土曜日のホットケーキ

2020年2月22日㈯

何にも予定のない土曜日。とはいえ、来週の火曜日、３月の学会発表の予演会がある。予演会とは、学会発表の前に研究室のミーティングで発表する会のことで、自分の発表に意見をもらって修正する。私はポスター発表をする予定だった。月曜日までにPowerPointでポスターを完成させないといけない。しかし、コロナウイルスの影響で学会が軒並み中止になっている。もしかしたら早々中止の案内がくるかもしれないと悠長にかまえていたが、残念ながらまだ中止の発表はされていない。仕方ないので午後大学に一度行こうと決めて、午前中は読書をした。

昼近くになり、お腹が空いてきた。買っておいたホットケーキミックスがある。数年ぶりに、ホットケーキを焼くことにした。

牛乳がないことに気づいた。コンビニに買いに行こうとも思ったが、ちょうどお試しで買ったプレーンのプロテインで代用しようと思いついた。ホットケーキでタンパク質がとれるなら結構良い。ホットケーキミックスに水に溶かしたプロテインと卵を混ぜて、いつも使っているスキレット鍋で生地を焼いた。思ったよりも厚みのあるしっかりしたホットケーキができあがった。昔はこんなにしっかり膨らまなかった気がする。ホットケーキミックスも進化しているのか。見た目はだいぶ焦げてしまったが、味は問題なく美味しい。はちみつか、メープルシロップがほしいところだったが今回はバターだけでシンプルに、美味しかった。

この数年間、ずっと土曜日は非常勤で働いていた。土曜日のお昼、ゆったりした時間がこんなに尊いとは、昔は思わなかったのに３０にもなると変わるものだと思った。巷でおしゃれなパンケーキが流行っているが、家でつくるホットケーキは格別だと思う。材料をこねて、焼いて、美味しく味わう一連の時間はとても幸せな感じがする。疲れた時、休日にホットケーキを焼いてみるのは手軽な幸せとしてぜひおすすめしたい。ちょっぴり焦げたホットケーキに、見栄えの良さと幸せは関係なくて、自分で焼いたホットケーキを自分が美味しいと感じられることが幸せなんだ、と気づかされた気がした。