感謝されることは癒しになる

2020年1月10日㈮

 水曜日の学位審査で審査員の先生方に手厳しい指摘を受けたのを、いまだ引きずっていた。また眠れなくて4時くらいになり、結局起きたのは13時くらいになってしまった。起きてスマホを確認するとTwitterにまた励ましの言葉をもらっていた。同い年の獣医さんで彼女も博士課程に進学していて、『学位審査に進めたことがすごいです、がんばってください』とリプライがあった。たしかにその通りで、私の同期はジャーナルの手違いだったのか、リバイスがかえってこなくて結局大学院係に今年度修了の書類の提出が間に合わなかったみたい。わたしはラッキーなほうだった。

 でもどうしてもまだやる気になれない。常勤の衛生士さんがインフルでこれない穴を埋めるために、きょうは非常勤先に急遽手伝いにいくことにした。

 衛生士・受付業務も全然嫌じゃないというかむしろ好き。とくに受付は実は慣れがいるのだけど、大学時代半年間だけやっていたホテルのフロント業務が結構役にたっている。やってきたことは、どんなことでも意外と後々になって生かせるものだ。それに、受付をやっているとチェアで診察・処置中はいいづらいのか、患者さんが会計や次回の予約をしてるときにいろいろきいてくれたりする。疑問に受け答えをするとすっきりした顔でありがとうございました、と言ってもらえるので、歯科は処置以外のカウンセリングの時間が本来もっと必要なのだと思うようになった。

 もともとの衛生士枠を担当したので、いつもはまかせっきりの歯の歯石除去(クリーニング)を数件行った。20代前半の子が、歯の黄ばみについてきいてくれたので、ホワイトニングや矯正の話まですることができた。こうやって、20代前半でケアの大切さを知ってくれる子が増えていったらいいなと思う。

 受付をやっていると、男性の患者さんがお見えになった。もともと1週間後に予約をしているけど歯が痛いので予約を明日以降で早めてほしいとおっしゃって、院長に確認したらその場で私が診ることになった。明らかなむし歯があったりするわけではなかったのでクリーニングと薬の塗布をして次回まで経過観察をすることにした。最後の会計まで行うと『今日は突然みてもらって助かりました、ありがとうございます。』と言われた。じんわり温かい気持ちになった。

 終わったあと、常勤衛生士さんと院長に代打のお礼をいわれた。助かりました、と言ってもらえて嬉しかった。働くことが癒しになる日もあるのだなと思った一日だった。

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