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人返しの法

一極集中対策は江戸時代からあったようだ。
状況は違えど、地方から江戸・東京へ出て来て住み着くことにはかわりない。

しかし、中央へ移り住むことが必ずしも豊かさにつながることではない。
地方の暮らしが厳しいから、帰るよりはましだと考える。昔も今も、就労の場不足は同じである。

人間関係も理由にある。中央は地方に比べ、つながりが薄くても暮らしていける。さほど干渉されるわけでもなく、付き合い方を自分自身が決めればいい。しがらみがないことは、楽である。現実に向き合うことから逃れれるのは中央かもしれない。しかし、どこか心細い。

地域に根付いた生き方は、無形の力が生まれてくる。社会制度や大学が、地域への道づけをすることは意義がある。表面的なことではなく、踏み込み、継続する仕組みが望まれる。

とはいえ、やはり就労の場となり得るかどうかである。企業誘致、地場産業の振興は複合的な要因があり簡単ではない。地域の暮らしの中にある役割や特色をいかに事業化できるかがポイントである。気づくこと、知恵を絞ること。そして、何度もトライしてみること。

地域は生きもの。少しずつ変わっている。

制度づくり、大学運営計画ともに、地域を”毎日”歩きながら考えることが肝要である。

《写真:NHK家族に乾杯 足助編 記事 :2017.9.19 毎日新聞朝刊より》


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