花のかげ~第4章 瓦解(8)
八.転 院
母が入院すると同時に私たちは次の手を考えなければならない必要性に迫られていた。もし大学病院で打つ手がないと言うことになった場合、残された道は母の療養をどこでするかということになる。ここまでくると、家で介護することは現実的ではないと思われた。
家で介護するということと、療養型の病院や施設に入れることについては個人の見解が分かれるところだろう。家で最期を看取るまで介護することを選択しても、施設や病院に入れることを選択しても、どちらも間違いではないと私は考える。こ