ」という作業になります。

人生というのは、人知を超えた出来事が往々にして起こるものです。
その中に、「風」と呼んでいるものがあります。
これは「向かい風」と「追い風」があります。

向かい風がふくと、もう何をやっても上手くいかない。
一歩も前に進めないという状況になります。
この時は、諦めてじっと耐えるしかありません。

逆に追い風の場合、思ってもいない出会いがあったり、一気に複数の契約が進んだりします。
この時に重要なのは、絶対にビビらないということです。
ビビると足元を確認したくなり、そして、足元を確認している間に追い風が止みます。
そして、二度と同じ風はふきません。
足元を確認する時間を減らすためにできることは、綿密なシナリオを組んでおくことだけです。
そのために計画が大事なのです。

人間は現状が変わっていくことに不安を覚える生き物です。
現状維持が一番心地よいので、一気に良くなることも悪くなることも等しく不安になります。
出来れば徐々に変化してほしいところですが、仕事とか会社経営というゲームはそのようにはできていないように感じます。

なので、今年の個人的な目標は「覚悟を持つ」ということ。
そして、風をふかせてくれるのはだいたい他人なので、会う人を不快にさせないような「愛嬌を持つ」ということを頑張っていきたいと思います。

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