インディーゲーム事業で日本政策金融公庫から融資を受けられた話
こんにちは、インディーゲーム制作をしている ねこどらソフトのせっきーです。
突然ですが、先日 日本政策金融公庫さんから融資を受けることができました。
アンケートを取ってみたところ、
ゲーム制作者は意外と日本政策金融公庫を知らないことがわかり、ならば知識の共有にと記事にしてみました。
どんな人が書いているの?
ねこどらソフトのせっきーと言います。
インディーゲーム制作者です。
「錬魂のレナフィーネ」というスマホゲームを運営しながら、日々戦っています。
(良かったら、ダウンロードしてもらえると嬉しいです)
日本政策金融公庫って?
中小事業家を応援してくれる、公的な機関です。
今回は、ゲーム制作者としてではなく 中小事業主として相談に行きました。
ちなみに、私は個人事業主です。 (屋号がねこどらソフト)
なので、法人じゃなくても融資を受けることができました。
融資なので、いわゆる借金です。
ちゃんと返さないといけません。
けど、最大の魅力は 利息が年利1.45% とかめちゃくちゃ安いこと
受けた融資で事業を伸ばして、融資を返済する。
それが理想の流れです。
うちの場合は、新作のゲームを作る開発予算として融資を受けに行きました。
商工会議所に遊びに行った
日本政策金融公庫の融資を受けるには、2つのルートがあるようです。
・日本政策金融公庫に行く
・商工会議所に行く
詳しくはわかっていないのですが、
商工会議所に行っても、そこで面談を受け 日本政策金融公庫に推薦という形で話を通してもらって、融資が受けられるみたいです。
今回、商工会議所に遊びに行くことにしました。
(融資以外にも、いろいろ相談できるかな と思って).
1.オンラインで面談の予約をする。
面談の予約をすると、次の日 電話が来ました。
「どんな事業しているんですか?」
「どれくらいの融資を希望していますか?」
「こういう資料を用意してきてくださいね」
大体10分くらいでした。
必要な資料とは
・2年分の収支まとめ
・事業計画書
・記帳済みの通帳
とかです。
2.面談する。
いざ面談。 いろいろ話しました。 2時間くらい
・どんな事業をしているのか?
・今までの経歴は?
・今後やっていく方針は? とかとか
うちの場合、特にスマホゲーム開発という より独特なやつなので
そこは念入りに説明しました。
通帳を見ながら、お金の動きについては かなり念入りに確認されました。
「この人に何度も振り込んでるけど、何?」→「イラストレーターさんです」
「この人は??」→「この人も別のイラストレーターさんです」
「この人は??」→「この人はデバッグをお願いしている人ですね」
詰められる感じはなく、楽しくお話していたら 2時間も経ってた感じです。
3.自宅に視察に来られた
後日、家に来られました。
事業の実態があるかどうか?の確認とかですね
うちの場合、自宅が作業場になっているので
そのまま家に来てもらうことに
(頑張って掃除しました)
基本的には、PCを見せて
「ここで全部オンラインでやってて、
ゲームのアップロードとかも全部このPCでやれます」
30分くらいでした。
4.書類対応 ~ 入金
その後は、基本 書類の対応のみです。
たまに電話がかかってきて
「この入金って何ですか?」みたいな質問を受けるので それに応えたりはしました。
後は言われた資料を用意して待ちます。
(納税証明とか、源泉徴収とか、役所に取りにいく必要あり)
大体、1週間くらいで審査の結果が出て
2週間後に入金となりました。
インディーゲーム制作者におススメ?
では、インディーゲーム制作者に日本政策金融公庫はおススメなのか?
については、一概に何とも言えない と答えてしまいます。
というのも、向こうはお金を貸すだけあって
返済可能かどうか?をかなり重視するんですよね
なので、彼らは毎月一定の収入があるのを かなり大事に考えています。
となると、ゲーム制作の良くあるサイクル
「リリース日にどーんと売れて、その後はうっすら売れる。
得た資金で新作を作り、また リリース日にどーんと売れ・・・」
となると、やはり冒頭の
「次回作は本当に売れるんですか?」になっちゃうんだと思います。
その点、うちはスマホゲームである特性が結果的に良く
毎月決まった収入が発生しやすいため、そこが安心材料として
融資の話がとんとん拍子に進んでいきました。
その他、いろんなこと
・先方はこっちの事をかなり下調べしてる
予約した時点で、かなりこちらの事を見ていました。
HPはもちろん、Twitterなんかもちゃんと見られてて 恥ずかしー ってなりました。
・通帳の中身もじっくり見られる。
半年分でしょうか、通帳のコピーを取られ じっくり見られます。
それどころか、細かく鉛筆で書き込みされてて
「これはイラストレーター」「これはデバッガー」・・・と、ほんとにびっしり
それを見せて貰って、びっくりしました。
・返済期限について
だいたい3~5年との事でした。
5年の方が返済は楽だけど、ある程度返済できると 次の融資も可能になるので3年もアリです。
うちは次に繋げたかったので、3年を選択しました。
・借りられる金額について
最初からめちゃくちゃ借りれるわけではありません。
ただ、公庫さんと何年も付き合い 実績を重ね、事業も大きくしていければ
より大きい金額を借りれるようになるとの事。
(MAXは2000万円)
そういう点では、うちも公庫さんと長いお付き合いをしていきたいな と思いました。
・商工会議所は、他にもいろいろサービスある
融資以外にも、事業の相談とか いろいろな話を聞いてもらえます。
「こんな補助金があるよ」みたいな情報は、ゲーム制作者でも活用できるものがあったりします。
(例えば、イベント出展の費用の一部を補助金で出してもらえたり。
東京ゲームショウの高い出展費も、補助金を考慮したらいけるかも?とか)
そんな、インディーゲーム制作者による 日本政策金融公庫の融資体験記でした。
普段ゲームを作ってるだけではあるのですが
なんか、大人の階段を登った気がします。
いただいた融資を元に、今後さらに面白いゲームを作っていきますので
良かったら応援してください。